わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

現代の陶芸247(大嶺 實清)

2012-11-28 22:19:47 | 現代陶芸と工芸家達

沖縄の読谷村に窯を築き、工芸(クラフト、日常)の作品と、美術品(オブジェ、非日常)の作品を

手掛けている陶芸家が大嶺 實清氏です。

1) 大嶺 實清(おおみね じっせい): 1933年(昭和8) ~ : 読谷村窯主宰

  ① 経歴

   1933年 沖縄県に生まれます。

         沖縄で小学校教師をした後、画家を志して京都へ。そこで、哲学者の舩山信一の影響を

         受け、立命館大学文学部哲学科に入学します。

   1961年 立命館大学 文学部哲学科を卒業と同時に陶芸家の道へ進みます。

         (陶芸に進む過程や動機は、公表されていない為不明です。)

   1963年 絵画 「グループ耕」 を結成します。

   1970年 首里城北に「石嶺窯」を開きます。

   1980年 読谷村山中(やちむんの里) に「登窯」と「窖窯」の「読谷山窯」を築きます。

   1986年 沖縄県立芸術大学の開校と同時に教授となります。

   1989年 韓国、慶尚湘南道の左蜂家窯で、井戸茶碗を焼成。

   1990年 パナリ(新城島)下地で、土器を焼成します。

   1991年 タイ パンチェン・カムオウ村や、中国、雲南省西双版納で土器を焼成。

   1997年 沖縄県立芸術大学教授を退官します。

   2002年 沖縄県立芸術大学学長に就き、2003年 同大学学長を退官します。

   2012年 「大嶺實清展 沖縄・読谷村の器」 現代っ子ミュージアム(宮崎市) 

          1980年代から最近作までを展示しました。 

   ・ 個展:銀座松屋ギャラリー(東京) 、沖縄タイムスホール (那覇市)、工芸館画廊 (那覇市)、

     青山グリーン・ギャラリー (東京)、クラフト国吉ギャラリー (那覇)、渋谷西部デパート (東京)

     ぎゃらりー大村 (秋田)、GALLERY 宇(そら) (那覇)など多数。

  ② 大嶺 實清氏の陶芸

    彼は、日常使われる食器類、即ち「「クラフト(工芸)」の作品と、非日常的な「オブジェ」の作品を

    手掛けています。

   ) 日常使われる食器類。

      皿(プレート)、椀、鉢、壷、扁壷、土瓶、花器など多種類の作品を作っています。

      その中で、特「青彩シリーズ」と呼ばれる器類は、鮮明なペルシャブルーの釉が施されて、

     彼の代表的な色に成っています。

    ・ ペルシャブルー大鉢 、ペルシャブルーカップ&ソーサー 、ペルシャブルーカラカラ瓶など。

  ) 非日常的な作品。

   a) 沖縄の伝統を求め、「壺屋焼」以前の焼き物に関心を持ち、八重山新城島で作られていた

     「パナリ焼」と呼ばれる土器に注目し、その再現を図ります。

     その作品が、陶板、土器板や、偶「土への回帰シリーズ」の作品です。

     野焼きによる焼成で、偶と題する作品は、高さが75cmの丸い煙突状の作品で黒光りして

     います。 又、植「土への回帰シリーズ」では、茶色の土の色を出した器や家型、割れた卵型、

      折れた円筒などの作品があります。

   b) 黒色土器の作品

     片口、扁壷、水注などの作品で、器の表面には、引っかき(線刻)文様などが見られます。

     土器ですので、野焼きなど低い温度で焼成した作品です。

   c) 「ストライプ シリーズ」の作品は、砂や小石の入った土肌の荒れた花瓶や扁壷、角皿などの

     一部に、白と黒(又は白と青)の縞模様(ストライプ)が着けたられた作品です。

   e) 金彩、銀彩を施した作品

      陶板(皿)や扁壷に金や銀で全面又は一部の平面を覆う作品で、特別の文様を表したもの

      ではありません。

   f) 「黒陶シリーズ」の作品

     陶板、裂、相、畏などと題された作品です。中央から十文字に割られた陶板や、縦に裂けた

     円柱、切断された繭型(まゆがた)の土の塊などの作品で、黒陶の表面には「くすんだ青」

     色で着色されています。(断面のみが黒くなっています。)

  ) 「芸術品(非日常)を少量作るのではなく、生活に溶け込んだ作品を作りたい。そして、

      日常(クラフト)を非日常へと高めたい」と述べています。

尚、 大嶺 實清氏は、現在、御子息である大嶺 由人(よしと)氏、亜人(つぐと)氏、音也(おとや)氏

の三人と大嶺工房の下で、力を合わせて、個々がそれぞれ創作活動を行っています。

次回(内田鋼一氏)に続きます。

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