MEDINT(医療通訳研究会)便り

医療通訳の制度化を目指す医療通訳研究会(MEDINT)のコラム
~みんなで 医療通訳者を増やし、守り、育てよう!~

翻訳機に負けない医療通訳者

2012-02-06 09:22:24 | 通訳者のつぶやき
翻訳機がどんどん性能をあげつつあります。

たとえば、お店の受付やちょっとした観光情報や
道を聞くことや簡単な会話など。

スマートフォンに翻訳機が入っていたり、
店頭に会話用の端末が置いてあったりします。

通訳を使って会話をする機会のない人にとっては、
もう通訳は機械がやってしまう時が来るから
通訳って仕事の未来はないと思っている人もいるかもしれません。

確かに、ある程度のところまでは
翻訳機の有用性は否定できません。
それどころか、かなりの機能まできています。
単純な問診をとったり、主訴を聞いたり、
入院説明のような定型文を訳すことはできると思います。
それだけでも、はじめて病院に来る外国人患者さんには
本当に助かります。

ただ、診察室に入ってからの会話の中には
翻訳機で訳せないものがたくさんあります。
たとえば患者さんの迷っている様子。
うまい通訳者ならその空気もきちんと訳します。
置き換えだけでは理解できない言葉も
通訳者ならわかりやすく言い換えることもできます。
文化的な齟齬で会話がかみ合わないとき、
通訳者ならその文化の違いを指摘することもあります。

つまり、通訳者は翻訳機にできない人間の働きができます。
当たり前のことなのですが、
これはこれからの医療通訳者の育成に大切なことです。

つもり「何もたさない、何もひかない通訳者なら翻訳機で十分」ということなのです。

気働きができて、
医療現場のコミュニケーションの橋渡しができて、
隣に座ってくれるだけで患者の心拍数が下がり
医師も安心して治療に当たれる
そんな人間にしかできない医療通訳者の育成が必要なのです。

これは従来の通訳者には求められていなかった能力です。
翻訳機の発展は通訳資源の少ない日本では大切なことです。
と、同時にそれとは違う働きをする通訳者の育成も忘れてはならないのです。
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2 コメント

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参考になります (sloth)
2012-03-27 14:20:01
先週医療通訳の勉強を始めたところです。医療通訳士というのが実際のお仕事としてどういうものなのかまだイメージが掴めない中、こちらのブログの内容は大変参考になります。
sloth様 (MEDINT)
2012-03-28 10:31:48
コメントありがとうございます。
参考にしていただけて光栄です。
医療通訳に関心を持ってくださる方が
少しでも増えればと願っています。
slothさんもがんばってくださいね。

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