Menkarm World

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コブラとの戦い・・・負けた(ToT)

2014年10月05日 22時25分14秒 | タイで健康生活
雨が少なくなって居場所を探しているのか、農園では2週連続でコブラが出没し、妻や従業員が仕留めた(写真)のだが、先週金曜の昼過ぎに私が台所で家事をしていると、ワン!・・・ワン!・・・と犬が短く断続に吼える。これは蛇やサソリ等の危険な動物が近付いた時の吼え方。窓から顔を出して犬の声がする方を見ると、勝手口を出てすぐの物干し場付近に1m半くらいの太い蛇。腹に短く入った黒いストライプ模様からコブラと分かる。アホ犬が家へ追い立てるように吼えるので、慌てて天井掃除用の3mの柄が付いた箒を手に飛びでる。ちょうど隣の人が3輪バイクで通りかかったので助っ人を頼むが、怖いのか敷地に入って来ない。物干し場では長い竿で戦えないので、地面を何度か叩いて威嚇すると、コブラは農園の通路方向へ逃げたので竿で一撃したが、竿の先は割れており、しかも頭に当たったので死ぬほどの衝撃は与えられない。短い草薮へ逃げ込んだコブラは普段だとシューーーと長い声で威嚇するが、シュ!シュ!シュ!シュ!と短く4回威嚇音を出した。毒でも飛ばしたのかも?それから置いてある鉢の間に逃げ込んだが、私の一撃が胴体に命中。まだ逃げるのでもう一発入れたら残念ながら尻尾の先。くそー!!!と近付いた時に急にコブラが振り返って鎌首を上げた。ヤバイ!!!噛まれる!!!慌てて3歩飛ぶように後退したのがだ、そこで後ろへ転倒。尻や腰はそれほど痛まなかったが、左手が痛いので見ると



左手を上から見たのだが、このように段違いになっていた。痛みはそれほど感じなかったが、これは間違いなく折れてると自覚した。うちの従業員はコブラを叩こうとして百mくらい追い掛けられたそうだが、今回の敵は私の負傷に気付かず、チャンスと思って逃走。危ないので行方だけは目で追った。
コブラが逃げた後に、病院へ行こうと思い、医師の技術力や私の経済的にぜひ行きたいのは国立ウドン病院だが、付き添いを求められるのが多いし、命に関わらない手術は順番待ちなのでパスし、骨折はウドン病院から専門医が来られるワタナ病院にした。娘も半年前に肘を骨折したのだが、対応も良くこちらの疑問にも丁寧に答えてもらったので信頼できると思ったのだ。店へ居る妻に電話して救急車の手配をやってもらい、我家へ来らせるには場所の説明が面倒なので隣の集落のアナマイ(保健所)で待ち合わせるようにした。
コブラが怖かったのか助っ人には来てくれなかった隣人は、まだ外の駐車場から様子を見ていたので、アナマイまで3輪バイクで運んでもらった。アナマイの前でじっと救急車を待つのだが、待っても待っても来ない。血圧が下がったのか目の前が暗くなり音も聞こえなくなったので、慌ててベンチに座る私。妻には何度も電話を入れさせて、1時間弱経った頃にようやく救急車が到着。もし噛まれていたら死んでる時間だ。もっと近くに大きな病院はいくつもあり、救急車で迎えに来てくれるが、どれもパッとしない経験があるので悩むところだ。急ぐならボランティア団体のレスキューが良いかもと思った。
救急車に乗ったら先ず考えたのは通訳の確保。息子へ電話をして、救急車で塾へ居る息子を拾って病院へ。ワタナ病院へ入ると外科の救急医が見てくれ、レントゲン撮影。腕を動かすので痛みが酷くなり、痛み止めのモルヒネを一本注射されるが痛みは増すばかり。ウドン病院からの骨折専門の医師が来て診察し、骨をピン(金属の金串)で固定すると言われるが、全身麻酔なので手術は食後6時間は出来ないらしい。15時半頃には痛みは火鉢に手を突っ込んでいるように激しく痛み始めた。もう我慢できないと伝えると、少し早いが手術しましょうとなった。
手術室へ入る時に、麻酔薬を入れて指先が痺れ始めたら『YES』と言う様に伝えられ、歩いてベッドに横になる私。怪我をした手を台に載せるように言われるが痛くて無理。麻酔医らしき男性が右手の点滴の分岐から注射器で薬を注入し始めたので、手先が痺れるのを待ったところで記憶が途切れた。途切れる記憶の中で息を吸おうと3回吸い込んだが吐き出せない憶えがある。
看護婦の柔らかい手で頬を数回軽く叩かれたので目が覚めた。熟睡した後のような爽快な目覚めに似ていたが、居るのはICU。人工呼吸器の跡か喉が少し痛む。看護婦さん二人で体を拭かれたが、ボーとして恥ずかしい意識も無かった。その後に妻や子供が入ってきて少し話したが、そのまままた眠る私。病室へ運ばれた時は暗くなっていた。
病院から付き添いが欲しいと言われて息子が残ることに。妻と娘は夜のタクシーで帰したくないので友人に頼んで車で送ってもらう。痛み止めが効いているのか、手の痛みは筋肉痛レベルで気にならない。深夜に何度も看護婦の巡回があり、点滴、検温、血圧測定。どれも異常なし。深夜にそう言えば晩飯を食ってないと気が付いたが、特に空腹も感じなかった。
翌日は息子の塾があったので、早く退院させてくれと頼み、担当の医師が早めに来てくれたのだが、退院の許可が出ても治療費の請求処理が進まない。何で遅いのか訊ねると、私が加入するバンコク損保の承認に時間が掛かると言われたのだが、冷蔵庫の食品の清算に来たのも昼過ぎだし、病院の処理自体が遅れていた様子。15時過ぎになってようやく請求書が届いた。治療費の総額は約4万8千バーツ(約15万円)。私が加入する保険で2万バーツ(6万円弱)払ってもらえるが、不足の2万8千バーツは払わなければならない。手持ちのお金では足りなかったので病院前のATMへ。逃げる人が居るのか、看護婦と男性職員も同行。会計を終わらせて薬を貰ったら16時。もう息子の塾には間に合わない。タクシーで帰宅。
帰ると真っ先に治療費を訊ねられたので伝えると、妻は無口になった。11月から後期授業が始まり、学校や塾の支払いがあるのに・・・今年はデモの影響で売り上げが厳しいのに・・・、頑張ってくれている妻の顔を見ていると晩御飯は砂を噛むようだった。
さて片手が使えない生活が始まったのだが、私の主夫の仕事の多くは出来なくなり、皿洗いと子供を送迎する車の運転は妻の仕事になり、犬の散歩と洗濯は息子。風呂や服の着替えなど身の回りの世話は娘がやってくれている。家族には大きな迷惑を掛けているが、実は家族の協力に小さな幸せを感じている私だ。この埋め合わせはどこかでやろう。

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