わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

陶磁器の絵付け(チャイナペイント) 1

2010-01-18 22:48:10 | 作品の装飾と陶磁器の絵付け
上絵付けの方法に、チャイナペイント(又はポーセリンペインティング)が、有ります。

 「チャイナ」も、「ポーセリン」も、磁器を意味します。(英語と、イタリア語)

・ 白い磁器に、顔料で上絵付けして、専用の窯で、焼成(約800℃)し、定着させたものです。

・ 欧米などでは、以前から、趣味として、楽しんでいましたが、我が国でも、ここ10数年前より、

  知られる様に、成りました。

  近年、各地に、上絵付けを教える、「チャイナペイント教室」が、多数あります。
 
・ 完成された(市販されている)、白磁の皿や、カップ、花瓶などに、好きな絵を描き、飾りや、

  贈り物として、作品作りを、楽しんでいる方も、多くなりました。 

  これらの作品は、「ポーセリン、アート」とも、呼ばれています。

・ 技術的には、さほど難しくは、無いようで、絵心のない方も、十分楽しむ事が、出来ます。

・ 絵付けには、「ヨーロピアン、スタイル」と、「アメリカン、スタイル」の二つの技法が、有ります。 

 ① ヨーロピアンスタイルは、マイセンや、セーブル等、ヨーロッパ各地の名窯で、景徳鎮や、

   伊万里焼等の、染付や色絵の、模倣を経て、ヨーロッパ的な技法に、発展した物です。

   それ故、日本的な要素も大きく、影響しています。

  (1910年代にも“ジャポニズム”が流行し、日本的絵柄の磁器が、欧米に輸出されいます。)

  ) モチーフとして、バラや、図案化された模様が、代表な絵柄です。

    規則的な花模様や、伝統的模様等に、華麗な金装飾が美しく、丁寧に、描かれています。

  ) 一般に丸筆を用い、白磁を生かして、様式化された植物や、文様を緻密に、繊細に描て、

    仕上げる描法が、特徴的です。

  ) 絵を表現する方法は、筆によるストロークや、絵の具の濃淡です。

     枠取りした中に、ぬり絵的に描いていく簡単な方法もあります。

  ) 豪華な作品を作る場合は、金、プラチナ、砂、ガラスフリット、盛り上げ剤を使う特殊な、

     装飾テクニックがあります。

 ② アメリカンスタイルは、20世紀初頭から、アメリカ、オーストラリア、ブラジル等の愛好家が

   より絵画的に、自由な発想で始めた、技法と言われています。

  ) 平筆を使って、ダイナミック描く、方法や、ソフトで絵画的に、幻想的なタッチが魅力です。

  ) 水彩画のように、モチーフの、背景まで描き込んで、自然と一体化した、絵画のような作品に

     仕上げる、独特の描写方に、特徴があります。

チャイナペイントの話は、次回に続きます。

チャイナペイント
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