無垢フローリング塗料比較その1

2007-10-12 23:04:14 | こだわり
以前、蜜蝋ワックスを使用して塗装実験をしましたが、やり方が悪かったので結果としては芳しくないものになりました。
気を取り直して、再度、実験に挑んでいます。今回は塗料も豊富に用意しました。

実験の条件は以下の通り。
無垢フローリングはmercy邸に納品された“さくら”をサンプルにしています。
さくらは広葉樹の一種、樺桜です。
用意した塗料は全部で5種類。
○未晒し(みざらし)蜜蝋ワックスCタイプ(小川耕太郎百合子社)
○ユーロ(蜜蝋ワックス)
○ユーロ(オイル)
○オスモ(フローリングクリア)
○リボス(メルドス)

自然塗料オールスターズ

手順説明
失敗したなぁと思うのはリボスのメルドスは針葉樹用の塗料であり、さくらには馴染まないんですよね。
なので、今回の実験に関してはあくまで参考程度として捉えてください。

条件を同じにするため、塗装方法はすべて統一しました。
①フローリングの表面を♯180のサンドペーパーで、スベスベになるよう研磨する。
     ↓
②塗料をムラにならないよう塗装する。
     ↓
③10分ほどしてから余分な塗料を乾いた布でふき取る。
     ↓
④24時間、乾燥させる
     ↓
⑤再度、上塗りとして再度塗装する
     ↓
⑥10分ほどしてから余分な塗料を乾いた布でふき取る。
     ↓
⑦48時間、乾燥させる
     ↓
⑧色々な液体を少量ずつ垂らす
     ↓
⑨24時間、ほったらかしにする
     ↓
⑩垂らした液体をふき取る
     ↓
⑪再度、一度塗りの塗装をする
     ↓
⑫24時間、乾燥させる

塗料によっては2度塗りは不要とかあるのですが、面倒なので。。。
また、小さなカットサンプルに塗装するのは、どうしても塗りすぎになってしまいます。
そのへんはご容赦ください。

我が家の評価ポイントとして、以下のことを中心に検証しています。
①塗装の容易性(要は簡単に塗れなきゃイヤよということです)
②塗装後の触感、質感(せっかくの無垢なんでねぇ)
③防汚力(たいそうな表現ですが、どれだけ汚れに強いかってことです)

では、いってみましょう!

塗装前研磨後

無塗装の状態です。現場で、赤みが強いため使われなかった端材をウィッキーにカットしてもらいました。
ピンクがかった表面はサンドペーパーの研磨によりツルツルで素敵です。
実験協力者には嫁さんはもちろん、我が家のチビ軍団3人衆も研磨作業で協力してくれました。
これにハケやスポンジを使って塗装していきます。

塗装後

赤みがグッと増して、さくらじゃないみたい。
パッと見、チークかと見まがうほどですね。
部分的にはこのような色合いがチラホラ出てくることでしょう。
それも無垢材の長所であり短所です。
僕個人的にはこういう色合いや質感は好きなんですが、白が好きな嫁さんは戦々恐々としておりました。
なので、安心させるために追加でもらってきたさくらです。

違う樹種みたい

同様に塗装したのですが、まったく色合いが違います。
同じ樹種でも木の中心材と周辺材とではここまで色が異なるものなんですね。

さて、このまま24時間をおいて、2度目の塗装を施します。

再塗装後

上から順に、小川社蜜蝋ワックス、ユーロ(ワックス)→ユーロ(オイル)→オスモ→リボスです。

色的には最初の塗装時とほとんど変わらないですね。
このままさらに48時間、塗料を乾燥させます。

どの塗料もよく木に染み込んでいきました。
クリア塗装ばかりなので、塗料によって色合いに違いは出ません。
と、思っていたら、一種類だけだんだんと赤みが増した塗料がありました。
これについては結果検証にて。

さて、ここまでで検証できることは①塗装の容易性と②塗装後の触感・質感ですが、
長くなりましたので、次回に検証させていただきます。
では。

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建物外観を左右するポイント

2007-10-12 00:00:32 | 家作り(建物の契約後)
mercy邸は外観における印象を決める建材の施工はほぼ完了しました。

実際に現場に通う中で、外観の印象を左右する(目に見える)部分について、気付いたことを書き留めておきます。
もちろん、mercy邸を基準に考えておりますので、木造軸組工法、切妻屋根を前提にしています。

○外壁材

当たり前ですよね。外観を決める最大の要因となります。

○屋根

これも当然ですが、敷地条件によっては屋根がまったく見えないということもあるので、柔軟に考えるべきでしょう。
とはいえ、住宅の屋根資材は選択肢が多いというわけではありません。
瓦、ガルバ、ステンレス、スレートでほとんどを占め、色の選択もそうそう多いものではありません。

○破風板

切妻屋根の場合のみ、妻側の軒先を隠すために使用する部材です。
鼻隠しと同じものを選ぶ場合がほとんどと思われます。

○鼻隠し

屋根の軒先を隠すための板です。
屋根、軒天、外壁材とのバランスを考えながら選択する必要があります。
個人的な好みで言うと、目立たなくするほうが好きなので、グレイを選択しています。
白にしてしまうと、和のイメージが強くなり過ぎそうで・・・

○軒天

庇部分の裏側、下から見ると天井に当たる部分です。
あまり目立たないですし、見えてもいつも日陰になるため暗く見えます。

○窓(色・形状・シャッター・網戸)

これも当たり前ですよね。
サッシの種類(木製or鋼製)・色、窓の大きさ・形状、シャッター・格子の有無、ガラスに映る景色、色々な要素があって迷うところです。
サッシをポイントとして考えるのか、外壁と同調させるのか、考え方の分かれるところだと思います。
mercy邸は形状でやっちゃった

○玄関ドア
養生中の写真では意味ありません
大概は道路から目につく場所に設けられるため、家全体の印象を決めると言っても過言ではないかも知れません。
というのも、玄関ドアには施主の好みが表れやすい場所だと思うからです。
誰しも、玄関ドアは気合を入れて選ぶのではないでしょうか。

○玄関ポーチタイル(タイルじゃない場合もあるかもですが)
昨日と同じ写真で手抜き
大方は玄関ホールに施工されるタイルに合わせて、玄関ポーチタイルを選択する(順番は逆かも)場合が多いようです。

○勝手口ドア

見落としがち、というか自分が見落としていたため、見落としがちであってほしいです。
でも、大抵の方はしっかりと考えるでしょうね。
間取りによりつける場所は千差万別なので、気を配らなければならない場合と何でもいい場合があると思います。
mercy邸はやっちゃった

○勝手口庇
よくわからない写真で失礼します
勝手口につけられる庇です。
mercy邸は勝手口が道路からまったく見えないのでテキトーですが、
道路から見える場合は、やはり気を配っておく必要がありそうです。
まぁ、勝手口なんで目立つような場所には来ないことがほとんどかと思います。

○バルコニー

バルコニーは外観上のアクセントにされることが多いです。
というか基本的に建物の出っ張る部分はアクセントにしやすいですよね。
ま、必ずしもバルコニーが出っ張っているとは限りませんけど。
mercy邸は出っ張りまくってます。
バルコニーだけ建材を変えるというのは常套手段です。

○バルコニー手摺り・笠木

こちらはバルコニーの形状にもよりけりですが、留意しておきたい部分です。
バルコニーの場所によりけりですが、意外と目立ちます。

○水切り
1・2Fの間
基礎部分
どうなんでしょう。mercy邸は縦張りサイディングなので2Fにも必要でしたし、1F基礎上にもあります。
塗り壁なんかの場合は基礎上だけになるのか不要なのかはわかりませんが、
必要であれば建物の周囲をグルッと一周することになるので、留意するべきですね。

○基礎

あまり変化をつけるバリエーションはありません。
せいぜい、洗い出しと呼ばれる様々な砕石をセメントに混ぜて塗装する程度でしょうか。
これも純和風建築では様になるのですが、それ以外の建物にはちょっと違和感が出てしまいそうです。

○樋
2色樋です
これ、mercy邸では結構重要視していました。
というのも、外観にコントラストが強い家なので、樋の色選択を誤ると外観が不自然になるかと思ったのです。
結果的には外壁色に合わせて2Fは黒、1Fは白の樋にしています。
存在を隠すという意味では、この選択は正解だったと思います。

○エアコン配管カバー
まだ施工されていないので写真はありませんが、とりあえずスリーブカバーのみ。

エアコンの配管カバーは盲点になる可能性が高いと思います。
というのも、これは建物の一部ではなく、平面図や立面図にはもちろん、
業者から提案されるプレゼン資料や模型にも反映されることはまずないからです。
特に2Fに取り付けるエアコンの配管には注意が必要だと思います。
というのも、室外機を置く位置が2Fになければ1Fまで配管がビョーンと伸びてしまうからです。
mercy邸の場合は、子ども部屋のエアコン室外機を下屋の上、
寝室についてはバルコニーに置くことができるので、配管は2Fで完結します。
完結するとはいえ残念ながら、寝室のエアコン配管カバーは道路から見えてしまうんですがね。
いずれにしても外壁に合わせた配管カバーの色選択になるでしょう。
こういうところまで考えての建築計画は、なかなか難しいのですが、やっておくべきだと言えるでしょう。

○屋外コンセント

極めて小さなものですが、外壁にくっつきますので一考を。
何も要望しないとグレイとか白になってしまいます。特に1Fに濃い色の外壁材を用いる場合は注意が必要です。

○吸排気口(換気扇)

mercy邸では吸気口と排気口に意外と無骨なカバーというか何とも表現しようのないものがつきました。
とはいえ、そんなに気になるものではありません。
ちょうど、家の裏側だからです。
個別換気の場合は換気扇がつきますよね。
換気扇のカバーは選択肢があるほうだと思われるので、少しは注意を払ったほうがいいかなと思います。
ちなみにmercy邸のレンジフードの外側には、こんなのがついています。


この他にももちろん、幕板、建物外に出てくる柱、玄関の庇など様々ですが、我が家では使っていないので言及していません。
使っていないのに無責任なことは言えないですしね。
では。

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