5000万円の中古建売

2006-11-30 22:14:33 | 家のこと(土地決定まで)
嫁さんがハウスメーカーの建売(9月に建築され、現在はモデルハウスになっている)をあきらめきれません。最近は悪魔のささやきどころか叫びになってきています。
まったく無視するのは気の毒なので、いつ、いくらで売るのかを営業所に問い合わせてみました。自分で問い合わせしたら?と言ったのですが、なんでか知りませんが嫌がるので、内心では“なんで欲しくもない物件の問い合わせをおれがせなあかんねん!”と毒づきながらも受話器を取りました。最初に出た若い声のお姉さんは詳しい事情がわからないらしく、後ほど営業から電話があるとのことで待っていました。どうせ明日くらいやろうとタカをくくっていると、10分後に携帯がなって丁寧な営業が電話をしてきはりました。曰く、物件は4,990万円で販売する予定である、3月に引渡しを受けてくれる人に売る、とのこと。これを聞いて俄然盛り上がったのは嫁さんです。“3月に引渡しできる人に売るって、私らにぴったりやん!運命を感じるわ”ですって。おいおい!4,990万円って明らかに予算オーバーやん!しかも建売で新古やで。僕らが望んで建てた家じゃない家に4,990万円も払うんかいな。確かに土地が80坪程度の広いもので、家も46坪と余裕の住まい。リビングと段差のないウッドデッキがくっついていて、庭は芝生がきれいに植えられています。外観だけで判断すると“いかにも”な夢の暮らしが手に入ります。しかも謳い文句は外断熱(所詮プレハブメーカのものですが)で、外構もシンプルにまとめられています。さらに家具やカーテンもすべて備え付けてあるため、すぐにでも入居できる状態ではあります。でもねぇ。。。
嫁さんの言うことはわかります。3月に引越しできるなら、娘1号の小学校入学に間に合います。しかも嫁さんの希望していた新興住宅地Kタウン。もうでき上がった家なので注文住宅でやらなければならない間取りや使用資材といったたくさんのことを決めるための時間はまったくなくなるわけです。実際、土地探しもかなり難航しているのは事実であり、いばらの道を積極的に進まなくてもいいじゃない、というわけです。僕のこだわる工法でより快適な生活が送れるだろうことは承知してくれています。でも、ハウスメーカーの家でも生きていけないわけではなく、相応の生活、少なくとも今以上の快適な生活はできるやん、家族が楽しく生活していくのが一番快適やん、ゴタゴタもめながら疲れきって家を建てるより、あっさりと家を建ててその後の生活のことを考えよう、と。それはそれで説得力があったりもします。
でも、一生に一度の家です。しかも最も高い額のまとまった出費です。そんな大切なイベントをあっさりと建売で済ませられるほど、家に対するこだわりを捨てられません。偽者(僕個人的な判断です)の外断熱、ロフトもない、吹き抜けもない、玄関クローゼットもない、1Fにクローゼットがない、2Fにわけのわからない大きなクローゼットがある、2Fホールもだだっ広い、子ども部屋が2つしかない、広いだけの寝室、そんな希望とはかけ離れた家に5,000万円も出せといわれても、出せませんとしか返事できません。
ただ、大切なのは家族です。家族より家のほうが大切だというのはありえません。だから、ハウスメーカーの建売を買う、買わないで嫁さんと綱引きして、その結果、さむ~い関係になってしまうのは困ります。だから、僕のこだわりを何があっても押し通すことは夫婦関係が破綻してしまう前に避けなければなりません。どういう判断をすることが僕ら家族にとって一番幸せなのか。それを嫁さんと話し合いたいと思います。
では。