台灣媽祖日記

海の女神・媽祖などの研究調査のための台湾滞在記 日本の媽祖・天妃信仰も紹介

我現在習台灣歴史用漫畫

2005-02-12 | 媽祖と研究
台湾書籍シリーズ?第二弾。今日紹介するのは『漫畫台灣歴史』シリーズ。漫画と思ってバカにしてはいけません。かの曹永和先生が総顧問(監修)で、気鋭・中堅の第一線研究者が脚本を書いています(今読んでいる第三冊「荷蘭・西班牙在台灣」は中央研究院台湾史研究所の翁佳音さん)。最新の研究成果がふんだんに盛り込まれていて、読み応えがあります。

まず、表紙(写真)を見ても判るように歴史の主体として原住民がクローズアップされ、彼らの動向にかなりの紙数がさかれているし、また、かつてのようなオランダ・スペイン=帝国主義的侵略者という描き方ではなく、両国と中国・日本・鄭氏そして原住民が、台湾とアジアの海という舞台で駆け引きを繰り広げる諸勢力として、同等の立場で登場してます(原住民を弾圧するオランダ勢に、別の原住民部族が加わっていることもちゃんと書き込んである)。ただし哈日族を意識してか、濱田彌兵衛はちょっぴり「いい者」に描かれているような気が…。

第四冊「鄭氏王朝在台灣」、第五冊「大清帝國在台灣」と読み進むのが楽しみです。中国語の学習にもなるしね。

【追記】先日、曹永和先生の研究室を訪れた時のこと。日本古媽祖DBの抜刷を手渡したところ、媽祖の写真には目もくれず、巻末の参考文献一覧を舐めるように読み始め、目を通し終えてから、そこに挙がっていない台灣の媽祖研究者を一人ずつ丁寧に教えて下さるという、緊張と感激の訪問でした。

最新の画像もっと見る