中学受験総合~大日本帝国の楽しい家族団結力

中学受験算数~大日本帝国の楽しい家族団結力

わり算 = “何倍かを求める”  われら大和民族

2020-12-16 06:55:45 | 日記

「わり算の意味、ちゃんとわかっていますか?」

 

 

事の発端は、とあるご家庭からのご相談。

 

何やら、学校の宿題で

「分数のわり算は、なぜ上下をひっくりかえしてかけるのか」 

を説明しなければならないと。

 

中学受験の算数において

その説明をしてもらう機会はほとんどないでしょう。

 

疑問を感じる生徒がいたとしても

そうやって計算するものだと教わって

分数のわり算の授業はおしまい。

 

でも、「わり算の意味」を再確認してもらうには良い題材なので

今回取り上げます。

 

 

< わり算を初めて学習したとき >

 

初めてわり算を習ったとき

どんな題材を扱ったか覚えていますか?

「6まいのカードを太郎くんと次郎くんで

同じまい数ずつ分けたら、太郎くんは何まいもらえますか」

 

「15個のボールを3つの袋に同じ個数ずつ入れると

1つの袋に何個のボールが入りますか」

 

このような問題を取り扱うことが多いですね。

 

注目すべきところは

“等しく分ける” 

という点。

 

わり算を初めて学習したお子さんは

わり算 = “等しく分ける” 

という意識を持ちます。

 

 

< 分数を初めて学習したとき >

 

さらに、初めて分数を習ったとき

どんな題材を扱ったか覚えていますか?

ピザを6等分した図を用いて

中学受験 算数 わり算2

 

中学受験 算数 わり算 3

 

そんな解説をされたかと思います。

 

ここでも、注目すべきところは

“等しく分ける” 

という点。

 

分数を初めて学習したお子さんは

分数 = “いくつかに等しく分けたうちの何個分” 

という意識を持ちます。

 

 

< わり算の意味 >

 

では、わり算の意味は

 “等しく分ける” ということなのでしょうか。

 

実は、その意味は

数の世界が整数のときだけに限られます。

 

でも、ほとんどのお子さんは

分数のわり算を学習するときに

わり算 = “等しく分ける” 

と思っています。

 

これが混乱のもと。

 

さらに、分数についても

分数 = “いくつかに等しく分けたうちの何個分” 

と思っていますから

どうしても “等しく分ける” という感覚に引きずられます。

 

 

ここで思い出してほしいのが

わり算を学習する前に、必ずかけ算を学習するということです。

 

そこに、わり算の意味を理解するヒントが隠されています。

 

かけ算は

2倍、3倍、4倍、5倍、・・・

というように

2つの数量を比べて

倍数関係でとらえていきます。

 

ここから、わり算の意味は

2つの数量を比べたときに、何倍になっているかを求める

ととらえることができます。

 

数の世界が整数だけでなく

分数に広がった場合には

 

わり算 = “何倍かを求める” 

ととらえて下さい。

 

 

< 分数のわり算 >

 

さきほどの、学校の宿題に戻りましょう。

 

「分数のわり算は、なぜ上下をひっくりかえしてかけるのか」 

 

2つのわり算で考えてみます。

中学受験 算数 わり算 4

 

この場合は分母が等しいので

3は2の何倍か、と考えることができます。

中学受験 算数 わり算 5

 

中学受験 算数 わり算 7

この場合は分母が異なるため

(1)のように同じ分母にすれば

分子だけを比べて、何倍かを求めることができます。

 

そこで、通分してから、何倍かを求めてみると

中学受験 算数 わり算 6

結果的に、ひっくりかえしてかけていることになりますね。

 

 

宿題の答え

「分数のわり算は、なぜ上下をひっくりかえしてかけるのか」 

⇒ 2つの分数を比べて、わられる数がわる数の何倍かを求めると

    結果的に、ひっくりかえしてかけることになる

 

はい、完成。



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