memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

物資の底値は何処に・・・

2009-01-13 00:04:08 | 水産・海洋

という題目の記事があった。金属やエネルギーなどに関した長すぎるレポートであり、だれも全文を読まないと思われる。こちらも全文を読み通す気力もないが、海運にかかわる部分が目に留まったのでその部分のみを抄訳した(HSN 11日掲載で原文はGOLD SEEK.COMからという)

…強拳をふるう銀行によって世界の海運業界は窒息し死滅する。これは輸入者と輸出者が海外取引において信頼し使用する信用状L/Cに対する銀行の支払停止によるものである。13.6兆ドルに相当する商品や原材料が毎年船舶によって海上輸送されているが、それらの90%は銀行が発行した信用状による決済である。貨物が買主に届けられたら、荷主(輸出者)への対価の支払いが保障されているものである。銀行による信用状のカットオフがはじまり世界海運の大車輪は蹉跌し、200隻以上の船舶が係船状態にある。石炭、鉄鉱石、鋼材などを運ぶ際の指標であるバルチック・インデックスのケープサイズ船の場合わずか5ヶ月間で95%も落下した。17万トン積載のケープサイズばら積み貨物船の場合昨年6月には一日あたりの傭船料が23万4千ドルであったものが11月にはトン当たり3千ドルとなり採算ラインを割ってしまった。ロンドンの国際的かつ世界最大の海運仲介業者であるCLARKSONによればあらたな傭船の要請は2007年10月の378隻が一年後の2008年10月にはわずかに37隻にまで減少してしまった。多くのばら積み貨物船会社は銀行からのローン借り入れで昨年高値の船舶を購入したが、現在は倒産の憂き目に直面している。ケープサイズ船舶の場合2008年夏には1億5千万ドルで売られていたものがいまや5千万ドルに下落、多くの船主は水面下に沈んだ。デンマークのドライバルク船運航会社のアトラス・シッピング社は41隻もの船舶を所有していたが倒産、現在の船賃では毎週3百万ドルの赤字になるという…図はBALTIC DRY INDEX