柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

鑑賞

2022-05-01 08:05:48 | Weblog

ロシアの侵攻が膠着状態(殺戮破壊は続いていて、こんな言い方はよくないのでしょうが)のこともあって、今は知床と山梨の事件にメディアの興味が向いてます。こういう時の常で被害者のプロフィールを「暴き」「晒す」わけですが、それこそ私たちは映画を見るように自分と違う運命模様を鑑賞します。涙し、怒り憤りです。3歳幼児が両親とともに命を落とした、結婚前のカップルがプロポーズの場に選んでいたなんてそれぞれがまさに映画のシナリオなのです。メディアは報道するという姿勢なのでしょうが、我々外野の観客がフライデーやフラッシュ(まだ出版されてますか)を立ち読みするように興味を引く内容であることを十分に意識しているわけです。死者のプライバシーつまり遺族の意向はまるで無視されるというわけです。メディアの正義の味方気取りはいつものことですが、これも知る権利だと強弁するのでしょう。山梨の小児白骨発見、合わせて行方不明女児の履いていた靴と同種同色のものが近くで見つかった事件も同じ絵柄です。主役は母親です、母親がライトを浴びて記者会見です、まるで芸能人の舞台挨拶です、結婚離婚会見です。メディア(記者)を前に慣れた態度です、当初からずっと追いかけられてきた人ですから慣れてくるのは当然のことですが、あんなもんかなぁと思うことです。母親も同じトーンを維持せねばならぬ(事故当初の発言との整合性の保持)という妙な慣れや捌きが生じてましょうし、メディア側もこういう会見を手続きの一つと思い込んでいるだろうし、言う所の阿吽。予定調和。そう感じるのは私だけでしょうか。白骨が当該女児のものであるか否か、これが判明するまでの騒動であると観客もわかってますが。

 

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