memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

不法移民のボートが沈没

2009-04-02 13:54:22 | 水産・海洋
250人の不法移民を乗せヨーロッパに向かったボートがリビアの沿岸で沈没した、とリビアおよびエジプトの報道が伝えている(BBCNEWS 31日)
リビア当局によればうち21人が死亡20人が救出されたが残りの人々については不明。未確認情報によれば他に第2船としておよそ300人を乗せていたボートも同じ海域で沈没したという。毎年数万人の非合法移民がアフリカから欧州へ向けてボートでの挑戦を繰り返している。

このボートはリビアの首都のトリポリ近郊のSidi Bilalを出てすぐのところで沈没したという。またカイロのエジプト外務省当局者の話ではリビアの沿岸から30KMのところで沈没したもので船体に穴が開いたのが原因という。発見された死亡者にはエジプト人10人が含まれていたというが、乗船者の国籍についてはいまだ判然としていない。またロイター通信によると未確認情報ではあるが342人を乗せた別のボートも沈没したという。このところ、リビアは欧州での新しい希望へのスタート地点としてこのところ有名になってきた。BBCの通信員によれば不法移民のその多くはエジプト人であるといい、その理由は若者の雇用不安からで、通常はイタリアに向かうという。こうした目的に使われるボートの多くは耐航性が無いため、対岸に到達は困難であり、昨年6月にも40人が航海中に命を落としている。イタリア政府はリビアと共同でこうした不法移民対策のためのパトロールを行うと発表している。

>>>サブサハラ・アフリカの貧困が向こう岸であるヨーロッパへの脱出の引き金となっていることは明らか。アフリカの角とよばれるソマリアでは海賊が跋扈し、アフリカ北岸では渡海失敗による溺死者を生む。いずれも原因は貧困であり足元に未来が無いことによる。この「海を渡る難民」問題は継続して注視したい。