メコンデルタ地区の干ばつが続き農民や家庭にまで影響している。Long An, Dong Thap, An Giang 省などやCan Tho 市では数千お家計が深刻な影響を受けている。最も深刻なのは養殖漁家である（10月10日SGGP)
Long An省 Tan Hung 地区で30,000尾の魚を養殖しているDuong Van Teoは毎年の洪水時期に十分にたくさんの淡水魚が運ばれてきてそれを彼は養殖の餌として利用してきたという。「しかし今では淡水が不足している。この2か月間は餌のために海産魚を買わなければならない。これにより自分のコストは3倍になった」という。
毎年の洪水は沖積土をもたらし、農民には肥料を提供する。Long An 省農業地方開発局次長のLieu Trung Nguonは十分な水や沖積土の不足により農家は農薬や肥料を買わなければならないという。Dong Thap 省Tam Nong 地区Tram Chim 国立公園では昨年に比べ水が不足しているという。この公園の役員Nguyen Van Hungは毎年の洪水時期には公園は250トンの魚を得るという。公園管理部は公園の特定の場所で50家計に対しての漁獲を許可しているが、この2か月間は淡水が不足しているという。
Long An省洪水防止運営員会によれば、Tan Hung および Vinh Hung観測点での10月1日の水位はそれぞれ1.55mおよび1.52 mであるのに対し、昨年同期比較では水位が0.4 – 0.6m低下、また2000年対比では2.3-2.6ｍ低下しているという。カントー大学の気候変動研究所次長のDr. Le Anh Tuanによれば今年のメコンデルタの水量は昨年に比べ60～65％減少しているという。
その原因の一つはEL NINO現象であり、またメコン川上流の降雨の減少と、上流でのダム建設が原因という。
