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環境対策でフィリピン名物が危機に!?

2018-03-10 07:00:00 | 報道/ニュース

2月3日 おはよう日本


陽気な音楽とともに現れたのが
庶民に親しまれている乗り合いバスジプニー
ペイントされているのはおどろおどろしいゾンビやアニメのイラスト。
そのド派手な装飾から“走る民衆アート”と言われ市民から愛されている。
ジプニーは乗り降りはどこでもOK。
運賃は5キロで20円。
タクシーの10分の1以下である。
(乗客)
「運賃が安いからジプニーを使っているわ。」
「学生たちは通学で利用するよ。
 経済的ですごくいいんだ。」
ジプニーが誕生したのは1950年代。
駐留していたアメリカ軍が廃棄したジープを改造したのが始まりと言われている。
今ではフィリピン全土で20万台以上が走っている。
ジプニーを最初に作った町工場。
エドワルド・サラオさん(56)は
ジプニーを開発した先代から工場を引き継いだ。
ジプニーは職人たちが手作業で製造している。
エンジンやパーツは海外の中古トラックから寄せ集め。
それを組み立てていき思い思いに装飾を施し
個性的なジプニーを作り上げていく。
(サラオさん)
「いろんな国の部品をフィリピンで組み立てているから
 “メイド・イン・フィリピン”だよ。」
しかし今そのジプニーに厳しい目が向けられている。
(ドゥテルテ大統領)
「古いジプニーをぶっ壊せば環境は良くなるんだ。」
その理由はジプニーから出る排ガスである。
古いディーゼルエンジンが使われているジプニーは
深刻化する大気汚染の一因になっている。
このためフィリピン政府は今後5年で
環境にやさしいエコカーに刷新する計画を打ち出した。
環境基準をクリアーする新たなジプニーの市場には海外のメーカーが参入しようとしている。
インドの自動車メーカーが開発したジプニー。
ヨーロッパの厳しい環境基準をクリアーしたエンジンを搭載している。
庶民の足として親しまれてきたジプニーをなんとか残したい。
サラオさんはいま新たなジプニーの開発を進めている。
(サラオさん)
「ジプニーはフィリピン人のアイデンティティーなんだ。
 次の世代のために環境基準を満たしたジプニーを作りたい。」
サラオさんは電気自動車を製造しているベンチャー企業を訪ねた。
サラオさんはこの企業と共同で電気自動車のジプニーの開発を考えている。
「バッテリーは25年保証だ。
 モーターはいつまでも使えるよ。」
「でも雨の季節とかの影響は?」
「防水さ。
 チェック済みだ。」
生産コストが2倍に跳ね上がるなど課題もまだある。
それでもサラオさんはジプニーを残すため電動化する必要性を強く感じている。
(サラオさん)
「環境のため未来のため
 EV化は挑戦する価値はあるね。
 フィリピンの人々のジプニーに対する愛情は途切れることはないよ。
 今後も残していきたいね。」
フィリピンの庶民の足 ジプニー。
時代の波にさらされながら
町工場の挑戦が始まる。





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