<高台学会>

高台の鑑賞と研究 

事例 515

2023-11-25 15:51:13 | Weblog
この頃ではすっかり見かけなくなりました山瀬窯の小さな盃です。
瞬時に削られたことを物語っている目が覚めるような高台内の削り痕。
高台脇の土は小豆色に焦げています。

見込みのポツポツとした藁灰釉の腐食と高台脇の腐食のようす。

斑唐津は贋物がはびこり世の中は絶望的状態が継続しています。
(巷間見かけるものは実に九割以上贋物です)
基本的に岸岳系の斑唐津は伝世のものは皆無です、
物原から発掘されたものはもちろん、
窯室内から発掘されたものは釉薬肌はなんらかの経年劣化が認められるものです。
釉薬の経年劣化の観察をしっかりしなければなりません。
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事例 514

2023-11-03 15:25:34 | Weblog
江戸中期、対州(対馬)窯の四方祭器です。
儒教の祭祀の影響のもとに製作されたものと思います。
ほとんど李朝といっても良いような気がしますが。
高台を見てみますと高台付きの皿を作ってから四方に切り取り、
高台も三足に切り取ってあるのがわかります。
「切り取る」というのっぴきならない意志の強さが伝わってきます。
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事例 513

2023-10-18 14:11:51 | Weblog
桃山〜江戸初古備前の徳利です(高12cm)。
赤く焼きしまった肌には鉄分がぶつぶつと吹き出しています。
底部はあばた高台、中央部にへこみがあり自然釉があります。
〒の窯印が確認できます。



窯印に郵便記号〒?と思い調べてみると偶然の一致でありました。
郵政民営化以前、2001年まで郵便を取り扱っていた「郵政省」。 
この郵政省が出来るまで、かつては「逓信省(テイシン-ショウ)」という省庁が郵便や電信を取り扱っていました。 
現在の郵便記号である「〒」は、この「テイシン省」の頭の「テ」の文字を取って図案化したものなのだそうです( 明治20年1887制定)。


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事例 512

2023-10-17 15:58:21 | Weblog
甕屋の谷窯の発掘と伝わる絵唐津松文大皿(39cm)です。
連房式登窯の窯室内に取り残されたものが発掘されたものでしょう。
見事なまでに真っ二つであります。
低く立ち上がった平鉢の口部が鐔状になっております。
全体の大きさに比して高台は小さく畳付は幅広で高台内はくるくるくると渦状の丹念な削り目が美しい。
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事例 511

2023-10-15 15:29:52 | Weblog
桃山江戸初古備前の布袋型香合です。
高さ4.5cmほどの小さなものではありますが量感に満ちた造形は感動ものです。全体に胡麻が降り積もっています。
このような小さな香合は古備前の中でも希少品といえるでしょう。
底部には「六」と「上」と刻まれています。
「六」の窯印のあるものは茶入、花生など古備前の中でも優れた作行きのもが多いです。
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事例 510

2023-10-14 15:18:41 | Weblog
ほぼ3ヶ月振りの事例紹介の更新です。
楽しみしていただいている皆様にお詫びいたします。
一挙に6点の紹介です。

桃山時代の内ケ磯窯の尋常ならざる朝鮮唐津の茶碗です。
何か不思議なものを見ているような心地であります。

近年の研究で内ケ磯窯は全長150mの巨大な登り窯であることが判明しております。
しかもその築窯には京都三条「せとものや町」の陶工達が色濃く関与していたということです。
さて紹介の朝鮮唐津は近年の窯跡発掘調査の際、窯内部の棚板に溶着していたものが取り出されたものです。胎土は唐津の岸岳のように荒々とし色味は褐色にところどころ白い粒子が混じっています。
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事例 509

2023-10-14 15:12:07 | Weblog
桃山時代の古備前片口平鉢です。
口は巻煎餅のような作りこみでこの時代の備前にしか見られません。
底部には山笠に目のような窯印があります。
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事例 508

2023-10-14 15:06:06 | Weblog
桃山時代の古備前手付き水注です。
目を見張る特異な器形はイエズス会の宣教師たちによってもたらされた器物の影響でしょう。
底部には「v」の窯印が刻まれています。

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事例 507

2023-10-14 14:35:39 | Weblog
桃山時代の海揚がりの古備前肩衝徳利です。
底部には他に類例のない楓の葉のような窯印が刻まれております。
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事例 506

2023-10-14 14:31:04 | Weblog
桃山時代の団子耳徳利です。
底面には「二」の窯印があります。
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事例 505

2023-10-14 14:23:01 | Weblog
室町時代の古備前茶入れです。
腰から下は暗緑色の自然釉、肩にかけて赤い火色が美しいです。
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事例 504

2023-07-22 14:54:36 | Weblog
暑中お見舞い申し上げます。
木賊が上下に描かれた筒盃です。
盤状に轆轤引きしたものを筒に立ち上げた作りです。
見込みが広く腰が膨らんでいます。
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事例 503

2023-07-03 12:59:38 | Weblog
三十数年ぶりに再び高台学会事務局に帰属いたしました帆柱の斑盃であります。
岸岳系の作例には珍しく高台が竹節状に削られなんとも言えない気品が漂っております。
皿屋と帆柱の土は判別がつき難いものが多いため、
近年では美術館などでの展覧会キャプションは岸岳系と表示されることが多くなりましたが、
この斑は砂粒がアラアラとし、まさしく帆柱が窯籍と考えて良いでしょう。
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事例 502

2023-05-30 14:34:16 | Weblog
柳文美濃唐津筒向付であります。
美濃唐津、美濃伊賀、美濃備前など決して陶片や伝世品など多くはありませんが少なからず伝わっております。
桃山の美濃山中ではああでもないこうでもないと、様々な創意工夫がなされていたことの証であります。
美濃は美濃らしく、唐津は唐津らしくどっちかにしてほしい、というご意見もありましょうが。
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事例 501

2023-05-25 16:02:57 | Weblog
海揚がりの古備前肩衝徳利です。
底部は入底になっています。
窯印は一。
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