Menkarm World

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大学受験レベルの数学を中学生の力で解いてみる!

2018年11月23日 00時00分00秒 | タイで子育て
先週末は某私立大医学部の入試を息子が受験。電話で「どうだった」と尋ねると、「女の子は綺麗だし・・・」なんて言い出す息子。
「てめぇ何しに大学へ行ったんだ!」ヽ(`Д´)ノプンプン と言うと真面目な話を始めたが、英語と数学は高校の定期試験レベルでも、生物と化学は『糞』難しかったそうだ。
息子の話では、その大学医学部専門に対策する塾があるそうで、やはりそういうところで勉強しないと難しいかも。
持ち出し厳禁な入試問題を試験の立ち会いをされる先生がスマホで撮影していたそうで、そうやって塾では入試対策をするのだろう。
火曜には合格発表があったが、当然息子の名前は無しw。私が見ていても、とてもそんなレベルではない。

さて、先週末の記事で出題した数学の問題の解答をしよう。

問 ∠Aの角度を求めなさい。



問題集の模範解答



2つの辺の長さと 1つの内角の大きさが分かっていれば、もう 1 つの辺の長さが決まるという第二余弦定理を利用してcosA=-(√3-1)/(2√2)を求め A=105°と答えているのだが、関数電卓も三角関数表も使わずに cosA=-(√3-1)/(2√2) から A=105°をどうやって求めるかと言うのが息子から私への質問だった。

三角定規の角度である30°・45°・60°の三角関数の値を知っているのは教科書レベルで中学生以上なら常識だが、それ以外はどうするか?教科書レベルでも苦しい私に分かる訳も無く、別の方法で解いたのだが、taiyaiさんが三角関数の加法定理を教えて下さったので紹介しよう。

三角関数の加法定理 sin

sin(A+B)=sinA・cosB+cosA・sinB
sin(A-B)=sinA・cosB-cosA・sinB

sin15°=sin(45°-30°)=sin45°・cos30°-cos45°・sin30°
      =(1/√2)(√3/2)-(1/√2)(1/2)=(√3/2√2)-(1/2√2)
      =(√3-1)/(2√2)=(√6-√2)/4

sin75°=sin(30°+45°)=sin30°・cos45°+cos30°・sin45°
      =(1/2)(1/√2)+(√3/2)(1/√2)=(1/2√2)+(√3/2√2)
      =(√3+1)/(2√2)=(√6+√2)/4

sin105°=sin(60°+45°)=sin60°・cos45°+cos60°・sin45°
       =(√3/2)(1/√2)+(1/2)(1/√2)=(√3/2√2)+(1/2√2)=sin75°

sin105°=sin75°に気が付いて調べると補角公式というそうだ。(全く覚えてないが、高さは一緒だからだなw)

sin105°=sin(180°-75°)=sin75°

sin120°=sin(180°-60°)=sin60°

sin135°=sin(180°-45°)=sin45°

sin150°=sin(180°-30°)=sin30°

三角関数の加法定理 cos

cos(A+B)=cosA・cosB-sinA・sinB
cos(A-B)=cosA・cosB+sinA・sinB

cos15°=cos(45°-30°)=cos45°・cos30°+sin45°・sin30°
      =(1/√2)(√3/2)+(1/√2)(1/2)=(√3/2√2)+(1/2√2)
      =(√3+1)/(2√2)=(√6+√2)/4

cos75°=cos(45°+30°)=cos45°・cos30°-sin45°・sin30°
      =(1/√2)(√3/2)-(1/√2)(1/2)=(√3/2√2)-(1/2√2)
      =(√3-1)/(2√2)=(√6-√2)/4

これも補角公式があるそうで・・

cos105°=cos(180°-75°)=-cos75°

cos120°=cos(180°-60°)=-cos60°

cos135°=cos(180°-45°)=-cos45°

cos150°=cos(180°-30°)=-cos30°

マイナスが付くのは底辺が逆向きだからかな?w

補角公式や加法定理は「ウィキペディアの三角関数」のページ、大学受験対策の三角関数については「高校数学の基本問題の三角関数の加法定理,倍角公式,3倍角公式,半角公式」のページを参考にして欲しい。

息子の数学のレベルが低い話を妻としていると、高校数学の塾へ通っている娘曰く『「15°と75°の2つだから三角関数の値は暗記しろ」って塾の先生が言ってたよ」だそうだ。それと補角公式で足りるってことだ。

息子へ電話して「おめぇは今まで何を勉強してんだ!全然足りねぇじゃねぇか!!!」と叱る私。親が足りないから子が足りなのだが、悔しいったらありゃしない。(大恥w)


私、メンカームの別解答
上の方法で解けなくてやった別の解法。cosAの値に見覚えが無いのでcosBの値から角度を調べようとした。

2=a2+c2-2ac・cosB
(2√3)2=(3+√3)2+(√6)2-2(3+√3)・√6・cosB
2(3+√3)・√6・cosB=(3+√3)2+(√6)2-(2√3)2
2√6(3+√3)・cosB=9+3+6√3+6-12
cosB=(6√3+6)/(2√6(3+√3))=(6(1+√3))/(2・√6・√3(1+√3)
    =6/(2・√2・√3・√3)=1/√2
点Aから辺BCの垂線を引き、辺BCとの交点をDとする。

BD=AB・cosB=√6×(1/√2)=√3
DC=BC-BD=3+√3-√3=3
cosB=1/√2 より ∠B=45°
AD=AB・sinB=AB・sin45°=√6×(1/√2)=√3



cos∠BAD=AD/AB=√3/√6=1/√2
∠BAD=45°

cos∠CAD=AD/AC=√3/(2√3)=1/2
∠CAD=60°

∠A=∠BAD+∠CAD=45°+60°=105°



答え ∠A=105°


JIMMYさんから頂いた解答

大学入試という事なので、じっくり解法ではなく、高速解法でやってみます。所要時間1分。

AからBCに垂線を下ろし交点をDとします。三平方の定理で
三角形ABDはBD^2+AD^2=AB^2=6、三角形ADCはCD^2+AD^2=AC^2=12
※BCは3+√3ですが、BD=√3、DC=3のようですね。

そうなるとAD=√3だから
三角形ABDは直角二等辺三角形なので∠BAD=45°
三角形ADCは正三角形を半分にした形なので∠CAD=60°
∠BAC=45+60=105°です。

※は瞬間的に閃くと解くのが速くなります。





メンカームのコメント
先ずはいつも協力して下さるJIMMYさんへ感謝!m(_ _)m
ピタゴラスの定理を利用して解いてあり、この方法なら中学生でも解ける。
私がもう少し細かく解説しよう。



BD=x、AD=h とする。
三角形ABDについてピタゴラスの定理の式を作ると
AB2=BD2+AD2
(√6)2=x2+h2 ---①

三角形ACDについてピタゴラスの定理の式を作ると
AC2=CD2+AD2
(2√3)2=(3+√3-x)2+h2
129+3+x2+6√3-2√3x-6x+h2
2+h2+6√3-2√3x-6x=0
①よりx2+h2=(√6)2なので
(√6)2+6√3-2√3x-6x=0
(6+2√3)x=6+6√3
x=(6+6√3)/(6+2√3)=(6(1+√3))/(2√3(1+√3))=3/√3=√3

①より
(√6)2=x2+h2
6=3+h2
2=3
h=√3

DC=BC-BD=3+√3-√3=3



三角形ABDの辺の長さの比は AD:BD:AB=√3:√3:√6=1:1:√2 なので、
三角形ABDは、直角二等辺三角形の三角定規(45°45°90°の角をもつ)と相似。
よって∠BAD=45°

三角形ACDの辺の長さの比は AD:AC:CD=√3:2√3:3=1:2:√3 なので、
三角形ACDは、正三角形を半分にした直角三角形の三角定規(30°60°90°の角をもつ)と相似。
よって∠CAD=60°



∠A=∠BAD+∠CAD=45°+60°=105°

答え ∠A=105°

大学入試対策問題集からの設問だが、中学生が知っているピタゴラスの定理で解けた。\(^o^)/

もう数学はエエよと否定的な声が聞こえそうだが、中学生向けのサマーコムカニッタサー問題集より今週の1問。(シリーズ化か?w)
問題集の模範解答を見ても意味が分からなかった問題。私は別の方法で解いた。

問 四角形LMNAの面積を求めなさい。(誤記修正しました。m(_ _)m)



タイの中学生向け数学ギフテッド問題の記事へのリンク→#高1入試ギフ

タイの高校生向け数学入試問題の記事へのリンク→#大学入試


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5 コメント

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医学部~~♪ (ハシビロコウ)
2018-11-23 08:36:19
残念でしたが、向き不向きが有りますから、
長い目で見たら、良かったのかも知れません。
今の大学で、初心貫徹が、良いかも知れませんね~~♪
返信する
苦しい闘いですね〜 (muga)
2018-11-23 12:51:27
お姉ちゃんはキレイで反応してくれるはずが、親父さんへの目線ずらし失敗!!

数字じゃなくて別方面で開花する気もしますが、若いうちは苦手な分野で戦うのも必要だと思います。

親戚が医者だらけのサダくん、厳格なお父さんへの反発か芸術方面へ進んでしまいました。
でも頭が硬いというか脳の左側が活発な彼ですから芸術は向いてないのですね。
でも中学校教諭にスポッとはまって老後は安泰みたいです(^^)
 
三角の問題ですが、今朝話してみると「それが今日の夢に出たんだよ〜」と解けなかったようですww
でも下のピタゴラス図をチラ見した息子は
「ボクのやり方と同じだ!ぜったい自分で解くぞ!」と絶叫して意気揚々と学校へ行きました。
それじゃ試験に間に合わないんだよな〜ショボン〜
また新しい問題、有り難うございます
返信する
コメント有難うございます (メンカーム)
2018-11-23 22:16:05
ハシビロコウさん
ネットで医学部対策塾をやるマヒドンの医学生に言わせますと、
タイの大学受験で得点を稼ぐのは英語と数学だそうですが、
英語は塾で文法を叩き込んで貰っても語彙が少なくてさっぱり。
語彙を増やせと言いますと、日本の漫画の英語版を買って来る始末(T_T)。
数学は高3の全国統一試験のスコアは良かったのですが、
それは教科書レベルであり、受験レベルの問題は手が出ない。
昨年の受験は息子に任せていたのですが、
どうも様子がおかしいと思い、私が参考書を買って、進捗管理をして・・・と始めたのが9月でして、
本当なら過去問題へ手を付ける時期なのに何をやってんの?って状態です。
年末から休学して、年明けの二学期(後期)は自宅で受験勉強ですが、
今回の国立の受験が駄目なら、復学して夏休みで取り戻せるらしいです。
今よりレベルが低い大学へは本人も行くつもりは無いそうです。

mugaさん
私学の「お姉ちゃんはキレイ」なんですが、先日記事にしたネットアイドルの女医さんも
モザイクの下はおそらく整◯美女www。
お金持ちのお嬢さんだけに丁寧に作ってあるのですが、あまりにも整い過ぎているのが逆に不自然w。
知人のお嬢さんもそうなんですが、高校を卒業したら大学へ行く前に整形みたいですね。\(@o@)/
そういう話は置いといて息子の進路ですが、親の私から見ても医学部はとても無理。
それでは今の大学より少しレベルを落としてでも人気の工学部・薬学部・教育学部にするか、
それとももっとランクが上の大学の不人気学科を狙うかですね。
元々息子はキングモンクットの工学部やタマの法学部にも興味が有り、昨年は合格レベルだったのですが、
エンジニアとか弁護士は私が許してないのですよ。
前回出題の三角の問題は経験が無いと難しいでしょうね。
似た問題を数回やってパターンを覚えれば楽勝でしょう。
新しい問題は難しそうに見えますが、補助線一本で簡単に解けます。
日曜はサマーコムカニッタサー試験ですね。
昨年は合格ラインへ1点不足で逃しました。
今年から中学生ですから、また難しくなるでしょう。
お兄ちゃんは受験されますか?
返信する
Unknown (JIMMY)
2018-11-24 01:26:16
以前、うちの数学の教授は数学を解くには、すぐアキラめることだと言ってましたね。要するに解こう解こうと迷路に入り込んでしまうからダメで、諦めて入口に戻ったほうが早いという事でしょう。

さてADEFは無いので、「四角形ALMNの面積を求めなさい。」という問題だとして解きますね。
AMの間に線を引いて、三角形AMNの面積をx、三角形ALMの面積をyとします。四角形ALMNの面積は(x+y)です。

この三角形ABCをまず左に回します。
三角形ALCの面積は(8+x+y)、三角形BLCの面積は(5+10)です。
三角形の面積は底辺×高さ÷2ですが、三角形ALCと三角形BLCは高さが同じで底辺だけが違います。(8+x+y):(5+10)=AL:BLです。
次に小さい方の三角形ALMの面積y:三角形BLMの面積5も高さが同じなのでy:5=AL:BL。つまり(8+x+y):(5+10)=y:5です。

次に三角形ABCをまず右に回します。
三角形ANBの面積は(5+x+y)、三角形CNBの面積は(8+10)です。
(5+x+y):(8+10)=AN:NC
三角形AMNの面積は(x)、三角形NMCの面積は(8)です。
x:8=AN:NC=(5+x+y):(8+10)

これで連立方程式
5×(8+x+y)=15y と
8×(5+x+y)=18x が出来ます。
これを解くとx=12、y=10、ですので
これを解くと、四角形ALMNの面積は(x+y)=22㎤です。
返信する
コメント有難うございます (メンカーム)
2018-11-24 07:58:11
JIMMYさん
誤記の御指摘を頂き、ありがとうございます。
修正しました。
頂いた解答は次の記事と合わせて公開させて頂きます。
いつも有難うございます。
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