宇治田原優駿ステーブル在厩のマーテルは、引き続きトラックで軽め2400m、坂路でハロン18秒ペースのキャンター1本を消化。週2回15-15程度を乗り込まれています。
◇青山調教主任のコメント
「土曜日と火曜日に少し速めを登坂。飼葉喰いや体調に問題はないものの、ペースアップと暑さによる発汗で馬体重が446kgまで減りましたので、適度に調教メニューを上げ下げしながらうまく鍛えていければと思います。段々と操縦性が良くなり、道中で我慢の走りができるようになりつつある状況です」
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先週に続いて、週2回の15-15を織り交ぜながらの乗り込みが行われています。
ひと足先にデビューをしたリナーシェはデビュー時体重が412kgと、馬体維持が大きな課題になっています。マーテルに関してはそこまでの心配はいらないのですが、一時は460kgまで増えていたのに調教と暑さでアッと言う間に446kgですから、こちらも一筋縄ではいかないですね。段々と操縦性がよくなるなどトレーニングの成果が出始めているだけに、余計にもう一段のボリュームアップが望まれます。
今までにデビューをしたドゥラメンテ産駒の走りを見ていると、瞬発力や切れ味の面で今ひとつの印象もありますが、それについては馬ごとの個性もあるでしょうし、マーテルについてもレースをさせてみなければ本当のところは分かりません。また、兄姉の傾向からはダート馬っぽい香りが漂っていますが、それもまた実戦の中で自ずと見えてくるでしょう。
いずれにしても、今の感じだと7月にデビュー戦を迎える可能性が高いと思います。芝から行くのかダートでおろすかも含めて、一応、4回阪神開催の番組ぐらいはチェックしておこうと思います(^^ゞ
スピリットファーム在厩のグランソヴァールは、現在は、おもに周回コースでハロン17~18秒ペースのキャンター3000~3200mを乗り込まれています。
◇明智代表のコメント
「今週の馬体重は526kg。少しずつ増えてきていますが、速めの時計を入れていくのは530kgを超えてからの着手としたいです。この暑さにより若干ムクミ気味の日があるとはいえ、心配には及ばないレベル。背腰の感触は決して悪くありません」
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体調自体は安定しているようですが、馬体回復については530kgまでもう一息とのことで、速めを織り交ぜてのペースアップは来週以降になるようです。まあ、レース後の回復には割りと時間がかかっても、いざ疲れが取れてしまえば仕上げに苦労があるタイプではないですし、今のところ大きな心配は必要ないでしょう。
という事で、これで完全に7/4福島の安達太良S出走の目はなくなりました。次の目標がどこになるかは微妙ですが、まだ弱さを残している現状ですから、まずはグランソヴァールが良い状態になることが最優先ですね。。これからは暑さとの戦いも始まりますし、復帰に関しては少し気長に待ってあげたいと思います。
テンコートレーニングセンター在厩のクレッシェンドラヴは、週2回の速めを順調に消化。19日の美浦トレセン帰厩が予定されています。6/13測定の馬体重は517kgです。
◇伊藤マネージャーのコメント
「先週しっかりやりましたので、今週はもう14.7-14.1-13.8をサーッと。トモの疲れは芯から抜けたようですし、馬は元気一杯でいい体つきになっています。ピッチが上がり、具合が良ければ良いほど管理には気をつけなければいけないタイプですからね。あと数日、細心の注意を払って送り出してあげたいと思います」
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7/12福島 七夕賞に向けて、今週末に帰厩することになりました!
日経賞(G2)をキャンセルしてテンコートレーニングセンターに放牧に出たのが3月末ですから、2ヶ月半の立て直し期間だったわけですがが、伊藤マネージャーの前向きコメントを見る限りでは、本当に有意義な休養期間だったようです。『最後まで細心の注意を払って』との言葉には、次走の七夕賞でも、万全の状態で出走すれば良い結果が出せるとの手応えを感じます。
今年はまだ正月の金杯のみの出走ですが、七夕賞以降はクレッシェンドラヴの本当の姿が見られそうです。もともと状態が良ければ休み明けは苦にしないタイプですから、きっといきなりから素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれると思います(^^)
シュウジデイファーム在厩のプライムラインは、先週同様、おもにBTCの直線ウッドチップ馬場で1本目は軽め、2本目はハロン22~23秒ペース、3本目はハロン18秒ペースのキャンターを消化しています。6月中旬の馬体重は470kgです。
◇石川代表のコメント
「すでに競馬を経験している馬ですからやれば動きそうな感じ。今のところ脚元に問題はありませんが、患った箇所や番組面などを考えますと、再発だけは避けたいです。引き続きよく注意しながらフラットで長めをじっくりと乗り、来週ぐらいから坂路入りを検討していきたいと思います」
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シュウジデイファームに移動後も、とても順調にトレーニングを積んでいるようです。すでに18秒程度のキャンターなら何の問題もないようですし、来週には坂路入りが始まるとのこと。。油断大敵とは言うものの、どうやらこのまま無事に復帰戦まで進んでくれそうです。(もちろん願望もありますが、たぶん大丈夫のはず…)
まだ具体的な目標レースを考えるのは早計ですが、以前から候補に考えていた7/25札幌3R(未勝利/芝1500m)への出走、これはさすがに難しいですかねぇ。。初戦が多少急仕上げになるのは致し方ないことと割り切って、あえて7/25に一度実戦を使い、その上積みをもって8/16札幌3R(未勝利/芝1500m)が本当の勝負、というパターンは考えられるかもしれません。
いずれにしても、少しずつ復帰が具体的に見えてきたのは確かです。まずはシュウジデイの皆さんにしっかり仕上げて頂いて、その後は矢作先生の作戦で…。やはり、この馬はきっと大丈夫だと思います(^^ゞ
競走馬リハビリテーションセンター在厩のアレアシオンは、おもに騎乗しての常歩30分、馬場でのハロン25秒ペースのキャンター1200~1600m、またはトレッドミルでハロン20秒ペースのキャンター2分を消化しています。
◇青木獣医師のコメント
「先週同様、メニューは週4日の馬場調教と週2日のトレッドミル運動による構成。常歩の時間を少し長めにしつつ、無理のない範囲でじっくりと下地を整えているところです。先週末のエコー検査においても前回と大きく変わりはありませんでしたので、近日中にも育成牧場へ。次のステップへの移行に支障はないものと考えます」
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先週の検査でも患部の状態悪化は見られず、近々、リハビリセンターから育成牧場に移動をし、復帰に向けたトレーニングを始めていくことになりました。。正直、脚元の不安がなくなったわけではなく、「このまま進めていって大丈夫なのか?」との思いが消えていませんが、今まで慎重にリハビリを進めてきた経緯と現状を踏まえての判断ですから、こちらとしては、今後も無事であることを祈るのみですm(_ _)m