TBSでやっている『バースデイ』という番組で、昨日(1月28日)ロンドンオリンピックの女子レスリング代表に挑戦する山本聖子という人を取り上げていました。彼女は、ミュンヘンオリンピックの代表だった山本郁榮の娘、兄は総合格闘家の山本徳郁です。
アテネオリンピックで代表になれずに引退した彼女は、結婚して子どもをもうけます。が、北京オリンピックに解説の仕事でふれ、その雰囲気に感銘を受け、ぜひ自分も代表になりたいとまたトレーニングをはじめます。が、昨年12月の大会で伊調馨に敗れて、やっぱり代表にはなれなかったということが放送されました。
当時の記事です。
>山本聖子、ロンドンへの夢散る
2011.12.23 22:40
女子63キロ級の山本聖子は、準決勝で伊調から1点も奪えずに敗退。姉の美憂(48キロ級)とともに目指したロンドン五輪への道は絶たれ、「悔しいです」と唇をかんだ。
過去、世界選手権の3階級で4度女王になった。アテネ五輪出場を吉田に敗れて逃し、引退したが、3年前にカムバック。それでも夢に届かなかったショックは大きい。去就について「今すぐ考えられない」と妹。対する姉は「私が復帰したばかり。もう少し頑張って、一緒に(海外の)大会に出たい」と現役続行を熱望した。
正直、相手が伊調ではちょっと手ごわすぎたんじゃないかい、っていう気がしますし、内容も競った敗北ではなく実力差のある負けだったようです。気の毒ですが、かなり無謀な挑戦過ぎたのではないでしょうか。
負けは仕方ありませんし、無謀な挑戦なのも当然本人は覚悟の上なのですからこれも仕方ありませんが、なんか山本聖子って、ちょっとオリンピックにとりつかれちゃったのかなという気がしました。
上村愛子なんかも、本来だったらこのあいだのバンクーバーのオリンピックで引退しちゃった方がきれいな引退だったんでしょうが、いまのところ引退していないのは、やはりオリンピックというものへの執着心のなせる技でしょう。橋本聖子、岡崎朋美とかも然り。
小谷実可子だったかが、オリンピックに1回参加して、それに本当に感激して長野オリンピックの招致活動に熱心に取り組んだという話を聞いたことがあります。もちろん全員が全員そうなるわけではありませんが、オリンピックというのは はまっちゃう人はなかなかそこから足を洗えないものなのでしょう。
こちらの記事に、こんな記述がありました。
> 美憂は世界を3度、全日本を8度制した“元祖・女子レスリングの女王”。聖子も世界を4度、全日本を2度制した実力者だが、ブランクと年齢的な衰えは、いかんともしがたかっかようだ。
08年の北京五輪に向けては、美憂の弟で、聖子の兄の山本“KID”徳郁(34)が、プロ格闘家活動を休止して挑んだが、試合中に右ヒジを脱臼し断念した。アテネ五輪(04年)以降、ファミリー3人が代わる代わる五輪にチャレンジしたが、ことごとく夢は砕け散った。72年ミュンヘン五輪代表の父・山本郁栄氏(66)は、「まだ次がある。いつか家族から五輪選手を出したい。それまで指導者はやめられない」と、ネバーギブアップの姿勢を崩さなかった。
「美憂」というのは、聖子の姉の山本美憂のことです。この記事でははっきり「ブランクと年齢的な衰え」と書いてありますね。
で、私が「どうもなあ」と思ったのは、彼女らの父親の発言です。
>まだ次がある。いつか家族から五輪選手を出したい。それまで指導者はやめられない
たぶんこれは子どものことではなく孫のことなのでしょうが、なーんかね、子どもたちにはちょっと重荷すぎるんじゃないのっていう気がしました。
オリンピックもいいけど、あんまり長く挑戦し続けるというのも・・・なんか痛いなと感じてしまいました。それは私が凡人だからなのかもしれませんが、でもちょっとね。
アテネオリンピックで代表になれずに引退した彼女は、結婚して子どもをもうけます。が、北京オリンピックに解説の仕事でふれ、その雰囲気に感銘を受け、ぜひ自分も代表になりたいとまたトレーニングをはじめます。が、昨年12月の大会で伊調馨に敗れて、やっぱり代表にはなれなかったということが放送されました。
当時の記事です。
>山本聖子、ロンドンへの夢散る
2011.12.23 22:40
女子63キロ級の山本聖子は、準決勝で伊調から1点も奪えずに敗退。姉の美憂(48キロ級)とともに目指したロンドン五輪への道は絶たれ、「悔しいです」と唇をかんだ。
過去、世界選手権の3階級で4度女王になった。アテネ五輪出場を吉田に敗れて逃し、引退したが、3年前にカムバック。それでも夢に届かなかったショックは大きい。去就について「今すぐ考えられない」と妹。対する姉は「私が復帰したばかり。もう少し頑張って、一緒に(海外の)大会に出たい」と現役続行を熱望した。
正直、相手が伊調ではちょっと手ごわすぎたんじゃないかい、っていう気がしますし、内容も競った敗北ではなく実力差のある負けだったようです。気の毒ですが、かなり無謀な挑戦過ぎたのではないでしょうか。
負けは仕方ありませんし、無謀な挑戦なのも当然本人は覚悟の上なのですからこれも仕方ありませんが、なんか山本聖子って、ちょっとオリンピックにとりつかれちゃったのかなという気がしました。
上村愛子なんかも、本来だったらこのあいだのバンクーバーのオリンピックで引退しちゃった方がきれいな引退だったんでしょうが、いまのところ引退していないのは、やはりオリンピックというものへの執着心のなせる技でしょう。橋本聖子、岡崎朋美とかも然り。
小谷実可子だったかが、オリンピックに1回参加して、それに本当に感激して長野オリンピックの招致活動に熱心に取り組んだという話を聞いたことがあります。もちろん全員が全員そうなるわけではありませんが、オリンピックというのは はまっちゃう人はなかなかそこから足を洗えないものなのでしょう。
こちらの記事に、こんな記述がありました。
> 美憂は世界を3度、全日本を8度制した“元祖・女子レスリングの女王”。聖子も世界を4度、全日本を2度制した実力者だが、ブランクと年齢的な衰えは、いかんともしがたかっかようだ。
08年の北京五輪に向けては、美憂の弟で、聖子の兄の山本“KID”徳郁(34)が、プロ格闘家活動を休止して挑んだが、試合中に右ヒジを脱臼し断念した。アテネ五輪(04年)以降、ファミリー3人が代わる代わる五輪にチャレンジしたが、ことごとく夢は砕け散った。72年ミュンヘン五輪代表の父・山本郁栄氏(66)は、「まだ次がある。いつか家族から五輪選手を出したい。それまで指導者はやめられない」と、ネバーギブアップの姿勢を崩さなかった。
「美憂」というのは、聖子の姉の山本美憂のことです。この記事でははっきり「ブランクと年齢的な衰え」と書いてありますね。
で、私が「どうもなあ」と思ったのは、彼女らの父親の発言です。
>まだ次がある。いつか家族から五輪選手を出したい。それまで指導者はやめられない
たぶんこれは子どものことではなく孫のことなのでしょうが、なーんかね、子どもたちにはちょっと重荷すぎるんじゃないのっていう気がしました。
オリンピックもいいけど、あんまり長く挑戦し続けるというのも・・・なんか痛いなと感じてしまいました。それは私が凡人だからなのかもしれませんが、でもちょっとね。
私なんかが引退したのに再復帰というのですぐに思いつくのはむしろ伊達公子ですかね(五輪にテニスがないわけではないが、むしろあの世界はウィンブルドンとか五輪と関係ない試合の方がメジャーでしょう。)ただしウィキペ「伊達公子」によれば彼女自身は復帰を「世界と闘うためと言うよりは後輩に刺激を与えるため」と言っているようですが。よほど後輩たちがふがいないんでしょうか。
彼女の場合はこのエントリで紹介された方たちと違い「彼女が化け物」なのか「後輩たちがだらしない」のか、錦織とダブルスで全豪オープンに出場するほどの活躍ぶりですが。
>伊達公子
彼女の場合、お子さんに恵まれないということも復帰の大きな原因のようですね。それはそれで気の毒です。
>錦織とダブルスで全豪オープンに出場するほどの活躍ぶりですが
あれはほんとすごいですね。彼女は体格にも恵まれていないし、ある意味センスがものすごくいいんでしょう。
イタイです。
なぜオヤジの無念を…といって兄弟姉妹がああなるのだろうか?
一種の洗脳であり、虐待をも感じさせます。
我々の代表ではなく、個人的なモチベーションを子供に代理にしてることで、「日本語をしゃべる」「姿かたちが同朋的」といった要素だけで、スポーツの持つ魅力を感じ取れない部分が無視できない感情がわいてきます。
もし代表になって金を取っても、感情移入できない気がしますし、金メダリストに対する尊敬の念とは、違うでしょう。もし個人的なことを成しとけて、何がもたらされるのか。彼女は何を手に入れて、我々は何をもたらされるのか?
これに対して、テニス界のためといったクルム伊達公子は、以前の仏頂面から今の笑顔も手伝って共感できますし、姿かたちは違ってもダルビッシュやハーフナー・マイクは日本社会を背景にしているし、在日といった背景をもつ李やチョン・テセはスポーツを通じて同朋である他者であり社会を意識させるという意味で、がんばって欲しいと感じますね。
私が、記事には書きませんでしたが印象に残ったことに、山本聖子が以前の記者会見で「すごい親不幸な娘だ」といっていたことです。そりゃないだろう、っていう気がしました。
オリンピックを目指すにしても、そこまで言うのはちょっとと思ったわけです。
親の影響力も仕方ありませんが、ちょっとこのへんは親子ともども思いちがいをしているんじゃないかなと強く思いました。
これからもよろしくお願いします。、