MVCメディカルベンチャー会議

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第73回MVC 定例会in大阪

2009年03月21日 | MVC定例会
医療とマーケティングについて学ぶため、株式会社アナログネット近藤潮代表取締役を講師にお招きして、「シニア世代から見た医療」をテーマにお話いただきました。

①当社は、グランレコという関西地区で配布している50歳以上の男性に向けた生活スタイル提案型の雑誌を発行しております。現在、毎月7万部を発行し、携帯電話販売店、医療機関、金融機関、ゴルフ場など、約1,600箇所への設置や、生命保険会社・金融機関の渉外活動のツールとして配布、有料定期購読者への自宅送付をさせていただいております。

②本日は、雑誌を発行していく過程で我々が知るようになった、シニア世代が何を考え、どのような嗜好を持っているか、という点について医療との関連でお話させていただきます。

③当社は、この月刊グランレコを3年前に創刊しました。当時、2007年問題というのが産業界で議論されており、1947~1949年前後に生まれたいわゆる団塊の世代が定年退職をする2007年にどのような経済変化が起こるかということに関心が集まっておりました。

④団塊の世代の男性が定年退職をするとき、余暇と自由に使えるお金は増えるものの、肩書きがなくなり、生活するコミュニティーが大きく変化するということが予想されました。奥様は既に子育てが終わり、社会復帰を済ましているのに対して、家でテレビ番をする男性が増えるとも言われていました。

⑤そのような男性が、アクティブな生活を楽しめるような情報誌がグランレコです。フリーマガジンですから、現在は広告収入が事業を支えています。関西で唯一のシニア系プロモーションメディアで「オヤジ達のバイブル」とも言われています。

⑥いわゆるシニア世代は50歳以上の人を指し、2003年に成人人口の50%を超え、15年後には全世代の50%を超えると言われています。これまでニッチな層といわれていたシニアマーケットは実は巨大なマーケットになっています。

⑦グランレコの巻末にある読者プレゼントと同時に行ったアンケートで、シニア世代が何を望んでいるかということがある程度推測することが可能です。余談ですが、シニア世代の97%がパソコンを使えるという調査がありますが、当社に返事を下さる方々は大多数がFAXまたは葉書といったアナログツールです。

⑧医院やクリニックをどのようにして選びますか?という問いには、30代から60代まで「知人の紹介」と答えた方が60%を超えます。第2位以下では30代は地域情報誌が60%、ネットが30%ですが、歳が上がるにつれてネット検索の割合が減り、看板や地域情報誌という答えが増えてきます。

⑨医院・クリニックを選ぶポイントは?という問いには、自宅からの近さ、医師の対応、利用した人の評判、医師の人柄、専門性という答えが上位を占めます。

⑩我々がクライアントの広告主さんと接している際に気をつけているのは、モノではなくコトというのが重要であるという点です。東大阪で1日300人の受診者が来られる耳鼻科医院さんでは、顧客カードに誕生日や家族構成まで記録し、誕生日レターを送るなどのきめ細かい接遇をされているのも、この気配りに対する感動が重要であるという一例だと思います。

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