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アメリカの刑務所で何が起きている?

2012-02-08 12:21:23 | 海外ネットワーク



  1月28日 NHK海外ネットワーク


  アメリカでは1年間に400万件の凶悪犯罪が起きている。
  犯罪が多発するアメリカの刑務所は
  定員オーバーで受刑者であふれかえっている。
  運営費は州などの財政を圧迫。
  受刑者を早期に釈放させる議論が持ち上がっている。
 
  1月9日、ミシシッピ州で突然215人の恩赦が発表され波紋を呼んだ。
  恩赦の対象には刑期を終えていない殺人犯も含まれていたことから
  遺族は強く反発している。
  強盗殺人の罪で終身刑が確定していたジョゼフ・オズメント元受刑者は、
  恩赦を受けた4人の殺人犯の1人である。
  地元の裁判所は恩赦の手続きに問題があるとして一時差し止めを命じたが、
  オズメント元受刑者はすでに釈放され行方がわからなくなっている。
  オズメント元受刑者は20年前、
  仲間とともに雑貨店に押し入り、
  店員を銃で何度も撃って殺害した。 

  前知事は受刑者たちに社会復帰のチャンスをあげたと説明。
  刑務所の運営費用の軽減効果もあるとひらきなおった。

  多くの批判を受けながら強行された今回の恩赦だが、
  受刑者の早期の釈放はアメリカでしばしば議論されている。
  その背景にあるのが受刑者で飽和状態にある刑務所の実態。
  アメリカの受刑者数は増加を続け、一昨年には約227万人、
  30年前の5倍近くになった。
  州などが運営する刑務所の費用が地方財政に重くのしかかっているのである。

  過密さが全米でも特に深刻だと指摘されているカリフォルニア州サンディエゴの刑務所には、
  連邦最高裁判所が一昨年、
  受刑者を釈放してでも所内の現状を改善するよう命じた。
  定員の2倍近い4,300人余りが収容されている。
  場所が足りなくなって本来の体育館にも150人余りが収容され、
  寝返りも打てないほど小さなベッドが狭い間隔で置かれている。
  静かに罪を反省し更生する環境とはいえない状況である。
  現場の刑務官は環境の悪化で問題を起こす受刑者もいると話している。
  そうした受刑者を収容する独房も2段ベッドが置かれている。
  
  カリフォルニア州は受刑者たちの早期の釈放を検討したことがある。
  財政難が最大の理由だった。
  3年前、当時のシュワルツネッガー知事は受刑者2万7,000人釈放で
  12億ドル削減する予算案を提出したが、
  釈放反対で議会が否決し問題解決は先送りされたままである 。

  受刑者急増の最大の要因は
  犯罪の抑止のためアメリカがとってきた独自の厳罰主義。
  凶悪な事件を一度起こした犯罪者が再び凶悪事件を起こした場合、
  3度目は万引きなどの軽微な事件でも終身刑になるのである。
  この法律は野球にたとえて
  三振法 Three Strikes Law と呼ばれ
  全米50州のうち26の州で適用されている。

  カリフォルニア州で三振法の成立に向けた活動を続けてきたレイノルズ氏(67)。
  繰り返し事件を起こす犯罪者を厳しく罰するべきだと訴え続け
  1994年、三振法が成立した。
  恩赦や早期の釈放をめぐる最近の動きによって
  犯罪が再び増えることを懸念している。

  「たくさんのお金をかけてまで犯罪者を刑務所においておくことには
  強い抵抗感もあるだろう。
  しかし彼らが罪を犯すのであれば刑務所に入れておく必要がある。」

  犯罪者を厳しく罰する法律によって収容者が増え溢れかえる刑務所。
  事態を改善するため行なわれる大規模な恩赦が地域社会に与える不安。
  その連鎖が社会の治安を守る上で矛盾ともいえる状況を引き起こしている。

  世界の刑務所に服役している人の4人に1人がアメリカの受刑者だといわれている。
  職業訓練も含めて刑期を終えた後の社会復帰を支援する、
  政府やNGOの活動を充実させることがますます必要になってくる。
  実際にそうしたプログラムに参加した人の再犯率は、
  参加していない人の半分以下という効果を裏付ける調査結果もある。


















  
  


  

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