柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

制度

2014-12-07 09:46:47 | Weblog
アメリカの黒人差別ってのはえげつないものですねぇ、改めてこの国の来し方というのか素性を知ることです。いかに見てくれをお化粧で飾って世界のお手本然としていてもお里が知れるというわけです。こちらの指摘は私如きものにでもできます、黒人を奴隷として売買酷使してきた国です。キリスト教徒たる彼らが拠っている聖書でも奴隷の存在は社会の前提で是ですから、彼らには黒人に対するこの手の仕打ちに対して罪悪感がないのだろうという推測はできることではあります。リンカーンが奴隷制度をなくしたように教えられていますが、あの南北戦争はそんな正義の戦いなんかじゃなかったわけで、その後もキング牧師が有名になるまで公然と差別がおこなわれて来て、それでもあれがアメリカって国だとの開き直りもあったことでしょう。史上初の黒人大統領が誕生しておそらくこちらの改革(黒人への社会的差別の撤廃)が大きく期待されたに違いないのでしょうが、オバマは自分を黒人と思ってないのでしょうね、minority を代表代弁するなんて意識はこれっぽっちもないのでしょう。もちろんそんなことした日には差別主義者の大タニマチ達からの支持を失います、献金が止まります、そんな馬鹿しません。その分黒人たちの失望や憤り反発はどんどん膨らむわけです。そしてアメリカの司法制度の面白さです。最近女房が頻りにアメリカの裁判モノのTVドラマをレンタルして来て私もよく見ているんですが、一般人が判断する陪審員制度です、そして弁護士と検察による司法取引。今次の白人警察官による黒人殺人事件の連続に対する対応にびっくりします。いずれも起訴しないという決定で、つまり裁判もしない、罪を問わないというものでした。そりゃ怒るわ。大陪審と小陪審というのがあって、起訴するかどうか決めるのが大陪審、裁判にあたるのが小陪審。TVドラマで見ていたのは小陪審なのでした、今次の報道で知りました。起訴するしないも一般人が決めるんですね、検察(専門家)でなくて。もっとも日本でも最近は検察が起訴しないと決めた後でも別の手続きで一般人主導で起訴できますね、小沢さんがやられた、あれです。その大陪審が、一般人が起訴しないと多数決するのです、いかに黒人差別が一般人に浸透しているかです。KKK団を今更のように持ち出す要もないのです、人種のるつぼだから白人の優位性を常に示す、極々当たり前の行動なのでしょうか。公正公平って何よ。正義って何?せめて裁判まで。さすがにそう感じますね。American dream に溢れた国の闇の部分。本当に何でもありの国なんですねぇ。
コメント
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