memories on the sea 海の記録

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珍種のキノコ、なぞの死の原因か?  中国

2010-07-23 08:13:20 | 
小さなキノコで、科学者にも知られていないものが中国における400人の突然死の原因であったと専門家が語った(7月14日BBC)

この30年間、雨季になると雲南省の村人が突然心停止を起こし死亡する。これについて5年間の調査を行った北京の、中国疾病管理予防センターの研究者らはその犯人を突き止めた。それはキノコで“小さな白、小白”として知られTrojia属で3つの有毒なアミノ酸を有していると専門家は言う。

雲南省の突然死現象として知られる死亡例については、常に雨季(6月から8月)に発生、現地の高度は1800~2400mであることを突き止めた。「人々がどのようにして突然死に到ったかの話しは驚くべきものであった」とこの研究に参加した心臓専門医のZhang Shuはサイエンス誌に語った。「犠牲者の3分の2は死の一時間前には心臓の動悸、吐き気、めまい、けいれん、疲労などの現象が発生している」と同医師は語る。

雲南省の村落のことであるから調査のはじめは言葉の壁に阻まれた。しかし、2008年になって死者の出た家庭では白い小さなきのこがあることに科学者は気がついた。雲南省は天然キノコの宝庫であり、その多くが高値で輸出される。 キノコの採集で生計を立てている家族らは白い小さなキノコは商業価値がないとして自らの食用にした。それは採集した後に直ちに茶色に変色するとともに小さすぎることが理由であった。

人々に対してこの小さなきのこの危険性を広報したところ死者の数が激減した。今年に入ってから死者は発生していない。科学者らはなぜこのキノコがそれほど致死性が高いのかの調査を続けている。試験ではこのキノコが毒性を有することはあるものの致死量ではないことがなぞとして残っている。「雲南省で起こったことは他の場所のいかなるキノコ毒の場合とも異なる」と米国の疫学者でありこの調査に参加したRobert Fontaineはいう。「われわれがここに持っているものは被害者から取り出したキノコ毒だ」と彼はサイエンス誌に語った。同氏はキノコの毒がバリウム、重金属などが濃縮された形の現地の水との複合作用で毒性となったのではと見ている。