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日本人の国連職員 “増員へ”動き出す日本

2019-03-19 07:00:00 | 報道/ニュース

2月26日 国際報道2019



「国際公務員」と呼ばれ
各国から志望者が募られる国連の職員。
国連の拠出金の分担率は
アメリカ、中国に次いで
日本は8,5パーセントの3位。
国連機関で働く各国の職員数は

日本は1,071人で25位である。
アメリカ、中国に次ぐ国連分担金を拠出しながらも
日本は職員が少ないと長年言われてきた。
国連職員は国際公務員として各国の政府とは独立した立場にある。
しかし各国政府にとっては
自国出身の職員がいることで国連機関とのコミュニケーションがとりやすくなり
政策や立場を国連のj活動に反映させたり
国連からの支援を取り付けやすくなる
といった実情である。
日本政府も国連での存在感を高めようと
日本人職員を増やす取り組みに乗り出している。

1月にニューヨークで開かれた日本の国連代表部による就職ガイダンス。
アメリカに留学している学生や世界をまたにかけて働く社会人に国連の仕事を紹介する。
(川村国連次席大使)
「日本は世界第3位の財政貢献国。
 9%弱の財政貢献を国連にしている。
 日本人職員はもっと増えておかしくない。
 国連の門をぜひたたいてほしい。」
一般企業から国連に転職した日本人も招いて実情を伝える。
(商社から転職 国連開発計画 中野華代さん)
「国連に日本人が必要とされている。」
国連の採用担当者も加わり履歴書の書き方や模擬面接も行われた。
「仕事で活躍したときのことを教えてください。」
「アフリカのマラウイで日本と現地政府の橋渡しをしてきました。」
(国連 採用担当者)
「日本人からの応募はほとんどありません。
 だからこそイベント祖開催する意味があります。
 国連にはあらゆる仕事があるんです。」
(参加者)
「国連への就職に難しいけれども挑戦したいです。
 日本人の人数が少ないと知らなかったので
 もっと活躍しなければと思った。」
一方 今年分担率で日本を抜いた中国。
いま国連へ多くの人材を送り込もうとしている。
(商社から転職 国連開発計画 中野華代さん)
「中国は政府からも人数を出しているので
 人海戦術で来るのは間違いない。
 人数で脅威になる。
 出願者の中国人の人数が増えている。」
1月にグティエレス事務総長がアフリカへの特使に指名したのも中国の外交官だった。
中国は国連の幹部ポストの獲得にますます力を入れるだろうと
専門家は指摘する。
(元アメリカ国連代表部 ジェーク・シャーマン氏)
「中国の役割は増しており 
 大国として自信をつけた。

 これまで選ばれなかった国から国連幹部が任命されるようになっていく。
 その多くは中国人だろう。」
国連での日本の存在感を高めていきたい川村次席大使。
日本人を登用してもらおうと国連機関の幹部に積極的に働きかけている。
(川村国連次席大使)
「国連での日本人の職員はとても少ない。
 ぜひ協力をお願いします。」
(ユニセフの副事務局長)
「日本のために最善を尽くします。」 

分担金だけでなく
優秀な人材を送り込むこと
も貢献することが
日本の国連外交のかなめになると考えている。
(川村国連次席大使)
「日本としては高度な人材を供給し
 国連が効率的に役割を果たせるようにしていきたい。」

日本政府は
北朝鮮の問題などで日本の主張を各国に伝えたり
開発援助や気候変動など地球規模の課題に対応する場として
国連を重視してきた。
日本から多くの職員を送り込むことで
日本の立場を理解してもらいやすくなったり
貢献をアピールしやすくなったりする効果を期待している。
しかし職員の数を増やして中国やほかの国々と競争しようというのが狙いとは言えない。
カギとなるのは“高度な人材”である。
国連は今
食糧危機や難民
それに換気用問題など
様々な国際的な課題への対応が求められているが
その業務の効率性・実効性をめぐっては多くの問題が指摘されている。
日本から能力の高い人材を送り込むことでこうした問題の解決に貢献し
日本の外交にとって重要な「国連」という組織を強化することにつなげたいというのが本来の狙いである。
いまアメリカのトランプ政権に代表されるように
各国では国際協調主義よりも自国優先主義を掲げる動きが広がっている。
日本が自分たちの立場を守るために
国連の機能をや役割に期待する場面は今後ますます増えていくかもしれない。
国際社会が大きな変化に直面する今だからこそ
国連の困難な仕事に果敢にチャレンジする人材が求められている。



  


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