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ドラマ・映画の名セリフに学ぶ(好奇心を持てば、この世は面白いことだらけ!)

#0756「"修身斉家"の後に"治国"だ。」/『蝶よ花よ』第11話から

「"修身斉家"の後に"治国"だ。」/ファン・マンソク(キム・ホヨン扮)、ファンドンフード創業者、チャンランの父親、ミレの義祖父

今宵は『蝶よ花よ』からこのセリフになります。このセリフは…

苦労の末、やっとチャンランと共同創業者の息子で社長を務めるギュチョルが交際し、結婚にこぎつけようとしていました。そこでマンソクは、関係者を招いて2人のお披露目の食事会を開きました。ところがその冒頭でギュチョルが挨拶していたところ、突然息子のジュヒョクが現れ、先に言いたいことがあります、と言うなり、ミレにプロポーズするとミレの左手薬指に指輪をはめてしまいました。これにショックを受けたマンソクは倒れてしまい、自室に運ばれました。さいわい大事には至りませんでしたが、マンソクの怒りは半端ではなく、以前からよく思っていなかったミレが問題を起こした、とチャンランを責めました。その後マンソクの怒りの矛先は、とんだお笑い草だ、再婚する親同士の子供たちが結婚するとは、周りにもっと気を配るべきだったのに、息子の管理がなってない、とギュチョルに向きました。そして、申し訳ありません、と謝罪したギュチョルにマンソクが言った言葉が今日のセリフになります。更に、家庭もままならないのに社長だとは、とぼやきました。

始まったばかりの新ドラマから、さっそく道徳的なセリフが出てきました。不勉強な管理人はもちろん初耳ですから調べてみました。すると、これもまた昔の中国由来でして、"修身斉家治国平天下"という礼記(儒教教典)の言葉が元でした。意味は天下を平かにするには順番があり、まず自分の行いを正し、次いで家庭を円満にし、最後に国を治める、になりますか。

つまりマンソクはギュチョルに対し、社長として会社を束ねる前に、先ず自らを御し、家庭を円満にすべき、と言いたかったのでしょう。

なので、個人が自己中勝手に振る舞い、そんな個人が寄せ集まった集団に家族の機能はなく、では世の中が乱れるのも当然の流れですね。

それにしてもこうした言葉をさりげなくセリフに取り入れてくる本国のドラマはやはりレベルが違いますね。何かしらドラマ作りの根本に、クオリティの高い精神が潜んでいるように思えます。
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