徳島鉄道風景(新)

昔の徳島の蒸機が尽きて関東中心にしてましたが
戻って来たんで、これからは徳島起点でやってきます。

続・42年前の四国連絡比較、徳島は?ついでに「いしづち」の有用性検証

2012-03-04 21:49:38 | ダイヤと車両

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旧友が上京してきたので↑でライブを聴いてきました。久しぶりです、いやあ良かったなぁ。

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愚妻がこんな弁当を買って来ました。いや、ネコが喰った訳じゃないんですよ。食べる前に撮っておくべきでしたね。

前回は大阪-高知間でしたが本題の徳島です。

時刻表は前回記事を参照頂くとして、早速「南海四国ライン」利用の場合。

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前回の高知までの表を徳島で切っただけです。小松島-徳島間でわざわざ汽車を使う人は少なかったと思いますが。小生も何度かこの航路を乗せてもらいましたがバスばっかりでした。

所要時間の方は各便ともほとんど差がありません。が、小松島港-徳島間は徳島から急行になる快速列車で15分、各停で21~24分。これは車両性能差ではなく交換待ちがあるかないかの差だと思います。

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上は南海以外の2社の航路です。関汽は昼行便と夜行便がありますが夜行便の方は有効時間帯に入れるため少々時間調整してるんでしょうか。

それにしても小松島港-徳島間の客車列車は時間掛かりすぎですね。この時代はもちろん蒸機牽引ですが、交換が多い時間帯でもないのでDCに比べ加減速性能の悪さが際立っているんだと思います。

共正も夜行便です。着が小松島と徳島の違いがありますが関汽の夜行便と比べると共に神戸経由で所要時間差は10分です。共正の船は2隻とも3~4百トンの小型船だったこと考えれば大健闘だと思います。もっとも乗り心地は倍以上ある関汽のほうが良いに決まっていますが。

右端には参考で国鉄・宇高航路経由も載せてみました。新幹線の岡山開業前で国鉄は徳島-大阪間は諦めていたのか時刻表の連絡時刻表欄にも徳島は出て来ません。特急と高徳ノンストップ急行を使う上記の接続では時間こそ関汽昼行便を凌ぎますが運賃・料金はうずしおの特定特急料金と高徳急行の乗り継ぎ割引を利用しても1,570円となり航路の特二等利用を上回ってしまいます。で、以下の指数比較には加えませんでした。

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指数化の方法は前回と同じく「早くて安い」連絡が指数が高くなるようにしています。南海が一番良いのは予想通りですが共正が運賃の安さで稼いで肉薄しています。

共正や阿波国共同汽船が発着していたかちどき橋北詰の港(中洲)には確か市バスも乗り入れていました。列車で徳島より先に行く人には乗り換えが不便ですが、徳島市内の人には利便性は悪くなかったと思います。

小生の実家はそこから徒歩圏内ですが船の揺れを嫌ったのかこの航路は一度も乗ったことがありません。

先に参考で国鉄の大阪-徳島間を載せましたが、この時代にはもうひとつ今は無き航空路がありました。

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飛行30分で3千円。航路の特二等利用の倍以上です。この時代高知便の立ち寄りを含め片道5便がありましたがその後もっと増えたはずです。結婚した当時、徳島空港で愚妻が出発案内を見て「実家に行くバスより本数が多い」とビックリしていました。

大阪便は2回位乗りました。上昇が終わってホンの僅か水平飛行に入るとスチュワーデスがザルに入れキャンデーを配ってきましたね。仁徳天皇陵の上を飛んで前方後円墳が良く見えたのを憶えています。

この時代は枠外の各路線にもあるように途中寄港が一般的です。未だ航空機利用が普及していなくて地方都市単独路線では採算が取れなかったんでしょう。徳島-東京は鹿児島路線の途中寄港です。この方式は地方空港乱立で搭乗率が確保できず苦戦、一方で羽田の発着枠が限られてる現在見直されてもいいと思います。東京-宮崎のスカイネットアジアや同-小倉のスターフライヤー辺りが寄ってくれるといいんじゃないかなと考えます。

他にも集客に苦戦してる佐賀とか能登・但馬といった西日本の各空港と提携出来ればお互いメリットあるはずです。

その大阪便航空路が無くなったのはやはり明石海峡大橋が出来たせいでしょうか。現在なら高速バスがこの区間の王者ですね。

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南海四国ラインは今も健在!実態は自動車を航送するフェリーが主で旅客輸送はおまけみたいですが、それでも南海の特急電車はちゃんと和歌山港発着を守り国内唯一と思われる船車連絡が続けられています。ッ凄いことだと思います。

徳島側が徳島港発着に変わりましたが所要時間はほぼ40年前と同じです。同じでないのが国鉄から変わったJRですね。新幹線と瀬戸大橋線が出来て西側にひどく大廻りするルートにも拘わらず所要時間は南海を大きく下回ります。但し新幹線が高いので運賃・料金は約3倍ですね。

それらに比べれば高速バスは圧倒的優位。早い上に運賃もそこそこ、しかも本数もあります。指数化する必要もないとは思いますが

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南海が不利にならないよう難波発のバスとも比べてみました。こうなるとほぼ拮抗します。そもそもバスは阪神高速の渋滞でなかなか時間通りに着かないですから。

小生は新幹線+高速バスの場合、鉄道好きもあって新大阪-(快速電車)-舞子で高速バス乗換にしています。下りの場合、バスを予約してると大概遅れていて待たされるので来たバスの空席に乗るようにしています。ほんとに便利なバスです。このバスのお陰で鳴門や徳島は近畿圏と言っても差しつかえないと思います。

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大阪-高知、徳島と見てくると松山はどうだと言う流れで「阿佐」と併結していた「いしづち」ってどうだったんだろうと気になりました。

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何度も使い回してる1967(昭和42)年夏の写真です。一年後の8月に撮った写真では阿佐との連結順序が逆です。この時は徳島方がいしづちですが翌年は逆になっていました。所定は2+2なんで中間の1両はお盆の帰省に阿佐に増結された車両だと思います。

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前記事で紹介した時刻表ではいしづちは廃止、阿佐はよしの川に改名してるんで今回使うのはこっちです。初めて大判になった号だったと思います。

581が写っているとついこの前のようです。とは言え1967年はヨサントウの前年で山陽本線全線電化から未だ3年しか経っていませんし東北本線の全線複線化と電化が完成するのは翌年、京浜東北は赤羽-大宮間の分離運転前で列車と同じ複線を茶色の73系が走っていた時代ですが新幹線だけは出来ていました。最優先の国家的事業だったのが分かります。

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国鉄で大阪-松山の正規ルートはもちろん宇高経由です。切れてしまいましたが高知連絡と同じく夜行便もあります。

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国鉄で忘れられそうなのが仁堀航路経由です。小生は見たこともありませんがこの頃は未だ両駅とも急行が停まっていたようです。上り4便に接続する東京行き26レは安芸ですね。

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航路ではやはり瀬戸内海の覇者・関西汽船の別府航路の豪華観光客船が寄港します。平清盛見てます。

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瀬戸内海やし他にもあるだろと探すと福山・笠岡と多度津を結ぶ航路がありました。両駅ともマル連マークが付いていますから比較対象に加えます。

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正規ルートの宇高経由を時刻表の連絡ページから一覧にしました。やっぱり特急からの接続が速いですね。同じ急行でも準急上がりと以前から急行だった列車にははっきりと差が見られます。列車番号は01から始まり愛称も第1○○となります。準急上がりは○○号で列番も11からになります。予讃線でみると所要時間も20分位速いです。101Dが第3せとになってる理由がおわかりでしょうか・・・

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仁堀経由も意外に速いです。もっとも急行が接続するこの便だけですが。もう一便は大阪からの接続が取れないので割愛しました。

候補に加えた笠岡-多度津航路経由ですが途中小さな島にいくつも寄港して時間掛かりすぎでこれも外します。

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替わって登場が阪神-高松を航路にして予讃本線を全線乗る連絡。時間的には加藤汽船の日曜限定便より関西汽船の大阪7:50発の連絡が断然速いんですが高松築港で10分乗換が出来たかどうか?際どいので加藤汽船の限定便を参考で比較対象に加えます。

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もう一つの王道、関西汽船別府航路利用と本命の「いしづち」利用の連絡。さすがは関汽の看板路線ですね、直線でも400キロくらいありそうなところを10時間弱ということは20ktくらいでてるんでしょう。表定速度40km/hといえばローカル線の急行より速いです。

その瀬戸内海の女王に比べると我が「いしづち」は分が悪いです。

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例によって指数化して比較ですが「いしづち」あきません。やっぱり松山では瀬戸内海の女王が頭一つ抜け出てます。次点も高松航路ですからこの時代は瀬戸内海航路の船が充実していたのか鉄道の設備が貧弱だったのか。

瀬戸内海は昔から航路優位で、この時代でも大阪-別府間は2001D「いそかぜ」で10時間ちょうど、1M「みどり」で9時間44分に対し関汽の観光船は14時間10分ですからやはり速いと思います。

そのせいか翌年のヨンサントウの時に確かこの急行は池田-松山間の相方「予土」と共に姿を消したはずです。

それにしても

風光明媚な昼間の瀬戸内海を高速巡航する2~3千トン級の客船、乗ってみたかったです。

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