銅版画制作の日々

TBが残念ながら終了してしまいましたね・・・・。コメント歓迎です!

蟹工船2009

2009-07-20 | 映画:ミニシアター


反撃!!!!ーーーーーー!

上映最終日これまた滑り込みーーーーー。ようやく「蟹工船」鑑賞しました。
今何故に?「蟹工船」がブレイクなのだろ?とよく考えたら、社会が抱える深刻な失業事情が、この作品を呼び起こしたわけだった。考えるともう何年も前からそんなに選ぶほど良い仕事はなかったように思う。そう思うのは私だけ?かな・・・・・。

そんな事情はじりじり迫っていたのだけれど、ここ数年で大きく落ち込んだように思う。昔のように1つの会社に就職したら、定年まで同じところでというのはもう夢の話なわけで。多分今の若い人にそんな事を言っても信じられないことだろうね。

原作「蟹工船」は小林多喜二が1929年(昭和4年)に発表した小説。劣悪な環境で働く労働者たちの闘争を描いたもの。プロレタリア文学の最高峰と賞賛され、歴史に名を刻んだ。
実は私もかっては、労働組合なるものに入っていたことがある。蟹工船で働く労働者のようなとことん酷い状況ではなかったが、やはり職場での労働条件や賃金の問題で労使交渉なるものを持たなければいけないというところまでなったことがある。そんな過去の事を思いだしながら、この作品を鑑賞することに。

ところが開けてびっくり!随分イメージが違うじゃない?それが初めの感想。あの労働者の闘争の独特なドロドロさはなく、意外にもスタイリッシュなドラマ仕立てなのだ。これは何なのだろうか?と正直戸惑いを感じた。斬新な演出に役者さんの顔ぶれも、時代を担う若い人たちがそろっている。蟹加工の作業風景も、男ばかりで胡散臭いはずが、そんな雰囲気はあまり臭わない。とにかくお洒落。

船内の暗さも何故か?重いものを感じない。だから明るいのか?というわけでもない。作業員たちの苦悩は見えるものの、一味違った苦しみ?それがどんな感じかは上手く伝えられないんだけど・・・・。表現するのは難しいなあ。

松田龍平君、なかなかいい!かっこいいよ。今までそんなに良いとは思わなかったんだけど。この新庄役はハマっている。
対する浅川監督役の西島秀俊さん、いつものイメージとは違う悪役で登場。一見柔そうな感じもするが、作業員たちを虫けらのようにこき使う嫌な男なのだ。

倒れた作業員を無情に殴る浅川・・・・・。憎たらしい!

STORY

カムチャッカ沖で蟹を獲り、船上で缶詰に加工する蟹工船「博光丸」。ある日、労働者の一人・宮口は監視の目を盗んで船からの脱走を試みる。だが、彼の行く手を阻むように落下してきたのは、大量の蟹だったーーーー!!
冒頭はこのシーンで始まる。まさに蟹と宮口のコラボレーションだ。

博光丸では出稼ぎ労働者たちが劣悪な環境に置かれ、安い賃金で苛酷な労働を強いられていた。監督浅川(西島秀俊)は、労働者を人間ATUKAIしない。労働者たちはつらい仕事が終わると、当然のように生まれながらの絶望感を感じる。お互いにそれぞれの境遇を何故か?自慢げに語り合う毎日だった。


労働者の一人新庄(松田龍平)は未来のない現世に見切りをつけて、来世に希望を見出そうと語りだす。
夢の姿を追い求める新庄の話で、空想のシーンが映りだされる。それは白いスーツ姿の新庄たちがバレーボールをやっているというものだ。暗いシーンの中に淡い白い希望の映像が映しだされるのが何とも言えない。


雑夫・根本役(高良健吾)左

金持ちに変わることを信じて集団ZISATUを試みるが、いざ決行となると、その言葉を信じて死ねる人間は一人もいなかった。


新庄にのせられて、うっかりZISATUを試みたことを皆で笑い合う。
しかし、楽しい時間もつかの間、労働者はさらなる重労働へと駆り立てられる。そんな極限状態の中、沸き起こる労働者同士の内紛。

ある時、漁に出た新庄と塩田(新井浩文)が博光丸からはぐれてしまい、ロシア船に救助される。そこで見たのは、コサックダンスを陽気に踊るロシア人の姿であり、楽しげな音楽の宴。初めて感じる自由という名の世界だった。

一方船内では、脱走を試みた宮口がSETUKANを受けトイレに閉じ込められていた。朦朧とする意識の中、何かを訴えるかのように彼が叩く扉の音は蟹工船に乗る者すべての耳へと届けられる。やがて絶命する宮口。

極寒の海に囲まれ、逃げ場のない蟹工船という地獄を、労働者たちはあらためて認識した。生きることに絶望して、海に飛び込もうとした若い雑夫・清水(柄本時生)。彼を救ったのはロシア船から戻った新庄と塩田だった。新庄は、夢見るだけでなく、願望を実現するために行動しなければならないと再び蟹工船に戻ってきたのだ。そして、労働者たちに一斉蜂起を呼び掛けた。「あきらめるには、まだ早すぎるっ!我々は立ち上がらなければならないっ!」と・・・・・。


浅川たちと交渉することに・・・・・。


銃を向ける浅川に、労働者たちは太刀打ちできない~~!

果たして新庄たちは勝つことが出来るのか?
最後の大勝負の結果はどうなる???

 

 
左からSABU監督、木本武宏(TKO)、木下隆行(TKO)、松田龍平

雇用の不安定化や製造業派遣といった労働環境の悪化を背景に、若者のあいだで改めて脚光を浴びている小林多喜二によるプロレタリア文学の名作を、「弾丸ランナー」「MONDAY」のSABU監督がパンクに映画化。主演は「悪夢探偵」の松田龍平、共演に西島秀俊。カムチャッカ沖で蟹を獲り、そのまま船内で缶詰に加工する蟹工船・博光丸。そこでは出稼ぎ労働者たちが劣悪な環境の中、資本家の思いのままに搾取され、逃げ場のない絶望にさらされていた。そんな中、一人の漁夫・新庄が立ち上がる。ひょんなことから偶然ロシア船に救助された彼は、再び蟹工船に舞い戻ると、労働者たち一人ひとりに、行動しなければ何も変わらないと力強く訴えかけるのだった。(allcinemaより抜粋)

メディア 映画
上映時間 109分
製作国 日本
公開情報 劇場公開(IMJエンタテインメント)
初公開年月 2009/07/04
ジャンル ドラマ


決戦の時が来た!支配する者と支配される者
果てなき欲望と絶望の激突!!

オフィシャル・サイト
http://kanikosen.jp/pc/

※少し切迫感は薄い気もするが、ビジュアル的には良かったのではないでしょうか?
舞台は、狭い船内だけでなので、なかなか難しいそうな感じもしましたが。

 

 

 

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3 Comments

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えーと… (KLY)
2009-07-20 03:12:23
おしゃれでスタイリッシュなスタイルがSABU監督の現代風アレンジなのかもしれないんですが…コケちゃったかなぁ。^^;
先の見えない不安を感じた若者の間で今リバイバルブームな訳ですけど、そんな彼らがこれを見て、自分を投影できるかというと疑問なんですよね。何でも敢えて重さを取っ払ったらしいですが、とっぱらっちゃダメなんじゃないかなぁって…。
是非とも見てみたいです。 (流石埜魚水です。)
2009-07-23 15:00:44
私まだ見てません。是非とも見てみたいです。

ただ、プロレタリア文学の「蟹工船」が、よく読まれている…というのは、何かわざとらしい流言、世論操作ではないの…?と思いました。

是非ともこれはブログに書きたいです…!
ああぁぁ (sakurai)
2009-09-16 21:04:38
なんかわかりました。
あたしの感じた違和感。
どうやって表現したらいいのかわからなかったのですが、心底のつらさじゃない、貧乏じゃない。
彼らの貧乏や、つらさは、心からの苦悩じゃないみたいな感じ・・・。そうそう、そこ。
53年版を見ましたが、あの汚さは本もんでした。

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