現在、4年生クラスに英語を教えていて思うことがあります。
どうしても、日本では受験と英語が結びついてしまうので、コミュニケーション能力の強化だけではなく、受験力をつけるための英語対策も並行して行わなければなりません。
New Horizonが長野県のほとんどの中学校で採用されていますが、これを小学4年生たちと復習がてら活用していて疑問に思ったことがあります。
私の教えているこのクラスには、お父さんがイギリス人のお子さんがいて、家ではお父さんと英語でもお話をします。
そのほか4名は、自宅で使う言語は日本語です。
今週のレッスンでは、This is ~. That is~.の疑問形の復習をしました。
Q: Is this a cat?(犬が答えになるように)
A:No, ___ ______.
_____ a dog.
上記のような問題が、テキストは準拠ワークブックにあります。
答えはこうなります。
Q: Is this a cat?
A:No, it isn't.
It's a dog.
なんですが、実際のコミュニケーションの場面では、かならずしもこればっかりを答えないとダメっではありません。
例えば、
No, it's a dog.
っていいかたもあります。しかし、上記の問題では空欄が3つあって、それに当てはまる単語を正確に導くことがう要求されます。
結局、これをコミュニケーションの場面で教科書英語をつかって教えると、「正解はこれ」という形で訓練を繰り返し、ペーパーテストで書けるように講師もしどうしないといえないな、てことに気が付きました。
繰り返しの訓練(Drilling)をやり、ワークの課題に取り組めたようにしましたが、これは「受験のための英語学習」と割り切らなくてはいけないと思っています。
この生徒たちは、英検5級をなるべく高得点で受験することが目的でこのような学習を実施しています。英検は、選択肢から正しい答えを選ぶタイプの問題です。
繰り返し学習は大事ですが、すべてがクイズのように「正解」でなくてはならない問題のほかに、こどもたちのやる気、創造性も問うような問題が入試には出てこないですね…。
入試はおろか、普段の中間・期末試験にもありません。
それどころか、宿題に自由英作文を出してくれる先生はどのくらいいるんだろうか…。
…小学4年生たちが楽しみながら英語を時間をかけて学んでいる様子から、いきなり中学で英語をやりだすお子さんの苦労をかんじとりました。