Drマサ非公認ブログ

2020.1.4新日本プロレス東京ドームをテレビで観た

 東京ドーム2連戦の第1戦。4万人動員。成功であろう。

 注目していたのは、ライガーの引退試合第1段。全選手自らのテーマ曲にのって入場というだけで、なんかウルウルしてしまった。

 正直に言うと顔見せに過ぎないけど、ライガーの歴史が蘇るようなマッチメークで、素晴らしいし、最後ライガーが現役の田口選手にフォールされるところもまた、ライガーらしいと感じた。クリス・ベノアはいなけれど。

 引退する者が現役に勝つわけにはいかないだろう。J-cupなどジュニアの祭典でも負けていたわけで、プロデューサー的な発想を取り、バランス感覚が素晴らしい。ライガーはその気になれば、いいとこ取りばかりできただろうが、このようなバランス感覚がジュニアヘビーの闘いを広げたことは言うまでもない。

 現在のプロレススタイルの基礎を作り上げたのは、ライガー全盛期の頃の新日本プロレスのジュニアヘビーである。

 クリス・ベノアとエディ・ゲレロとライガーがトップロープ上の攻防を加えたジュニアヘビーのスタイルを確立し、そのスタイルを模倣する中で現在のプロレススタイルを導いたといっていい。他にもいるけれど、先の二人はWWEで世界チャンピオンにまで登り詰めているが、ライガーもまた同様の価値ある選手である。

 今日のオスプレイとヒロムの試合もまたライガーたちが作り上げた世界の延長線上にあり、彼らなくしてあのスペクタクルな試合は生み出されない。

 その意味でも、本当にプロレスを変革した存在がライガーである。リヴィング・レジェンドそれ自体であり、どれだけ賞賛してもしきれない、そういう至高の存在である。

 私が考えるライガーのベストバウトは、いつだったかは忘れたが、ベノアがペガサス・キッドと名乗っていた頃ではないかと思うが、両国国技館の第1試合である。実際に見に行った試合である。勘違いであったら申し訳ないが。G1決勝だったような気もする。

 きっちりしたレスリングもあり、当時高度なトップロープ上の攻防もあり、30分フルタイム戦ったのではなかったろうか。いや、ペガサスが勝っただろうか。ヘビー級には負けないだけのクオリティであることを証明しようとしたような試合であったように思う。その日のメインより上の試合であったと思ったものだ。

 今回の1.4ドームはさすが新日本プロレスというイベントであった。試合前から観客が出来上がっているのがすごいと思う。

 私的には少し弱いカード編成ではないかと思ったというか、サプライズ的な試合や演出もなかったのだが、ライブ会場、テレビ、雑誌、ネット、SNSで情報が共有され、すでに観客がオーバー(熱狂)している状況が作られている。新日本プロレスは本当に人気が確立されたのだと思う。

 プロレスはレスラーの情報、技の情報、試合の情報、あるいはプロレスの歴史が共有されているか否かで、その面白さが伝わるか否かがある程度決定する。

 もちろん何も情報なしであっても面白さは伝わるのだが、その面白さに味付けし、楽しみを増大させてくれるのは、そういった情報であり、そういう情報に耽溺し、その解釈に身体的にも精神的にも悦びを感じられるジャンルだと思う。底が丸見えの底なし沼とはよく言ったものだ。I編集長は正しい。

 そういった意味で、プロレスは記号的な部分が特化したスポーツであり、ジャンルである。今日の1.4はそのような記号やストーリーを多くの人々が共有した、ポピュラー性を強く感じさせてくれた。プロレスはメディアを媒介にしたポピュラー性を利用したスポーツであり、芸術なんだと思う。

 明日もあるので、また感想を書いてみようかと思う。

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