MELANCOLICO∠メランコリコ!

ゆめと心理と占いのはなし
Por donde, amor, he de ir?
 Rosalia de Castro

ブラジル大敗ーどれだけ取られても出ていくダビドルイス

2014-07-09 17:56:49 | El mundo de futbol

ブラジルのこんな敗退は想定外だった。ここまで点差が開くとはたぶん世界の誰も予想していなかったと思う。日韓W杯のときの決勝は2-0でブラジルの勝利だったけど、そのときも途中で何かが決壊したような感じで点差が開き、試合が終わった。今回は前半が終わった時点で観客が帰り始め、7-0になったときはかなり空席が目立った。ブラジル人には辛い空気がスタジアムに満ちていたのだろう。

不思議に感じたのは、ダビドルイスがどんだけ失点しても前に出ていったことだ。CBの彼がまるで攻撃的MFのようにボールを持ちあがり、彼がテレビ画面に映る時は、だいたい中盤から前が多かった。今回はドイツがそれを事前に想定したカウンターを狙っていたような気がする。ブラジルはセンターが手薄になり、攻め込まれたときのゴール前は左SBのマルセロとボランチのルイス・グスタボ、左CBのダンテだけになっているときが多かった。つまりブラジルDFの選手間がとても広く、そこに3人4人で広がりながら攻め込むのだ。

これまでの試合ではダビドルイスの攻撃的プレーは敵の脅威だったが、昨日はそれが裏目に出たような気がした。敵に先制されてからは、何しろ得点しなくちゃならないということでさらに激しく前に出ていったのだろうけど、ネイマールのいない前線ではボールが安定せず、ドイツの反転攻勢の素早さばかりが目立った。

決してダビドルイスのプレーを批判をしているわけではない。サッカーって怖いスポーツだってことを言いたいだけだ。プロ選手の能力はその年俸で評価されるとしたら、ブラジルとドイツのそれぞれの代表チームの総年俸はそれほど差はないと思う。でも、試合結果はドイツが7倍強かったって感じだった。守備や攻撃の穴が相手に見えてしまうと、まるで豪雨で川が決壊するときのようにあっという間に敵の侵入を許してしまう。そしてこっちは得点されたら得点し返すしかないので、急に守備的になるわけにもいかず、まさに金縛り状態になる。人生にもよくある状況だ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿