MEDINT(医療通訳研究会)便り

医療通訳の制度化を目指す医療通訳研究会(MEDINT)のコラム
~みんなで 医療通訳者を増やし、守り、育てよう!~

MEDINTの医療講座2019「救急」

2019-10-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
毎年この時期に、MEDINTでは医療通訳者のための医療講座を開催しています。
一昨年は「母子保健」
昨年は「がんの告知場面」
そして今年のテーマは「救急」です。

日本に中長期滞在する外国人は2018年末で、273万人と過去最高に人数になっています。
また、訪日外国人も年間3000万人を超え、医療現場で外国人観光客に対応する機会も増えてきました。
その中で増加しているのが救急対応です。
在住外国人においては高齢化による体調の急変や労働災害などの事故、交通事故も増えています。
訪日外国人においては、心疾患や脳疾患、スポーツによるケガ、感染症や精神疾患まで、予想もしない救急利用があります。

最近多くの都市で、救急車の外国語対応がはじまっています。
まず、外国語で救急車が呼べるようになっています。
119に外国語で依頼が入ると、指令管制官が通訳センターにつないで
三者通話で24時間、通訳者と話すことができます。
また、現場に駆け付ける救急救命士も通訳センターを使って
患者や家族とコミュニケーションがとれるようになっています。
ツールとしては、救急ボイストラの設置(音が出ます)や多言語ガイドを使うことも進められています。

先日、専門学校の救急救命士学科にでかけて
学生向けにコミュニケーションツールを使って模擬患者の聞き取りを行う演習をしました。
英語ややさしい日本語でのコミュニケーションが難しい場合は、
どれだけこうした社会資源を上手に使って日本語のできない外国人患者から
情報を聞き取り、情報を伝えるかがカギになります。

そのご縁で、今度は私たち通訳者に救急に関する講義をお願いできることになりました。
救急の現場に通訳者が駆けつけることはほぼ不可能です。
私たちはコールセンターで正しい医療通訳を行うために必要な知識が必要になると思われます。
講座では実際の救急場面を使っての演習も行います。

時間との闘いである救急現場で、「言葉の差」が「命の差」にならないように、
私たち通訳者も技術を磨く必要があると痛感しています。



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