先日、今年のノーベル賞が発表になり、化学賞では日本人の下村修さんが受賞された。
受賞理由は、「緑色蛍光タンパク質 (GFP) の発見と開発」。
インタビューで語られた「研究の為に、1日3000匹のクラゲを採取し続けた…」との苦労話を聞いただけで、研究内容の如何に関わらず敬意を表したくなった。
そして、略歴を見て2度驚く。
下村さんは、戦時中の長崎県で育ち、原爆を体験。
「私の知識のほとんどは独学で得た。長崎の大学が原爆で完全に破壊されてしまったからだ。高校も満足に通っておらず、工場で働いていた」との本人談。
興味が湧き、研究内容の『緑色蛍光たんぱく質(GFP)』なるものを調べて、3度目の驚き。
要は、「蛍光メダカ」か!?
一昨年、環境省および農水省より「遺伝子組み換えメダカ」(通称:「発光メダカ・ナイトパール」)の回収要請があったのは、ご存知の方も多いと思います。
あの蛍光色は、クラゲの遺伝子を注入したものらしく、元となる蛍光成分を研究されたのが、今回受賞された下村さんとのこと。
GFPを使用したメダカの研究について調べてみると、意外な研究に使われておりました。
その一つが、『メダカの性別は、どのように決まるのか?』という研究で、メダカの受精卵にGFPを注入し、孵化するまでの卵内の変化をモニターしたそうです。
その結果、「メダカの性別は、孵化の数日前に決まる」と解明され、孵化する前に分かるようになりました。
詳しくはコチラの、北海道大学・田中教授のレポートにあります。
また、メダカの性別は環境ホルモンの作用によって、孵化後も変化すると言われております。
これに関しては、詳しく調べなおし改めてUPさせて頂くことになるかもしれません。
いずれにせよ、これまでは遠い世界の話だと感じていたノーベル賞やその研究内容が、案外身近なところにあるとは今回一番の驚きでした。
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