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「接吻」

2009-03-11 | 映画「さ」行
都内の会社に勤める遠藤京子(小池栄子)は、幼い頃から対人関係に問題を抱え、孤独な日々を
送ってきた。ある日彼女は、無差別にある親子3人を惨殺した坂口秋生(豊川悦司)という
犯人の逮捕劇を生中継するテレビを目にする。そこで坂口がカメラに向けて放った謎めいた
笑みを見て、自分と同じ孤独と絶望感を見いだした京子。すぐさま事件に関する記事のスクラップを
開始し、坂口に関する情報収集に夢中になっていく。そして公判が始まると、弁護士の長谷川
(仲村トオル)のもとを訪れ、坂口への差し入れを取り次いでほしいと依頼するまでに彼への
想いを募らせていくのだったが・・。


最初から最後まで、奇妙な、そしてただならぬ緊張感が漂う映画でした。
小池栄子のこういったシリアスな役を演じてるのを初めて見ましたが、
とても上手かったです。

無差別殺人を犯した犯人坂口の逮捕劇を見ただけで、自分と同類だ、と
感じてしまう京子。坂口も京子も孤独で対人関係が上手く結べない。
二人の気持ちが完全にわかるわけではないけど、こういう人いる・・・と
感じたし、あってもおかしくない物語かもしれない・・と思えました。

台詞が極端に少ない豊川悦司でしたが、なかなかの好演。
台詞はなくともその存在感はすごかったし、彼のファンという
こともあるんだけどやっぱり素敵で上手い、と感心。 
さらに今回はこれまた私の好きな仲村トオルも弁護士役で
出演してて、この弁護士の彼の発言はしごくまともというか、
彼はいわゆる普通の感覚を持った人。
でも、坂口や京子に接していくうちに、微妙に心情に変化があり・・と
いうところ、上手く演じていました。

さらに坂口の兄という役で篠田三郎が出てくるんですが、彼の役は、
それこそいわゆる普通の人で、普通人間ってこういう風に処世術を
使いつつ生活していくもんだよなぁ~・・という人。
悪人でもなく、だからって善人でもない。
こういう自分を守りながら世の中を生きていく・・という人が
ほとんどなわけで、出来る限りのことはするけど、それ以外は
できないよという、しごく真っ当な(?)人物を淡々と演じていました。
彼という人物をを一人出演させたことで、この映画の良さがさらに
アップしたかな~・・と思いました。

全体的に冷え冷えとした雰囲気と、主演の3人を、突き放したような感じで
描いてあって、人間の内に秘めたる異常な部分を上手く浮き上がらせてました。
坂口が無差別である家族を殺すシーンも、決して熱くない、
とても冷めた視線で表現してあったので、余計にその恐怖がにじみ出てました。

細かな設定に、普通校じゃないでしょって思うところもありましたが
(あんな狭い部屋での裁判はあり得ないでしょ、とか、
銀行で盗んだカードで現金引き出しする坂口、今時すでに事件のことが
明らかになってるのにあのカードで現金引き出しなんてできるの?とか、
ラストのすごい場面も、弁護士や刑務官の責任と今後は??などなど)
でも、人間描写は興味深く、上手いなと思ったし、なかなかの心理劇だったです。

人生をもう諦めてるかのような京子の眼差しと、坂口という自分の
“仲間”を見つけて人生に希望が出てきたときの彼女の眼差しの落差。
そして目に輝きが出てきたと思ったら、その目の中に狂気が潜む・・。
上手い演出と上手い演技でしたわ~。
周囲の人に理解されないという絶望感と疎外されたものの恨みの深さと強さを
見てるこちらが思い知らされる。

数年前からトイレに(すいません、変な場所で(^^ゞ)、四字熟語カレンダーを
置いてる我が家。でも、それにも飽きたので、去年から”故事ことわざカレンダー”
に替えたんですが、たまたま本日の言葉は、
「人と屏風は 直ぐ(すぐ)にはたたぬ」というもので、
意味は屏風は曲げなければ立たせることはできない。
人もまじめで一筋ではなく、適当に他人と折り合いをつけなければ
上手く世の中を渡っていけない・・というもの。
この映画を見た直後だったので、なにやらタイムリーなお言葉で・・と
思いましたわ。彼らは世の中を上手く渡っていけない人だったんだよなぁ~・・
ってつくづく思っちゃいました。努力しろよ、とか、ちょっとはいい加減に
つきあって、いい加減に生きてよ、って言いたくもなるし
助言もしたくなるけど、どうしても出来ない人っているんだよね~・・
と つくづく思い知らされました。
いつの世も、生きにくい人・・というのはいるんですよね。
彼らに同情はしないけど、解る部分がありました。

衝撃のラスト・・といえばそうなんだろうけど、もうああするしか、
ああなるしかなかっただろうと思われるもので、そのシーン自体に
さほどの衝撃はありませんでしたが、題名となっている
“接吻”については、おぉぉ~!そうきたか~・・・と驚きました。

小池栄子の演技が思いがけず良かったので、もっともっと映画に
出てもらいたいなぁって思いました。

個人的お気に入り度3.5/5

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10 コメント

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Unknown (たーくん)
2009-03-11 11:48:58
TBありがとうございました。
小池栄子が光ってましたね~

>彼らに同情はしないけど、解る部分がありました

そうそう肯定ではないけど、そうなる気持ちがわかるところがありますよね。

弁護士も結局わかっていて受け止めたのかとも思いました。
たーくんさんへ♪ (メル)
2009-03-12 00:07:56
こちらこそ、TB、それにコメント、どうもありがとうございました♪

ほんと、この映画では小池栄子が光ってましたね~!
失礼ながら、こんなに演技が上手いとは思ってなくて(^_^;)ビックリしたり感心したり・・でした^^

>肯定ではないけど、そうなる気持ちがわかるところがありますよね。

ですよね。
こういう人たちがいるっていうのはわかるし
こういう気持ちになるだろうってこと、わかりますよね。
積極的に彼らを肯定はできないけど、わかる・・・と思う部分がありましたから。

>弁護士も結局わかっていて受け止めたのかとも思いました。

そうですね~。
彼もあの二人の気持ちをわかろうとしてたし
最終的に彼女の気持ちもわかって、あのラストの彼の叫びだったんだろうなぁって思います。

なにか特殊な緊張感が最後まで続いた、
なかなか見応えのある映画でした。
こんにちは♪ (ミチ)
2009-03-12 23:51:08
そうそう、最初から最後までただならぬ空気に満ち満ちていましたね。
かなりな緊迫ムードにぐいっと引き付けられました。

四字熟語カレンダーのその言葉、なかなかタイムリーですね。
>彼らは世の中を上手く渡っていけない人だったんだよなぁ
うんうん、そうそう。
最近とみにそういうひとが増えてきたような気がしてます。
ミチさんへ♪ (メル)
2009-03-13 09:52:40
ミチさん、こんにちは~♪

この映画、ほんと、独特の緊張感がずっとありましたよね~。
そうそう、仰るとおり”ただならぬ”という言葉がピッタリ。
あの緊張感、なんだか好きだったんですよ~。

四字熟語、ほんとこの映画を見た日のが
それだったので、タイムリーだなぁと^^
世の中、上手く渡っていけない人、確かに最近多いですよね~。
いろいろな事件や犯罪をニュースや新聞で見聞きしたり読んだりすると、あ~・・・なにもそこまで・・、そういうことをする前に・・と思ったりすることが多々あり。
でも、そうすることでしか自分が息をつけない人が増えてるのかも。
どうすれば良いんでしょうかね~・・・。
これまたすぐには解決できそうにない問題ですよね。
そうなんですよね (miyu)
2009-04-30 20:29:35
リアリティを考えると、ちょっとありえないところ
だらけではあるのですが、心理サスペンスとしては
なかなか興味深いものがありました。
トヨエツさんのセリフの少ない、佇まいの演技はやっぱりいいですね。
miyuさんへ♪ (メル)
2009-05-01 18:05:35
そうそう、リアルか・・と言われると
そうじゃないところも多々ありましたが
こういう人たちもいる、確かにいる・・と
思えたし、心理サスペンスとして、興味深かったです。
小池栄子さんがこれほどの演技ができるとは思ってなかったし(失礼(^_^;))
トヨエツはほんとに上手かったです。
あの寡黙な台詞の少ない役を、彼らしく演じていて、良いなぁって、またまた思いました。
Unknown (リュカ)
2009-08-25 21:35:23
メルさん、こんばんは。
小池栄子の怪演に目がいきがちでしたが、たしかに篠田さんの存在は光っていましたね。
おそらく、一番自分に近い“一般人”の心情と目線を持っていたからリアリティがあったのだと思います。
まあでもやっぱり京子の凄い存在感が圧倒的でしたが…。
あのまなざしの落差にはわたしも感心すると共にぞっとしました。孤独が生んだ歪みがよく出ていたと思います。
凄い作品でした…。もっと早くチェックすべきでした。
リュカさんへ♪ (メル)
2009-08-26 09:55:09
リュカさん、こんにちは☆^^

そう、小池栄子の怪演、凄かったですよねぇ。
で、さらに篠田さんの存在、良かったです。
彼がいわゆる一般的な人として出てきてくれたお陰で、この映画が締まったかなぁと思ったし、リュカさんが書いてくださってるように、リアリティが増したと思います。

>あのまなざしの落差にはわたしも感心すると共にぞっとしました。

でしたよね~!
あの落差!ぞわぞわ~~~~っとしました。
彼女の内面が歪んでるんだぞ、ということがよく分かる変化でした。

ほんと、なかなか良くできた映画でした。
こういう人間の心理を突いたような映画が、邦画でもちゃんと出来るんだぞ、と見せてくれた感じがしました。
故事 (kimion20002000)
2009-09-16 16:21:24
TBありがとう。

>人と屏風は 直ぐ(すぐ)にはたたぬ

フム、そういう意味か。
人って、赤ん坊のときは、立てないでしょ。
だから、なにをやるにも時間がかかるという意味かと・・・(笑)

kimion20002000さんへ♪ (メル)
2009-09-17 08:53:23
kimionさん、こんにちは~♪

そう、そのことわざ、私も良く意味がわかってなかったんですよね(^_^;)
トイレのことわざカレンダー、今も活躍中です(笑)
知ってるようで、よく意味がわかってなかった言葉が結構あるなぁって反省の日々です(笑)

人と折り合いをつけて生きて行くのは
時にとても難しいですが、そうやって生きて行かなくては、上手く事が運ばなかったりするし・・。
どうしても性格上、そういうのが出来ない人は生きて行くのがとても難しいだろうなぁと思いました。

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