MVCメディカルベンチャー会議

The United Doctors of Innovation ☆ http://mvc-japan.org/

第22回MVC特別セミナー in 大阪

2015年06月27日 | 医療経営塾

先端医療について学ぶため、三石博之氏(国立循環器病研究センター)を講師にお招きして、「国立循環器病研究センターを核とした医療クラスター形成の取り組み~北大阪の健康医療都市~」をテーマにお話いただきました。



【講師御略歴】
1985年慶応義塾大学経済学部を卒業後、厚生省入省
2006年雇用均等・児童家庭局児童手当管理室長
2007年総務省行政評価局出向
2009年社会・援護局保護課長
2012年大臣官房参事官(総務担当)
2013年国立循環器病研究センター企画戦略局長








(1)日本文化の代表例である、カラオケ、カップ麺、回転寿司、の共通点は大阪生まれの発明であることです。長野生まれで東京で仕事をしていた私としては、大阪や関西のパワーは凄いと思います。

(2)国立循環器病センターは、国循とも呼ばれますが、全国に6つ存在する、国が作った医療ナショナルセンターの一つです。西日本では唯一のナショナルセンターで、大阪府吹田市にある循環器疾患に特化した高度な研究機能を併せ持った医療機関です。

(3)日本では、循環器疾患は、死因では癌に続く第2位になっており、最重度要介護の原因の半分以上は循環器系疾患です。循環器疾患の予防は、約10年の健康寿命の短縮にもつながります。

(4)約40年前に国立機関として誕生し、2010年4月には独立行政法人に、今年度から国立研究開発法人に移行しました。職員数は約1600名で、課題解決型研究所が併設されている点が大学病院との違いです。心臓血管と脳血管を共に治療の対象としている点が世界でも類例をみない特徴です。

(5)循環器疾患の治療に加えて、医療機器の早期探索的臨床研究拠点としては全国唯一の機関です。日本の年間心臓移植手術247例の中、70例を手掛けており、全国の主要大学教授112名を輩出するなど、人材育成機関としても機能しています。

(6)最近は関西のホテルも予約が難しくなっていますが、国循は大阪、京都、神戸という海外旅行客に人気の関西圏の真中にあり、関西国際空港を通じて世界と繋がっています。

(7)3年後の2018年度にはJR新大阪駅から7分のJR岸辺駅への移転が予定されています。循環器病の予防と制圧、オープンイノベーションにより最先端医療の開発、地域の産業活性化により医療クラスターの創造、を基本理念としております。

(8)吹田市民病院も隣接地に移転を予定しており、駅前複合商業施設、企業や大学などの研究機関を含むイノベーションパーク、健康増進広場、高齢者向け複合居住施設、健康住宅地の建設計画が進んでおります。

(9)病院と研究所の中にある1万平米の敷地にオープンイノベーションセンターを設置して、ベッドサイドで医療機器や薬剤の開発を促進することを考えております。

(10)現在は更地ですが、景観イメージを重要視しており、建築家の安藤忠雄氏にも御助言をいただきながら一体感のある建築群や街並み景観を予定しております。JR京都線の窓から見えるというvisibility(人目につく、目立つ)という利点を生かした開発を進めていきたいと思います。













最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。