ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

ペマ・ギャルポの本がひどい(こういうデタラメを書かれるとやはり痛い気がする)

2012-07-22 00:00:00 | 社会時評
前にも拙記事で紹介したペマ・ギャルポが今年出版した本「最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌 」を図書館から借りて読んでみました。私の前に予約が入っていて、私の次にも予約がはいっていました。それなりに売れているみたいですし、注目されているんでしょうね。

内容は、入手先や原文すら定かでない怪文書の類を紹介した上での中国批判と、あとは中国にたいする誹謗中傷というか、実態にそぐわない中国の批判をする本です。こんなデタラメ書いてどうするというレベルですが、ちょっと印象に残ったところにつっこんでみますか。いうまでもなくこの本の内容に1ページから全部突っ込むわけにはいきませんが、この本の内容はだいたいどこをとってもこのような代物だと考えていただいてほぼ問題ないと思います。世の中自分と意見は違っても事実関係の記述や考え方などでそれなりに参考になる本というのもありますが、この本に限っては、そのようなものはありません(笑)。ただペマ・ギャルポのチベット時代の話は、彼のほかの著作で読んだことのあるエピソードもありますが、けっこう面白く読みました。

で、突っ込む前に私の基本的なものの考え方を。そもそも中華人民共和国とは最終的には日本に限らずどこの国もいい関係を結ぼうとするんじゃないのということです。失礼ながら、現在の中国の経済力、今後の経済成長、市場の潜在力と、どれをとっても中国と悪い関係になったら徹底的に損をします。中国だって昔と比べればそんなにむちゃをできる時代ではないし、どこの国だって中国の人権状況より自分の国の経済のほうがよっぽど大事でしょう。そういっては身もふたもないですが、でもチベット人であるペマ・ギャルポはそんなことは一般的日本人よりはるかに骨身にしみて理解していることじゃないですかね。中華人民共和国がチベットに侵攻(侵略という表現でもかまいません)した際、世界中どこの国だってチベットを見捨てたし、いまも見捨てているんだから。いや、わかっているからなんでもしてやれで、こんなデタラメな話で日本人をあおっているのか(爆笑)。

それから、この本を読んできて気づくのは、ペマ・ギャルポが

>いまでは、右翼といえば変な色眼鏡で見られてしまうような社会状況が作られている。そして、日本はもっと自信を持つべきだと言う私のような人間でさえ、右翼というレッテルを貼られてしまうのです。まさに中国の思惑通りに事が進んでいるわけです。(p.153)

という趣旨のことを書いていることです。さすがにペマ・ギャルポもこの本の内容はそうとうやばい(読者から内容を不審に思われる)と認識しているので、このような言い訳をくりかえさなければならなかったということですね。当たり前の話ですが。

ていうか、ペマ・ギャルポは右翼を利用しているだけでしょう(笑)。彼は極端な「反中」の人間であって、現実にその自分の主張に賛同してくれる可能性のある日本人は「真性保守」とか自称するような連中ばかりですから彼らに近づいているということでしょう。それはそれでかなり痛い気はします。もちろんそうであろうとなんであろうと、bogus-simotukareさんや私は、ペマ・ギャルポへの批判をひかえるわけにはいきません。

>マスコミに限らず、日本人全体の中国にたいするあまりに無警戒、あるいは自虐的な姿勢は、時折理解に苦しむことがあります。あたかも何者かに洗脳され、操られているかのようでもあります。(中略)そして実は、それを示唆するかのような文書が、冒頭で記した「中国共産党・日本解放第二期工作要綱」です。(p.108)

これ怪文書の類でしょ(笑)。こんな怪しげなものを引っ張り出してどうする(馬鹿)。wikipediaですら

>日本解放第二期工作要綱(にほんかいほうだいにきこうさくようこう)とは、中国共産党による対日工作活動が記されていると称して一部で流布されている文書。「第一期」・「第三期」の存在は確認されていない。

と書いてあるような、はっきり言ってまともな人間なら誰も相手にしないような代物(笑)。どっかの反中国のためならなんでもするような馬鹿ならともかく、大学教授であるペマ・ギャルポがこんなものを持ち出して何を考えているんだか。これって、大学で学生から「先生、あの文書はちょっと変なんじゃないんですか」くらいの質問をされかねないくらいのレベルじゃないの? いや、ペマ・ギャルポは「反中」のためならなんでもする馬鹿なんでしょうね。そういう質問をした学生は、問答無用で単位を落とすとか…そんなことはいくらなんでもしないか。

>発表された場が比較的マイナーな新聞であったため、(同上)

マイナーじゃねえよ(笑)。発表された「國民新聞」とは、非常識な極右ミニコミです。まともな人間なら、右翼だって関わろうとするようなメディアではありません。

>この要綱は、中国がいかにして日本を侵略していくかというロードマップで、中央学院大学の故・西内雅教授がアジア諸国を歴訪した際に、現地の情報組織から入手したとされています。しかし西内教授が関係者に迷惑がかかるとして入手元を明らかにしなかったため(同上)

いや、これを紹介した大学教授氏だって、信憑性に強い疑問を感じたから国民新聞なんていう世間ではおよそ相手にされない極右ミニコミに持ち込んだんじゃないの? 本物だと思っていたら、自分の論文使用のために紀要で発表するとか産経新聞や「諸君!」などに持ち込むくらいのことはするでしょう。いや、持ち込んだが断られたのかな。どちらにせよ入手先すら明らかにできないような代物では、信用されないのは当たり前です。

だいたいこの資料の全文がこの本のうしろに収録されていますが、それは日本語訳のもので原文は今日まで確認されていない始末(爆笑)、これじゃあそんな資料が本当にあったのかというレベルで疑問だし、実在したとして(故意の)誤訳や書き換えの有無も確認できない、そこまではなくてもミスの誤訳だってありえるでしょう。ふつうこんな資料は「信用するに値しない」というものです。ペマ・ギャルポだって、自分が論文を書く際に、出所が不明、原文が不明、発表場所が極右ミニコミなんてものをまともな資料とはみなさないでしょう(笑)。なにをこんな馬鹿なものを引っ張り出してくるんだか。wikipediaより。

>現在までのところ公表されているのは、日本語で記述された文章で、その全文は國民新聞が小冊子として発刊した他、HPで見ることができた。また近年では『WiLL』が掲載したこともあった[2]が、そのいずれにあっても中国語「原文」は載っておらず、また原本の存在も確認されていない。

それでこんなものをネタに1章にわたって紹介して様々なことを解説、解釈しています。ばかばかしいので批判は省略しますが、興味のある方は図書館で読むなりブックオフか何かでご購入してご自分で批判してください。新刊本を買う価値はありません。

では、他の章でいくつか突っ込みと感想を。

>一九五〇年の時点でチベットがしっかりしていれば、中国の侵略に抵抗できたと思います。(p.97)

いや、失礼ですが、これはしょせん勝ち目のないケンカでしょう。チベットはどっちみち遅かれ早かれ中国の支配下に入ったでしょう。気の毒ですが。

>…私は八〇年代に本当の意味でのチベット自治が実現する兆しが見えたとき、プンツォク・ワンゲルが初代首相にもっともふさわしいと思ったほどです。 (p.100)

このくだりは興味深いですね。個人的には、チベットを救える(改善できる)現実的な可能性の持ち主は、ダライ・ラマやペマ・ギャルポのような人物ではなくブンワンみたいな人ではないかと私は思いますが、しかし残念ながら中国政府もチベット側も彼のような人物が本当に活躍するだけの場を提供できなかったのかなと思います。たぶんペマ・ギャルポも似たようなことを考えているのでしょう。

>皆さんは「二〇五〇極東マップ」というのをご存知でしょうか。中国外務省から流出したものとして、少し前にネット上で話題になったものですが、(p.186)



中国政府が想定する2050年の地図だそうです。ペマ・ギャルポって馬鹿だね、こんなガセ紹介して(笑)。なおこの地図は、この本の装丁にもつかわれています。どこまで非常識なんだか。

なおペマ・ギャルポによると

>…浜田和幸参院議員は次のように語っています。
「私が初めてこの手の地図を目にしたのは、騒ぎになるよりも前、いまから二年ほど前である。中国に駐在していた経産省の知り合いの官僚が帰国したので、久しぶりに会って話をしたのだが、『中国外務省の役人からこんなものを渡された』と地図を見せられた。地図に込められた禍々しい野心に、強い衝撃と怒りを感じたことを今でもよく覚えている」
(p.186~p.187)

だそうです。こんなやつが国会議員なんだから、ほんと日本の将来が不安になってきます(笑)。こいつについては以前記事にしました。

ついでながらこちらのサイトによると

>「中国が日本を狙っている」というネトウヨの妄想。その「根拠」としてよく引き合いに出される『2050年の国家戦略』と題した地図。"日本が中国の一部とされ、東海省と日本自治区に分割統治されている"という図版であり「中国外務省から流出した」との説明が附されている。ネトウヨの元締め、櫻井よしこが「中国脅威論の論拠」として挙げたことでネトウヨ界隈で出回っている。

ペマ・ギャルポといい浜田といいこの櫻井といい、どんだけ馬鹿でクズなんだか。

>今では中国の歴史学者の間でも「中国は琉球にたいする権利がある」という見方が有力になりつつあり、そのような内容の研究論文が、二〇〇六年以降で二〇本も発表されているといいます。 (p.188)

いや、だからそれは一部の人間が主張しているというだけでしょう。別に中国政府や中国共産党がそんなことを主張しているわけではない。ペマ・ギャルポは

>中国政府は公式には沖縄が日本に帰属することを認めていますが、学術研究さえも共産党の管理下にあり、真に自由な研究などできないのが中国です。政府がこのような主張を黙認しているということは、その本音がどこにあるのかはわかりません。 (p.188)

「わかりません」てことね。ペマ・ギャルポすら断言はできないわけね。

そもそも中国だって現在はすべて政府と共産党の見解に沿うものでなければ研究論文発表は認めない、っていう時代でもないんじゃないの? また、論文が発表されても、その内容をそのまま中国政府が将来的に実行することを前提としているってものではないでしょう。そんなことができるわけがない。民衆のガス抜きの側面もあるだろうし、とうぜん日本の反応を見る意味合いもある。ペマ・ギャルポの主張は、それが中国共産党の本音だっていうことでしょうけど、それなら中国側は堂々と公言すればいいし、公言するのは損だと考えているというのなら、こんな形であっても公表する意味はない(笑)。だいたい中国政府が言わせているという主張だって、つまりはカムフラージュや観測気球として共産党の幹部や政府の役人以外の人間に語らせているというのなら、それは「循環論法」で特に証拠もない。そもそも中国が琉球を占領したって損益のバランスが取れんでしょ(笑)。そんな程度の計算は、昔はともかく(昔だってそんなのは論外の沙汰ですが)現在ならだれだってできます。中国の幹部の中にそういった考え(ていうか願望というのも無理なくらい淡いものでしょうけど)を持つ人が全くないとまでは私も(あえて)書きませんが、それって現実的な主張なんですかい、国際社会にむけて主張できることなんですかい、実行したら中国は失うものが大き過ぎはしないかいって思います。なにをいまさらですが、そんなことを主張したり実行したりしたところで、中国側は損はしても得などほとんどないでしょう。そして中国は、そのくらいの計算はじゅうぶんできる国です。そのような国でなければ中華人民共和国建国以来60年以上にわたる共産党支配はできませんし、国連の常任理事国の座を中華民国から奪いとることもできない、オリンピックだって開催できない、世界2位の経済大国にもなれないでしょう。

同じことを書くと中国だってチベットと台湾にたいする態度ではぜんぜん違うし、台湾と日本にたいする態度はこれまたぜんぜん違う。国際政治なんだからそんなことは当たり前。香港やマカオですら武力解放をしなかった中国(ついでながら、インドはゴアを武力解放しています)が、何を寝ぼけて日本なんか占領するんだか(爆笑)。

中華人民共和国が香港を武力解放しなかったのは、要は香港に対西側の窓口としての利用価値を見出したこと、および物流センターとしての役割を考えたのでしょう。武力解放とまでは言わずとも、もっと強硬な態度で英国に対応することはありえたはず。中国に返還された今日に至るまで香港は実質別の国ですから、多額の貿易も行われているし中国ではできないが香港なら可能なことというのもたくさんあるわけで、香港は中華人民共和国にとって現在でも大いに価値のあるところではあります。そして同じことは日本にだっていえるでしょう。日本みたいに人口は多い、資源はない、という国を占領するより、貿易その他を介して付き合っていくほうが中国にとってはるかにプラスでしょう。なんだかんだといって中国人というのはよかれ悪しかれ徹底的に現実的な人たちです。そんなつまらんことはしない(そういう意味では、「現実的に」考えれば、チベットはインドとの関係を考慮して保護国みたいにしておいたほうが中国側にとってはよっぽど利用価値があったでしょう。中国側の立場からすれば、チベットは損得の問題でなく支配しないわけにはいかなかったのでしょうが)。

ていうか、ペマ・ギャルポだってこんな話本気で書いているわけじゃないからねえ(笑)。要は、彼は反中国のためなら自分がどれだけ恥をかいたって、ほかからどれだけ馬鹿にされたって相当めちゃくちゃなことだって主張してやるという強い意志があるわけです。

>私が非常に危険だと感じたのは、中国の総領事館を作って二〇〇万人の中国人観光客を呼び込むという話が既定路線になっていることです。とくに政治家たちは、それが地元の振興になるとさえ考えています。(McCreary:当然なるんじゃないの?)確かに最初のうちは計画通りに事がすすむでしょう。なぜなら、中国政府の指導があれば、年間二〇〇万人の観光客を送ることなどかんたんだからです。しかし、毎年二〇〇万人の観光客が来て、その間にいろいろな拠点を作って(McCreary:馬鹿ですね、こんなこと書いて) 、気がつけば日本から沖縄を分離するような環境を整えているはずです。(McCreary:どうやって?)そのとき中国は、それは沖縄市民の意思によるものであり、我々は請われて動いていると自分たちを正当化するでしょう。(McCreary:国際政治学者ならさあ、もうすこし現実味のある話をしようよ)(p.190)

人の移動がいろいろと自由になる時代に、こんな時代錯誤なこと主張してどうする(笑)。地理的条件からメーカーの工場などの誘致が難しく、いまさら農業に期待するわけにもいかない沖縄が観光に期待するのは当然だし、そうであるなら中国人の沖縄来訪を歓迎するのも当たり前、なにをこんな非常識なことをほざいているんだか。沖縄の地理的特性や中国との今後の関係緊密化を考えれば、沖縄に中国領事館が設置されるのは歓迎されるべきことでしょう。だいたいすでにいろいろな街に中国の領事館はあるじゃん。日本以外もご同様。

>祖国を追われた私が第二の故郷である日本が同じ目に合わないことを祈る気持ちで(p.248)

うそつけ、あんた読者の日本人なんて、自分の言説で扇動して「反中」にすることしか興味がないだろ(笑)。ていうか、あんたにとって日本なんて、反中活動のための舞台や道具以上のものじゃないんじゃないの? デタラメふきこんで頭の悪い日本人をだますのが「愛国」かよ。もっともペマ・ギャルポがそのような心境ではあるであろうことはある意味同情すべき部分はあるかとは思います。でも右翼の人たちは、ほんとにペマ・ギャルポみたいな人と仲良くしていていいのかなあという気はします。つまりは双方ともども、利用価値がある限りつきあっているっていうことなんでしょうけど。

>中国による日本への文化的、精神的侵略はどんどん進んでいっています。(p.248)

いや、だから、チベットと日本を同列に議論してどうするんだよ(笑)。日本とチベットじゃおかれている状況も歴史も地理的条件も国際社会におけるプレゼンスも時代もあらゆる点が違いすぎるくらい違うでしょう。なにをこんなデタラメをほざいているんだか。

>私は日本と日本人に感謝し愛しているのは、私に無償の愛をそそぎ、教え育ててくださった日本人の恩人達が大勢おられるからです。私たちチベット人難民を日本に受け入れて大学教育を修めるまでのきっかけを作り、日本での生活の仕方を一から教え、育てて下さった倉前盛通先生。倉前先生のご友人で戦中チベットに密かに入りチベットと日本のために青春を費やした木村肥佐先生。この二人の先生に共鳴し、実際私達難民の子供達を受け入れ保護者となり大学の学費まで援助して下さった、毛呂病院医院長(後の埼玉医大の創設者兼理事長)丸木清美先生と私達の母親的存在の丸木希代先生。亜細亜大学で日本思想史をご教示頂いた、吉田寅次郎(松陰)の血縁の小田村寅二郎先生。大学卒業後私の保証人となって下さり、公私共また物心両面において大変お世話になった、初代内閣情報調査室長の村井順先生。入管局長として私達の入国に許可を出して下さった元日本国大使、元拓殖大学総長の高瀬侍郎先生。チベットと正義のため移動大学を創設し中国のチベットでの虐殺行為を抗議し続けた、文化人類学者の川喜田二郎先生。ほか岸信介先生、中川一郎・昭一先生、野呂田芳成先生、坂田道太先生、灘尾弘吉先生、長谷川峻先生など、多くの日本人にお世話になりました。

 この先生方の共通点は日本をこよなく愛し、正義を重んじ、真の人道主義者で平和主義者であったということです。私は先生方が日本の現状をご覧になっていたら、どう考えなにをなさっただろうと考えます。そして、決して座して死を待つようなことはなさらなかっただろうと思うのです。
(p.248~250)

この方々についてそんなに知識はありませんが(名前も知らない方々たくさんあり)、でも多くの方々はペマ・ギャルポのような非常識な主張はしないでしょう。彼らだって利権があったりいろいろあるので、あるいは似たような主張はする人もいるかもしらんけど、なんだかんだといってもあなたほどひどいことは言わないと思うよ。世間で恥をかく。岸信介だって、いくら反共理念のつよい親台湾派とはいえ、建前はともかく日本が中華人民共和国と国交を結んだことや関係が緊密になったことについては内心「仕方ないな」と思っていたんじゃないの? 彼は孫とちがって非常に頭のいい人間ですから、本当にそんなことを理解していなかったとは思えない。もっとも安倍晋三だって、首相になったらすぐ中国を訪問したけどね。そもそも内心とかいうことをいいだしたら、ペマ・ギャルポだって自分の書いていることなんかぜんぜん信じちゃいないか(笑)。

理屈も何もあったもんじゃなく、中国は日本を占領しようと虎視眈々とねらっているなんていうヨタを主張してなにが楽しいんですかね。そういうお馬鹿なことを唱えていれば、読者の中の何人かに1人は本気とまでは言わずともすこしは耳を傾けてくれるかもしれないという期待をしているのでしょうか。どっちにしたって隣国との敵対心をあおりデタラメな主張で頭の悪い人間を扇動しようとするなんてペマ・ギャルポはほんとにどうしようもないやつだと思いますが、どうもなあとは思います。彼の恩師の方々だって、ペマ・ギャルポの書いているものをいま読んだら非常に嘆かわしく感じる方が多いと思いますよ、いや、マジで。ペマ・ギャルポが中国憎しの感情をもつのは当然だし仕方ないですが、それにしたってこんなひどいデタラメにみちた本を書いて日本の頭の悪い読者をだましていいってもんでもないでしょう。

それにしても、世の中の「反中」の人も、これはさすがに支持するのははばかる代物ではないかな。というか、この本を支持している人は、正直最低レベルの良識や常識にも欠ける人間だと思います。こんな本は、「反中」のためにも「ひいきの引き倒し」のたぐいです。もっともどういうわけか、ペマ・ギャルポと仲のいい(らしい)連中の辞書には、この言葉はないみたいですが(爆笑)。連中はそうとうめちゃくちゃな主張も平気でします。どうしようもない連中です。それはともかくとしてチベット亡命政府の立場にしたって、こんな愚にもつかない主張をされたって迷惑でしょう。ほんと、チベット亡命政府って、日本における代理人(に近い人物)がこんなひどい本を出したり石濱裕美子みたいな現実感覚のない馬鹿と付き合ったり、人を見る眼がないね(笑)。いくらなんでもペマ・ギャルポや石濱裕美子よりはまともな反中でチベットびいきの人たちもたくさんいるでしょう。それからブータン政府もこんな人とかかわっていていいんでしょうか。よっぽどの人材不足なんですかね。

ペマ・ギャルポにとっては本当に残念でしょうが、日本には今後とも中国と悪い関係になるという選択肢はありません。チベットのことを考えて言論活動をするにしても、そういったことを前提として議論をしなければ話はなんら前進しないと思います。

なお、この記事を執筆するに際してbogus-simotukareさんの記事を参考にさせていただきました。いつものことながら、本当にありがとうございます。

お断り:本日は19日ですが、22日の記事とします。
コメント (26)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« そのときの関係者の心境を考... | トップ | ロンドンオリンピックで注目... »
最新の画像もっと見る

26 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こちらこそいつも紹介ありがとうございます (bogus-simotukare)
2012-07-19 18:40:40
>プンツォク・ワンゲルが初代首相にもっともふさわしい

こんなことを言っては失礼ですがペマがまともなことを言っていて驚きました。
ペマだと「プンワンは中国共産党幹部で信用できない」とか言い出すかと思っていたのに。
まあ実際過激なチベット活動家はプンワン氏のことを「生ぬるい」と思ってるようですが。
本当は最強の日本国民 (ポジイチロー)
2012-07-21 13:27:58
問題の原点には、世界一嫌われる国家と世界一好かれる国民性が有ると思いますが。それが隣接する大国同し故この手の話はエンドレスの気がします。ただ我国には散々打ちのめされた米国にも、昭和30年代には心から憧れた過去も有りますから、台わんや香港が本土の人間に特に嫌悪感を持つ異常さに、中国自体が悩まぬ事は理解し難いです。好きと嫌いの判定は国も人も覆ぬ真実ですからどうにも成らず、いじめられずに上手く付き合うしか無いのかも知れません。しかしご指摘の通り日本人は
もっと自信を持つべきです。1千兆円の借金に微動だにしないのは、日本の凄さ。全てはマスメディアの凋落が日本人から自信を削いだのです。江戸末期に訪れた列強国は他国の無学な土着民と根底から違う、武士の毅然として教養も礼節も備えた振る舞いと、器用で明るい江戸庶民に驚き、世界の果てに世界一の人口と文化を見つけた感動と驚愕は計り知れません。あの生麦事件で惨殺された英国商人リチャードソンが、祖国に送った日本絶賛の手紙は、今となっては哀しい事件でした。
これら先達のDNAは確実に、受け継がれ今も東京都市圏はダントツの世界一を誇り、あのフクシマさえ再爆発しなければ、今世紀末迄も世界の頂点に君臨します。日本の悲壮感は、体たらくな政治とマスメディアが演出したに過ぎません。日本人は逆境に成らないと駄目なのです何か余談でついつい長くなり、大変恐縮しております。



>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2012-07-24 19:29:54
たぶんペマ・ギャルポも自分たちの実務能力の低さその他を考えると、プンワンみたいな人に期待するしかないと考えていたんでしょう。なんだかんだといって、ペマ・ギャルポは自分たちの弱さをよく認識しています。
>ポジイチローさん (Bill McCreary)
2012-07-24 19:35:12
日本人が自信を持つのは大いにけっこうですが、それは事実無根の主張をしたり、デタラメな歴史を語っていいということではありませんしね。それはそれとして対応していきたいと思います。
Unknown (bogus-simotukare)
2012-07-24 20:21:34
>たぶんペマ・ギャルポも自分たちの実務能力の低さその他を考えると、プンワンみたいな人に期待するしかないと考えていたんでしょう。

まあ、プンワン氏はなんだかんだ言って、「政権握る前の共産党に入党する人」ですからいわゆる機会主義者ではない、しかもなんだかんだ言ってそれから「中国で副首相級ポストに就くなどそれなりに出世する人」ですから非常にバイタリティのある、頭も並以上の人でしょうからね。
 ペマがどうこう以前に並の人間では彼に対抗できないでしょう。彼を中国がもっとうまく使えばもう少しチベットの状況も良かったんでしょうけどね。
中華人民共和国支配前のチベットも彼を使いこなす度量があれば彼も「チベット政府に失望して中国共産党入党」などしなかったでしょうに。まあ、彼を使いこなせても、中国への対抗は無理に近いとは思いますが。
>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2012-07-24 23:38:03
たしかにプンワンという人は、たぶんチベット人が産んだ人間としては空前の能力の持ち主ですしね。おっしゃるように

>ペマがどうこう以前に並の人間では彼に対抗できないでしょう。彼を中国がもっとうまく使えばもう少しチベットの状況も良かったんでしょうけどね。

ということでしょうね。私達の共通認識ですが、彼の力が発揮しきれなかったのは、中国・チベット双方にとって残念だったと思います。
12345 (12345)
2012-12-13 18:32:50
何よりも最近の中国の振る舞いはベマさんの論点が正しいことを証明している。デタラメだという方は無知で喋りたがり屋に過ぎない。
>12345さん (Bill McCraery)
2012-12-15 06:00:17
いや、残念ながら、それとこれとは関係ないと思うよ。
ベマ・ギャルボの主張は (猫)
2013-03-03 00:49:32
・過去の事実と一致している。
・他の中国関連の論者の主張と一致する。
・中国の人民解放軍関連のニュースとも
 ほぼ一致する。
よって,ベマ・ギャルボの主張は大変残念
ながら正しいと認めざるをえない。
引用されている資料が本物か偽者かは
中国政府にしか分からないが,本物と認め
るはずはないから,誰にも分からない。
過去が合っているなら,未来も合うだろう。

日本と中国 (猫)
2013-03-03 02:36:27
日本はシーパワーであり,
中国はランドパワーであるから,
仲良くすることはできない。
日本がランドに深入りするのは自殺行為
であり,中国がシーの覇権を狙うのは
世界を大混乱させ,中国自身も破滅する。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。