MELANCOLICO∠メランコリコ!

ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

最後まで話を聴けない人たちは最期まで話が聴けないのか。

2013-11-14 17:03:05 | PSYCHOLOGY2

友人の初孫が双子だったということでお祝いに行ってきた。娘は若いけど、案外しっかりして子供が泣きまくってもパニクらない。お茶飲みながら娘と話していたら、「自閉症って遺伝?」とか、「多動の子ってどんなの?」とか訊いてきた。

ぼくとしては、知っている範囲で、初めての子が生まれたばかりの母親が不安にならないように気を使いながら答えていたんだけど、会話に彼女の母親が口を挟んできた。そのうち毎回ぼくの話を遮りだしたので、娘が「おかあさん、最後まで話聴こうよ。ほんとうにもう!」って怒った。別に母親はぼくの話しに反論するわけではないけど、たとえば、「自閉症って神経伝達の機能が・・・」と言い始めると、「そうよね、関係ないわよ。私が学童保育にいたころは・・・」と、自分の経験や知識を話しだす。それはそれで面白いんだけど、自分の知っている「言葉」が出てくると、それに反応せずにはいられないという感じだ。

昔からこの母親は最後まで人の話を聴けない人だった。聡明で記憶力がよく、人の話を聞いているといろいろな知識が彷彿としてくるのかもしれない。かつて、印象的だったのは、遠赤外線ヒーターをぼくが買った話題になったとき、ぼくはその良さを言いたくて、「遠赤外線ヒーターって、普通の電気ヒーターとは・・・」って、何回も言いだしたんだけど、結局、10分くらいトライしたけど、その「・・・は」までしかぼくは話ができなかったことがある。そして、彼女は話題をほかに移していった。

娘は小さいときはわからなかったんだろうけど、大人になって気づき始めた。彼女の言い方を聞いて感じたんだけど、普段からおかあさんに、そのことに関して意見している感じだった。確かに、話を遮られる人は強いストレスを感じる。そして、遮られる側が他人だと、話が遮られることが繰り返されるとあきらめの心境になる。別にそれで常に人間関係が損なわれるものではないと思うけど、話し手はだんだん話すのが億劫になるし、結果的に距離を置くことになる。母親はまだ若いからいいけど、今後、どうなっていくのか少し心配。娘が怒ることで気づきがおとずれればいいんだけど。


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