柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

決着

2019-07-10 08:18:46 | Weblog
ハンセン病家族からの損害賠償訴訟、地裁の判決に国は控訴しないと決めたとニュースです。昔の医療国策への訴訟、肝炎や優生手術訴訟です、は控訴上告と続くが常です。当時は「正しかった」方法だったのですから、すぐには引っ込められません国としては。肝炎は当時の予防接種や輸血が原因だったと。そこを今更咎められても・・という控訴です。でも、国が負けたり政治決着したりしてきた歴史です。そこを安倍さんが早期に決断したという、外連ですね。選挙とは関係ないなんて、聞かれたらそう答えますわね、まさかこれも選挙運動ですなんて言うわけもないし。でも、明らかに効果狙いですな。差別との決別誓う時(朝日)、差別解消の契機に(読売)、被害救済優先を評価する(毎日)。こう見ると至極当然の論で、マスコミはこの事象を差別モノと捉えて、いつものように道を説く側に回るのですが、今まで見て見ぬふりしてきたのはどこのどいつだ?の話でもあります。歴史を遡れば、治る病気を徒らに隔離排除してきたのです。ヒトが必ず持っている差別意識を利用助長して密告体制を作りハンセン病者を見つけ排除してきたのでした。いくつか本を読みましたが、人権意識の薄い時代のこととはいえ、えげつないものです。でも、そんな時代だったんです。誰もその時代に生きるしかないのです。今の尺度常識で昔を断罪するはどうかなと、いつも思います。当時も法に従って決めるべき人が決めてきた方策なのですから。ヒトラーはどうなんだ?ですか。うむ、民主主義の陥穽です、そこは。
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