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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

私までも売る未来

2018-02-26 21:16:49 | 毎日コラム
数十年後には、かなりの職業がなくなるらしい。
それから免れるためには、AIにも負けないだけの人間性が必要だと多くのビジネス書で書かれている。
人間性、人間にしかできない仕事。
働かなければ収入が得られない以上、働かなくていい社会を目指す、というのは今の時点ではあまり生産性のない議論だろう。

アイデアマンとなれば、もちろん、AIには勝てるのかもしれない。
しかし、そういう人は人口の何パーセントがいるのだろう。
私にはなれないだろう。

私の父は、ある車メーカーにこだわって、二十年以上車を買ってきた。
なぜなのかと言えば、営業をしてくれる担当が、信頼できるから、ということだ。
もしその人がやめれば、そこで買うことはやめる、といっている。
なるほど、物で人は買う時代は終わっていくだろう。
同じようなものは作れてしまう。
どこのメーカーであろうと、国であろうと、大差はない。
あるのは、営業やCMなど、付加価値があるかどうかだ。

これからの時代は、自分を売る時代になる。
もっと言えば、個性的な、魅力的な私自身を、会社の商品やサービスに載せて、売ることになる。
無機質な自分しかいないのなら、そこで買う必要がない。

魅力ある個人が、お金に変換されていく時代になる。
先日、広告化する個人、というコラムを書いていたが、もっとだ。
商品化する個人、そういう〈人間性〉が求められる、なんとも無機質な時代が来るのかもしれない。

いや、すでに始まっていた、という方が正確なのか。
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