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ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

明け方に、亡くなった飼い犬の夢を見た女性

2013-11-09 01:58:09 | PSYCHOLOGY2

ある友人がmixiに書いていた日記を「本」にした。そういった製本有料サービスがあるらしい。その一部をプリントアウトして読ませてくれた。日々、体重を減らすことを目指して戦っている姿が赤裸々に描かれていて、ちょっとじぃ~んときた。

確かにちょっと重めの人で、子供を授からなかったのでずっとご主人と2人暮らし。彼女の日記は、仕事でのちょっと息苦しいようなストレスと、スポーツジムでの筋トレやスタジオプログラムのこと、そして食事のこと。毎日がその繰り返しで、ときに親戚や職場関係の訃報が入ったり、気候の変化や、若い男性への萌えぇ~が入る。基本的に脂肪が付きやすい体質らしく、本当に普通の人が見たら驚くような運動量なんだけど、なかなか体重が減らず、それでまたストレスがたまって美味しい食べ物に走って、余計に運動しなくてはならなくなるっていう感じだ。

そんな彼女がある明け方、むかし飼っていた犬の夢を見た。バスにに乗って帰宅すると、家の裏に犬小屋があって、そっから愛犬が飛び出してくる。鼻をツンツンぶつけてくるので、よしよしと、体をなでてあげると、その毛のふさふさした感触がとても気持ちよくて、暖かったという。そして、愛犬とじゃれているとお風呂場の窓からご主人が顔を出して「お帰りぃ~」と。

キーワードは亡くなった愛犬、今は車通勤なのになぜかバス通勤していること、そして、愛犬の毛のふさふさ感とあったかさ。最後にご主人が出てくるところが面白い。すべては、かつて実際にあったことなのだろう。それも、今よりもっと自然に幸せを感じられていた時期の生活。

でも、それが夢に出てくるのは、その時代への郷愁なのか。何から何まで楽しかったころへの望郷なのか。ぼくは、この話しを読んで、夢の中の愛犬は彼女のやさしい母親だったり、めぐり合うことがなかった子供なのではないかと感じた。そして、母も子も、「たまには休めよ」って囁いている。ダイエットははたから見ているより辛い試みだ。本当に1kgの減量に百回のため息が出ることもある。夢の中のフワフワ感やぬくもりは、そんな大変な戦いを日々続けている「自分」への、過去に自分と一緒だった母や子からの贈り物なんだと感じた。


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