柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

惻隠

2014-08-14 07:59:14 | Weblog
当地山口から、昨年今年と春夏ともに岩国勢が甲子園に出ました、そして一回戦で負けてしまいます。岩国勢は結構ジンクス化していて我々周りもそういう目で見てしまっていますが、果たしてあっさりと。ううむ、母校じゃないのでそういうやっかみ僻みを許していただいて、えらくあっさりと負けるのです。強いチーム、逆転してひっくり返して行くチームのあの迫力に欠けます。いえ、だから負けるんだという順番なのでしょうが、爽やかに過ぎるのももの足りません。新聞は例によって敗者を讃える見出しだけです、胸張れ、貫いた全員野球、健闘へ拍手。こうしか書けぬとは知りつつ、これもマニュアルに過ぎます、綺麗事に過ぎます、目を逸らしたくなります。広陵高校がサヨナラ四球で負け、その時のバッターが大喜びのガッツポーズです、踊りながら一塁へ走ります。少し前ならすぐ翌日の新聞に咎める記事が載ったことでしょうが、ありません。敗者への思いやりというか、惻隠の情と呼ぶ若い子たちにこそ教えてやらねばならぬこと事があるはずで、高校野球というのは礼儀を教えるのが目的なんてよく監督連中が口にしてますね、これはどうなんでしょうね。横綱の所作動作によくクレームがつきます、強くて当然の人間の示すべき行為,双葉山の言う木鶏たるべき心根、日本の文化はこうであった筈です。週刊誌やスポーツ雑誌や月刊誌に向けての、甲子園のシーズンには必ず否定批判的な記事が載るものですが、格好の話題であったろうなと思い遣ることでした。
 シンクロスイミングの代表監督に返り咲いてる(というか、きっと頑固で硬直した協会幹部たちとぶつかって中国に出て行ったといういきさつだったのでしょうが)井村さんが産経新聞に連載してます。強いチームには必ず有能な監督なりコーチなりがいるものですが、この人もまさにそういう存在です、その人が書いてます、練習や試合で頑張ったどうかは私が決める、自己申告するものではないと常に選手に言っていると。なるほどねぇ、これは正しいですね。世の中の緩さ甘さ、ひいては抑制のなさ幼稚さの根源の一つはここでしょう、自己申告し過ぎです。僕は一生懸命やってます、努力を認めて下さい、結果は二の次の筈です。頑張ったらいいんじゃない?で済ませ過ぎ。世の中は結果を出してなんぼです。他人の下すべき評価を自分で言うてどうする?もっとも、ここに関しては先人の痛烈な反論があります、行蔵は我にあり。勝海舟です。あんたらがどう評価しようと知らん、行くも行かぬも我がことであると。ま、勝海舟だから言えたセリフ、余人が認めた反論でしたが。
 TVや新聞が鬼の首獲ったように報じてます。増税後3カ月(4~6月期)のGDPが前期と比べて1.7%減、年率にして6.8%の減だ、増税の影響は大きい、景気は回復してない!と騒ぎます。増税前の駆け込み需要の反動を示していると鼻の穴を膨らませて、どうだ?言った通りだろうが!の態です。いやいや、増税前の駆け込みをあれだけ煽ったのはあんた達だろうに。あの手この手で人々を買い物に走らせて、挙げ句にこれかい?大買い物した後には暫く買い控えするもんです普通は。反動?当たり前でしょうに。駆け込み買いしなかった人々もそうでなかった人達も、普段通りに過ごしているだけです。お祭り騒ぎの3カ月と比べてどうするんだ?前年の同期と比べたらどうなの?東北大震災の後の減少率と同じだと嘆いても見せます。1.7%減で?そんなに大変なことなんですかね。学者や役人、マスコミの煽り手法そのままに年率なんて項目です、掛け算割り算して必要以上に数字を大きくしたり小さくしたりして不安を煽るアレです。三か月毎の集計ですからそれを単純に4倍すれば年率だというバカな計算です、1.7X4=6.8です、それってマジで言ってるの?こんな皮相的な揚げ足取りするマスコミ相手に、安倍さんも大変なことですわと改めて思います。
コメント
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