『熊出没注意』

そんな張り紙がしてあったら、ドキッとしますよね。

今日、世界遺産の知床が、人を恐れないヒグマの増加で、
大きな危機にさらされているという番組をしていました。

一昨年、北海道の阿寒湖に行った時の事です。
湖の周りの遊歩道を歩こうと思い、その入り口に立った時に目に入ったのが、
その張り紙だったのです。

私達はあわてて引き返して、お土産屋さんの女性に尋ねました。
「熊が出るのですか？」

その質問に、どこか曖昧な返事が返ってきました。
「見かけたという情報があったことがありますが、(その時は)管理事務所から人が出ますから
大丈夫です。」

それって、いつのことなの？
遊歩道を歩いていて、もしも熊に出会ったら、どんな方法で管理事務所に伝えるの？
助けの人が来るまで、熊と戦いながら待っているの？

結局、お土産屋さんでは事情が把握できないままでしたが、
立ち入りを禁止していないということは、とりあえず大丈夫ということと解釈し、
私達は再び遊歩道に向かったのです。

遊歩道を歩き始めてしばらくは、誰にも会いませんでした。
私は、『熊出没注意』の文字が頭から離れなくて、
神経があちこちにアンテナを張ってしまい、疲れました。
でも、他の人たちが歩いている道に出た時は、ほっとしたことを覚えています。

その後、北海道各地のお土産屋さんで見かけることが多かったのが、
『熊出没注意』と書かれたステッカーやタオル、Ｔシャツなどです。
ということは、もしかして、阿寒湖の遊歩道入り口で見かけたのも、この類のもの…？
あれは、冗談だったのかしら？

北海道ですから、熊が出ても何ら不思議ではありませんから、
『熊出没注意』の文字を見た途端に、信じてしまったのです。

でも、今度どこかで『熊出没注意』の文字を見かけたら…、
私はやっぱり信じてしまいそうです。
信じていた方が無難ですし…ね。


　一昨年、その『熊出没注意』の張り紙を見た時に行ったお土産屋さんで買いました。
　マリモちゃんは、我が家に来てから、２年になりました。