許しちゃいないが(工事107日目)

2007-10-23 22:56:48 | 建築工事
毛羽立った無垢フローリング。

今朝一番にT女史から連絡がありました。

現場で惨状を目にして驚いているようです。
“昨日のクリーニングの内容は、強力な掃除機での吸引と、固く絞った水ぶきだけなんです”

僕は努めて冷静に受け答えします。
“掃除屋さんには否がなかったということですか。
でも、無垢フローリングに水ぶきしても大丈夫なんでしょうか。
フローリングはなんであんなことになってしまったのでしょうか?”

“これまでにも無垢フローリングには水ふきした経験があり、大丈夫でした。
至急に調べますので少し時間をください”

それから、現場に残ったフローリングの端材で色々実験してくれていたようです。
さくらの納品元であるMA企画のU氏にも連絡があったとか。

で、T女史から連絡があり結論が出たとのこと。
“大変、申しわけありません。
無塗装のさくら無垢フローリングは固く絞った雑巾でも、水分を含むと毛羽立ちます。
実験してみて、同じ結果が出ました。
今回の件はこちらの無知による指示の誤りであり、mercyさんにはお詫びする言葉もありません。
木曜に再度、サンダーがけを行って元通りにさせていただきます。それでよろしいでしょうか”

予想していた回答だったので、心構えはしていました。
“そうですか。起こってしまったことはどうしようもありません。
原状回復していただけるとのこと、ありがとうございます。
でも、元に戻してもらっても、それは僕が2日かけて腰や膝を痛めながらも、
それでも家族のためだからとがんばったサンダーではありません。
それは、わかってもらえないかも知れないですが、ものすごく悲しいことなんです。”

どうしてかわからないのですが、怒る気にはなれませんでした。
ましてや、それをネタに値引きを迫ったりサービスを迫ったりなんてできませんでした。
かといって、許してなんていません。
ただただ、悲しい。。。それだけです。

話を聞いていると、過去にさくら無垢フローリングを水ぶきしたことがある、
というのは、ウレタン塗装された無垢のことだったようです。
力が抜けますわ。
建築業者がウレタン塗装と無塗装の区別もつかないのでしょうか。。。

誰が悪い、と言えば正しい指示を出せなかったビルダーが悪い、ということになるのでしょう。
でも、そんなことはどうでもいいのです。
僕の2日間の労力は無駄でした。
嫁さんや子ども達が喜ぶ顔が見たくてがんばった2日間は無駄だったのです。
いや、その2日間の労力の無駄すらどうでもいいことなんです。

一番悲しいのは、ツルツルスベスベフローリングで家族が喜んでくれても、
それは僕ががんばった結果なんじゃないということ。
僕が精魂込めて磨いたフローリングではないということ。

それだけです。

 

たくさんの励ましや応援コメントをいただきまして、本当にありがとうございます。
元気が出ます。