海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「イラク中央銀行襲撃の際、26人死ぬ」と題するAPの記事。

2010年06月14日 | イラク問題
(前略)数は分からないが攻撃側の数名が上の階に到達しようとし、幾つかの書類に火を放ったのち、銀行員を盾にして逃げたかもしれない。
イラク治安部隊のアル・ムサウイ少将は、15人が死んだと言ったが、警察と病院の関係者によると死者は26名で負傷者は60名に達する。
銀行のそばで衣料品店を経営するガイト・アブドラは爆発で人々は、逃げだしたが、その中には銀行員の女性も含まれていた。彼は住民を護ることが出来ないという理由で政府を非難した。
「私は私の財産や生活のことを考えてはいなかった。私の心配は、もし、自殺爆弾や出鱈目の射撃で私が殺されたら、私の家族はどうなるかということだった。」
宗派的な暴力は減少しているが、政治的に動機づけられた攻撃の特徴を持った銀行襲撃事件は、イラクでは増えている。イラクの官憲によると、それらの幾つかは、現金に困った軍事勢力が自分たちの作戦のための資金を手に入れようとしているせいである。
しかし、日曜日の攻撃は、米国に支持された政府と他の国家機関に対する信頼を掘り崩そうとして、「イラク・アルカイダ」に指導された反政府勢力のような政治的動機をもっているように見える。それは一連の米軍とイラク軍の攻勢以前の2006年から2007年にかけての内戦の瀬戸際まで行った宗派的対立の際に共通だった暴力行為を思い出させる。
銃を持った男達がイラク北部のモスルでも、警官を二人殺した。
去る3月7日に行われた国会選挙で辛うじて勝利したスンニー派に支援された「イラキヤ党」は、スンニー派とシーア派の緊張が続いた数年の後の世俗的イラク政府にむかう兆候だとおもわれた。
しかし、アル・マリキ首相と他の大きなシーア派連合は、イランの援助を受けて、政治的な駆け引きを行い、政府を不安定な状態に置いている。(後略)
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