MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

勉強が楽しくない

2018-02-01 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
つくづく1周忌って理にかなっているなあと思います。
今、妹の最期の日々をなぞりながら暮らしています。
3月には緩和ケア病棟さん主催の遺族会があり、
そこで、なんとか心の区切りをつけたいと思っています。

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研修の後の世間話である学生から「語学の勉強が楽しくない」という話がでてきました。

私も学生時代から語学は超苦手で
できるだけ英語の点数割合の低い大学を探して探して受験したくらいなので
「勉強」としての語学が楽しいと感じられる人はすごくうらやましいです。

ただ、語学は勉強するものでもあるけど、使うものでもあります。
「覚える」→「使う」→「通じる喜び」→「もっと話したい」→「勉強する」という
循環があれば理想だとおもうのですが。

自分で医療通訳研修をやっていて
「~べき」とか「最低限~は身につけて」とか偉そうに言ってます。
でも、私自身が語学が苦手で、語学的には私よりずっとすごい人たちが聞いていらっしゃるので
いつも肩身の狭い思いをしながらやっています。

ただ、医療通訳を続けてもらうためには、
伝わる感動やこの語学を使って役に立つ喜びを感じてもらう必要があるよなあといつも思います。

医療の専門用語は難しいです。
医学の用語は単語がわかっても患者に通じないことがある難解なものもあります。
福祉制度や介護の用語は日本語であってもごちゃごちゃしていますし、そもそも外国語に訳せないものもある。
毎回が困難に満ちていて、新しいことだらけで、反省ばっかりです。

でも、これが伝わったとき、場面がほわっとまとまる感覚や
患者さんや家族さんが安堵の表情を見せるときといった
うれしい体験があるからこそ、続けていられると思うのです。

ワークブックで勉強するばかりでは
そうした医療通訳の醍醐味の部分はなかなか実感できないと思います。
でも、医療現場での実習は受け入れ先のハードルが高いし、
本物の患者さんをOJTで使うことはできません。

そこで、現在看護教育などで使っている外国人模擬患者さんを
活用できないかと考えています。
日本に来てまだ日が浅く、N4くらいのレベルが演じられる外国人模擬患者さんを使えば
リアルに練習ができるかなと思っています。
ずっと今まで考えてきたのですが、来年の目標は模擬患者さんの育成かな。

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