銅版画制作の日々

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プラスティック・シティ◇◆オダギリジョー×アンソニー・ウォン

2009-04-13 | 映画:ミニシアター


南米ーーブラジル。
闇の世界で生きる、日系ブラジル人のキリンと義理の父、ユダ。
血の繋がりよりも堅く結ばれた、二人の男の“激しくも美しい”クライム・ムービー。

ブラジルの街に溶け込んでいるよね。かっこいいオダジョーです。

ようやくオダギリジョーがポルトガル語で挑んだ“プラスティック・シティ”を観て参りました。4月7日、RCS(京都みなみ会館)にて。

冒頭はキリンが幼いころにアマゾンのジャングルで、両親を殺害されて、アジア系ブラジル人のユダに助けられるシーン。そのシーンと並行して、成長したキリンがユダとともに、ユダが経営するショッピングモールで、コピー商品を販売するという闇家業に手を染めているという場面が写しだされる。映像はそんなに感度いいものではなくて。おそらくそのような映像での撮影が狙いなのかもしれません。

ブラジルといえば、熱い国です。そのせいかけだるいような雰囲気も感じられます。

ストーリー


ユダは裏社会のボスとして大勢の取り巻きを従えて・・・・・。
またユダは、東洋街でダンスクラブを営む美女オチョ(ホァン・イー)と暮らし、リベルダーデ一帯を牛耳っていた。

 右がオチョ


ところが新たに東洋街に進出してきた実業家のミスター台湾(チェン・チャオロン)や政治家であったコエーリョたちが、ユダの失脚を狙う勢力として少しづつ入り込んでくる。

ある日、コピー商品排除のため、警察による手入れを受けた商店街。当初はユダ、キリン、コエーリョ等が事前に打ち合わせした芝居にすぎなかったはずが、突然、ユダは、コピー商品マーケットの黒幕として身柄を拘束されてしまう。監獄に閉じ込められたユダは、度々命を狙われ、あるとき、用心棒とともに襲撃を受け大怪我を負う。

ユダの身を案じたキリンは、どんなことを手段を駆使してでも、ユダを釈放しようと、コエーリョを脅し始める。キリンの裏取引きでようやく出所したユダ。しかし、目の前に現れたミスター台湾は、ショッピングモールの筆頭株主になったことをユダに告げる。更に、ユダが所有していた巨大な船と商品がすべて没収されると事態が起こり、抗争はさらに激しさを増していく。

ついにキリンは、ユダを騙した、かって兄弟分だった男を襲い、刺殺してしまう。そしてユダは一番の財産だった船にガソリンを撒き、火を放つ。次第に、暗闇へと導かれるユダとキリン。そして男を刺殺した罪で刑務所に収監されたキリンのもとから、ダンサーである恋人のリタ(タイナ・ミューレル)は去っていった。

様々な事件で神経をすり減らしたユダは、キリンに出所と自らの引退を条件に、コエーリョとミスター台湾に敗北を宣言する。

次第に精神のバランスを崩し、放心状態になっていくユダには、かってのボスの面影はない。そんなある日、行方の分からなくなったユダを、やっとの思いで探しあてたキリンの耳に、大きな銃声が響きわたった。明らかにユダを狙った銃弾だった。仲間のひとりがキリンをかばい犠牲となる。キリンはスラム街に住む少年たちを集め、復讐の誓いを立てる。しかし失うものは計りしれなかった。

すべての抗争の責任を取り、再び収監されるユダ。ユダの喪失と多くの仲間の死を受け入れがたいキリンは日夜街を彷徨うようになる。


あるとき、死にかけていたキリンは一番の友人だったテツオとマリオに助けられる。再会を喜び合うキリンたち。マリオは体力を取り戻したキリンに、ユダから託された小さな袋を手渡す。そこには、3つの金塊とモノクロの写真は入っていた。

写真の地名を辿り、アマゾンへとキリンは向かう。ジャングルへ迷い込んだキリンは忘れていたはずの幼いときの記憶を呼び覚まし、その衝撃で意識を失ってしまう。やがて覚醒していくキリンの目の前に現れたのは、収監された上殺されたはずのユダだった。「まだ息子と呼んでいいか」 「もちろんだ、俺の親父はあなただけ」・・・。不器用に交わし合う言葉。ユダのために死ぬことも厭わなかったキリンへ、「おまえの人生はこれからだ」と告げる。そしてユダはキリンの手に握られていたナイフを自らの手でゆっくりと腹へ突き刺していく。激しく動揺するキリン。ユダはキリンの未来を託すかのように息をひきとっていく・・・・。


キリン(オダギリジョー)の耳のタトゥーがなかなかお洒落です。タトゥーを彫るシーンもあります。


ユダ役( アンソニー・ウォン

監督ユー・リクウァイ

「天上の恋歌」のユー・リクウァイ監督が、オダギリ ジョーを主演に迎え、ブラジルのアジア系移民街を舞台に撮り上げたクライム・ドラマ。幼い頃に裏社会の顔役に拾われ育てられた日系ブラジル人の青年が、次第に裏社会の勢力争いを巡る抗争に巻き込まれていくさまを、幻想的なタッチを織り交ぜ綴る。共演は「インファナル・アフェア」のアンソニー・ウォン(allcinemaより抜粋)

ストーリーは結構シンプルだと思いましたが、フラッシュバックのような場面が多く、そのせいか前衛的な映像のように感じます。物語を真剣に捉えるより、映像感覚を楽しむほうがいいのかななんて思いました。何と言ってもオダジョーが全編にわたって、ポルトガル語でのセリフ、これがなかなか自然でいい!

最初はポルトガル語で芝居するのは、不安だったようです。(本人談)

ということで、ビジュアル的な作品という感じですかね。そういう意味で非常にお洒落で粋な作品だと思いました。

監督インタビューの記事→こちらをご覧下さい。

アンソニー・ウォンとオダギリジョーの単独インタビューの記事→こちらです。

 

オフィシャル・サイト
http://www.plasticcity.jp/

 

メディア 映画
上映時間 95分
製作国 中国/ブラジル/日本/香港
公開情報 劇場公開(ビターズ・エンド)
初公開年月 2009/03/14
ジャンル サスペンス/犯罪/ドラマ
映倫

PG-12

「この世界を、生き抜く。」

 

 

 

 

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1 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは♪ (ミチ)
2009-06-08 08:27:35
やっと公開されました。
2週間上映期間はあるものの、毎日夜一度だけ。
都合をつけて見に行くのが大変でした~。

ポルトガル語と中国語を話すオダジョーがカッコよかった~♪
(上手いかどうかは知りませんが・・・)

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