南シナ海で中国が石油掘削を始めたことに反発が広がったベトナムで18日、予告されていた全国一斉の反中デモが、治安当局にほぼ抑え込まれた。これまでデモを黙認してきた当局は、厳しい取り締まりに転じた。騒乱の危機はひとまず回避されたが、中国との険悪な関係は当面続きそうだ。
- ベトナムで反中デモ続く
「家に帰れ」。治安当局員とみられるTシャツ姿の大柄な若い男が、デモに参加しようとやってきた男性にゆっくりと近寄って声をかけた。
フェイスブックなどでハノイの反中デモの集合場所とされた中国大使館に隣接するレーニン公園。制服姿の警官に交じり、私服姿の男たちが人々の動きを監視して「警告」を繰り返した。当局は公園を18日朝から鉄柵で封鎖。周辺に警官や当局に協力する青年組織の若者ら数百人を配置した。デモを阻止しようという当局の強い意志がうかがわれた。
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