トロのエンジョイ! チャレンジライフ

「うまくいけば面白い。うまくいかなければもっと面白い」岡本太郎

「精神科に行こう!」大原広軌

2018-04-17 00:04:17 | 読書


かつての愛読書です。精神病に苦しめられていた頃は、ずいぶんこの本に助けられました。
著者の大原広軌さんは、僕と同じ1969年生まれ。それに病気にかかったのも27歳のときと同じ。他人とは思えません。ただ、大原さんはその後結婚されたようですが、僕はいまだに…まあ、そんなことはどーでもよろしいのです。
大原さんは、パニック・ディスオーダー(パニック障害)という病気にかかるのですが、その闘病のようすが、ユーモアを交えて描かれています。
ある夜、突然、心臓が狂ったように早鐘を打ち始める。これはやばい、死んでしまう、そう思って自分で救急車を呼んでしまう。しかし病院にたどり着いてみれば、脈も血圧も心電図も異常なし。いわゆるこれがパニック発作というもので、これを何度となく繰り返すのが、パニック・ディスオーダーという病気です。
大原さんは、当初はご自分が心の病にかかっているとは思わなかったようです。そこで大酒を飲んだり、悲しい絵本を読んで号泣したりして、なんとか発作をやり過ごそうとします。自律訓練法や、当時話題になっていた飲尿療法にまで手を出されたようですが、どれも効果なしです。
そんな大原さんが、思い切って精神科を受診すると、ウソのように楽になったといいます。
精神科でどういうことをするのか、というと、要はお薬をもらうのです。大原さんの場合は抗不安薬の一種であるソラナックスが処方されるのですが、これがテキメンに効いたといいます。
僕と大原さんとでは症状は違っていましたが、僕もやはり、精神科に行って救われました。1人で抱え込んで苦しんでいるより、とっとと病院に行ってしまえ、ものすごく楽になるから、というのが、この本全体を通じてのコンセプトになっています。
現在では、この本が刊行された当時よりも、精神病に対する社会の理解も進んでいますが、それでもやはり精神科というと恐い、抵抗がある、という人も多いでしょう。そんな方にも、歯医者に行くような感覚で、精神科に行ってほしい。そして1日も早く回復してほしい。そんな思いが、大原さんの軽妙な文章と、藤臣柊子さんのマンガで表現されている本です。
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2 コメント

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ぐっどもーにんぐーーーーーー‼(^-^)v (宮ちゃん イン 名古屋)
2018-04-17 08:56:28
なるほどーーーーーーー🎵
精神科に行くことに
そんなに抵抗感じることないよ
ってことだねーーーーーー🎵
それで解決する場合も
あるわけだしねーーーーーー🎵

以上、名古屋より
宮ちゃん
ぐっどもーにんぐ! (トロ)
2018-04-17 10:51:42
おお、名古屋にいらっしゃるのですか。
僕も今日は診察日でした。
病気で苦しんでいる本人が行きたがらない、
というケースがけっこうあると聞いています。
行けば楽になるかもしれないのに、と思うんですが…
いつもありがとうございます!

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