トコロカワレバ

毎日は些細な驚きで溢れてる

おめでとう(日本で)

2009-11-22 | 日々のつれづれ、、、


生誕100日目、お誕生3ヶ月目、退院、おめでとう!




生後2ヶ月半のLは飛行機に乗って10000kmを超えて日本へやってきました。
フランスではまだ小さいからとこわごわ扱われていたLも
日本に着いてみれば2人のマミー(おばあちゃん&ひいおばあちゃん)には
大歓迎で、いっぱしのべべの様に大胆に扱われ
毎日楽しい舞台を見ている様に楽しい刺激が沢山あった様子。
図らずも、シンガポールへ仕事に行っていたパピ(おじいちゃん)も到着3日後に日本帰国となり
超多忙なトントン(おじさん)も学会の為、新幹線で京都へ立つ直前の15分だけ家による事が出来て
家族全員と世田谷の家で顔を合わせる事が出来ました。

日本での出来事3つ

その1 お食い初め
日本にいる間に生後100日目を向かえたLに
食べ物に一生困らない様にと願う行事「お食い初め」をしました。
鯛のお頭付きにお赤飯、紅白餅におそば。
大人はお刺身にシャンパン。
まるでお正月が来た様なりっぱなお膳になりました。
鯛は塩焼きではなく、タマネギとオリーブオイルが香るニース風なのは
言わずもがな、グリルシャトーの要予約メニュー。
マミーにシルバーのスプーンもプレゼントしてもらったし
なにより我が家は食べものだけには困らない家族なので
これでLも一生だいじょうぶでしょう!



その2 お宮参り
妊娠中にお参りに行った水天宮にお礼参りと初参りをかねて行きました。
以前来たときはお腹の中にいたけれど
何事も問題なく無事に産まれてきました
どうもありがとうございます
と、お守りとお札をお返し、無事成長の祈願をしていただきました。
本殿での荘厳なお祈りの最中、「ブブブブッ」っと音色を響かせたのには
みんな吹き出してしまいましたが、これで一生おトイレにも困らないでしょう!



その3 入院
それは、日本に到着して4日目の夜だった。
お風呂に入れて授乳の後の8時半頃、寝かしつけようとしている所で
なんだかLの体温が熱いというので熱を計ってみると、38.9度。
「どうしよう、どうしよう、どうしよう」という言葉が頭の中を駆け巡る。
3ヶ月になる前の熱は危険だと私の頭の中でアラームが響いていた。
ひとまず、フランスの主治医にもらった熱冷ましを飲ませて考える。
悩んだ末、電話をかけ、消防庁の救急で紹介された家から一番近い小児救急をやっている病院
国立成育医療センターに車で行った。

成育はトリアージュをやっていて
緊急を要する場合、状態が悪い場合などは一番に通してくれる。
Lはおそらく月齢が小さい為、着いて一番に先生に診てもらった。
夜中3時頃、急に容態が悪くなって泣きやまなくなり
看護婦さん先生がバタバタと慌てだした。
落ち着かせる様にとLを私の腕に抱かせる。でも、泣き止まない。
ちいさな顔に酸素マスクをはめられ、心電計、呼吸計、点滴等細い管が
体から沢山のびている。
泣いているから大丈夫(その元気があるという事)とは言われつつも
痛々しくてもうかわいそうで、今にも泣かなくなってしまうんじゃないかと
Lと2人で不安にかられる。
幾つかの検査とレントゲンを撮るため、私達は部屋から出される。
多分、私達が大分動揺しているのを思ってだろうけれど
私達は、Lから放されたとたん、心の支えが外れて
まるでひどい悪夢を見ている様だと言いながら涙をながした。

・・・・

結局Lは尿路感染という、おしっこにばい菌がはいる病気にかかっていて
10日間の入院となりました。
3ヶ月に満たない子は注意が必要ということで
幾つもの検査をして、抗生物質を計18日間も摂取。
たまたま行った成育が非常に良い病院で
小児医療では日本一と言える病院だった様。
同じフロアの赤ちゃん達は見だけで症状の重い事が分かる子が多くいた。
でも若い熱意のある先生、看護士さんと、充実した医療設備で
安心して入院させる事ができた。
9階の部屋からは富士山も見渡せ、テレビに揺り椅子付にやさしい看護士さん付き。
ハロウィンにはイベントで保育士さん達の手作りおもちゃももらって
峠を越えてからはLには快適な生活だったんじゃないかと思う。

そして、10日間の入院を経て無事退院。
退院の日が11月6日、Lの誕生日3ヶ月記念だったので
その週末に退院祝いと誕生祝いと100日祝いをかねてお食い初めでお祝いしたのでした。


この一件で、Lに対する愛おしさの質がちょっと変わった気がする。
この元気に泣いたり動いたりしているLの呼吸が止まってしまうかもしれない
という恐怖を現実に見たせい。
インフルエンザで、小さな子どもを亡くした親御さんのニュース等を聞くと
ほんの2、3日前まで元気だったのに容態が悪くなるのをとめられずに
あっと言う間に命の火が消えてしまって
それはもう本当に言いようもない悲しみだろうと思う。


きっとこれから何度となく、熱を出して私達を心配させる事だろう。
病気にならないで、とは言わないけれど
ちゃんと治って健やかに育ってください。


病室の窓からの富士山




今回、入院の為会う事が出来なかった皆さん
次の機会に是非元気なLに会ってね。
それと、今回時間をさいて会いに来てくれた皆さん、本当にどうもありがとうね。
11月14日、無事フランスに戻りました。