MVCメディカルベンチャー会議

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第23回MVC定例会in東京

2006年09月04日 | MVC定例会
①医療行為と特許をテーマに大塚国際特許事務所の加藤卓士弁理士を講師にお招きして講義いただきました。

②バイアグラはファイザーインコーポレーテッドを特許権者とする医療業界で最大の売上げを持つ発明品です。1993年6月に英国で、1998年3月に芸国で最初に医薬品として承認されました。現在までに4000億円を売上げています。もし法人ではなく個人が特許出願していたとすると、特許権の存続期間20年間に500億円以上のライセンス料を手にしていた可能性があります。

③医療従事者が何かアイディアを生み出したときは守秘義務を持った弁理士にできるだけ早くこっそりと相談するのが賢明です。

④日本では特許法上。医療は産業に含まれないという法解釈がなされてきており、人間を手術する方法・人間を治療する方法・人間を診断する方法の3点は特許の対象にはなりません。

⑤医療に関する特許制度改正の動きとして2002年7月の知的財産戦略会議を初めとして川上規制・川下規制の議論がありましたが、結局改正はなされませんでした。2003年7月に審査基準が改正され、人間から採取したものを原材料として医薬・医療機器を製造する為の方法は特許取得が可能となりました。ただ、人間に対する処置方法は特許取得が認められておりません。

⑥自らのアイディアを特許権化するためには、日本ではなく米国でまず出願するという方法もあります。日本語による特許出願も受け付けていますので、弁理士に相談するのが折角生み出した貴重な知的財産を無駄にしない方法です。

⑦特許界の異端児である米国では手術方法についても特許権を取得できます。(但し川下規制があります)日本語による出願も可能で、権利化も迅速です。

⑧技術者・作家・デザイナーなど職業を問わず、その人の頭に浮かんだアイディアはその人の所有物です。堂々と知的所有権を主張しましょう。特許出願という形で他の人が思いつかなかったアイディアを生み出した証拠を残すのが大切です。


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