わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

貫入釉、亀裂釉、蛇皮釉

2009-01-28 22:54:08 | 各種の釉(鉄、銅、その他)
 薩摩焼、粟田焼、相馬焼、青磁釉、貫入志野焼など、釉の表面に「ヒビ」の入った焼物が有ります。

  本来ならば、釉に貫入(ヒビ)が入る事は、好ましく無いのですが、上記の焼物は、逆に

 この「ヒビ」が特徴と成っていて、一つの見所となっています。

 尚 亀裂釉や鮫肌釉、柚子肌釉、かいらぎ釉、虫食いなども、欠点を逆に特徴に変えています。

 1) 貫入釉、亀裂釉に付いて

  ① 釉に貫入が入るのは、素地と釉の収縮率の差に、よる物です。

    即ち、窯の冷却時、釉の縮む割合が、素地に比べて、大きい為に起こります。

  ② 収縮差が、同じならば、釉に「ヒビ」は入りません。やや差が有ると、貫入が入り、

    その差が大きいと、亀裂が入ります。

  ③ 貫入や亀裂を作る方法は、以下の方法が有ります。

   a)  釉を厚く掛ける。例 青磁釉は、薄く2~3度掛けると良い。

   b)  「ヒビ」が出来る様な、素地や釉を作る。

    即ち、素地には、石灰を除き、石英を減らします。

       釉には、アルカリ分(K2O、Na2O)を多くし、アルミナ分(Al2O3)を少なくします。

  ④ 逆に貫入を無くすには、珪酸を微粉末にし、添加したり、酸化錫を加えます。

  ⑤ K2O、Na2O の多い亀裂釉に、リチュウム(Li2O)を加えると、更に見事な亀裂釉に成ります。

 2) 「ヒビ」、亀裂の着色方法

   「ヒビ」や亀裂を、着色で、より引き立てる方法があります。

  a) 焼成した作品に、墨を染込ませる。又、弁柄を刷り込み、赤く着色させる。

  b) 砂糖溶液を染込ませ、低温で焼き、炭化させる。

    砂糖溶液に漬けてから、硫酸で洗い、黒くする。

  c) コバルト溶液に漬けてから、再焼成すると、青く着色されます。

 3) スネーク・スキン(蛇皮)釉

   表面張力の大きい釉を使い、表面全体に、釉の「めくれ」を起させ、装飾効果を狙った物です。

   井戸茶碗の「かいらぎ」の様な模様や、釉が盛り上がり、島の様な模様に成ります。

   a) マグネシアとアルミナは、表面張力を増加させる、有力な添加剤です。

   b) 釉に生(なま)粘土を多量に入れると、乾燥時に、亀裂が入り、焼成時に、釉が熔け、

     亀裂部分が、「めくれ」スネーク・スキンに成ります。
陶芸釉薬の話 

貫入釉 亀裂釉 蛇皮釉
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