ちのとこ

たぶん プチブライスな毎日。←えええ!?
 今はゴールデンカムイに浮気中です(多分来春くらいまで)。

中島公園。

2010-09-07 18:56:05 | 季節の人


愛知のあのお方、の、飼っていたフェレットが亡くなりました。
もう初七日を過ぎた。

9歳と一ヶ月。

フェレットの平均寿命って6歳くらいなんだそうです。



フェレットは病気が多いらしくて、この子も大病で結局手術を受けました。3年前位かな?
平均寿命といわれる6歳頃だったから、手術なんかして逆に命を縮めることになるのではと
あのお方は当時かなり悩んでいた。

結局手術に踏み切りましたが、この判断は正しくて、そのあととっても元気になった。
元気なばあちゃんでした。



元気といっても、ずっと定期的に注射を打っていたし
お薬も飲んでいたし、
愛知のあのお方はこの子のために特別食をいつも作ってました。

年とって白内障になったり、副作用なのか? 毛が薄くなったり(でもまた生え揃ってきていた)
できもの?ができたり、リンパがたまって足を引きずったり 色々ハラハラすることは多かった。

けど、年寄りなんてそんなもんじゃない?



前日から急に食べなくなったので、仕事を休んで病院に連れて行ったそうだ。
心臓もしっかり動いているけど、もう意識不明だといわれたそうだ。

夕方、おうちで、愛知のあのお方に看取られて、静かに息を引き取った。


大往生。
こんなに幸せな死に様があるかな。



愛知のあのお方は動画をよく撮っていて、見せてくれたけど
とてもとても優しく愛情深くなでるのだ。
いつもそれを見るとこちらも幸せな気持ちになった。

フェレットもあのお方を心から信頼して、その愛を力にして、よく応えていたと思う。
翻ってその姿はあのお方の心を支えていた。

まさしく愛の相乗効果。



フェレットはあちこちもぐりこんで寝たりするわけだから、家族の協力もとても大事だと思う。
もぐりこんだところに張り紙したりしてたそうだ。ここに寝ています。と。
みんなで気をつけるのが当たり前になっていたろうと思う。
いっぽうで、本人が使わないこともありキャリーはもう片付けてしまっていた。

家族が協力して、最低限の安全が確保された上で、自由に動き回れた子は絶対賢いもんだ。
なんでも理解してる。

愛知のあのお方は両親と同居しているのだけど、嫁に行ったお姉さんが実家に赤ちゃんを連れてくる。

フェレットばあちゃんは、この孫?が可愛かったみたいだ。
愛知のあのお方の優しい手と、寝ている赤ちゃんのいる間を、白内障の目で毛の薄いフェレットが
床に後ろ足を滑らせながら、においを嗅ぎ嗅ぎちょろちょろ行ったり来たりしていた。
時にそばで添い寝をしたり。



ペットを飼うということは、人間の都合で、そばにいてもらうことになるわけだから
飼い主は保護者意識が高いと思う。それは当然だと思う。

ましてや病気をしてから、年老いて亡くなるまで、いつもどこかで死を迎える日を思いながら
心を砕きながら、毎日世話をしてきた。

人間もそうだけど、長生きすれば、ぴちぴちして走り回ってたときより
年寄り時代のがずっと長いのだ。

老いた体は、元気に歩き回れても、飛び跳ねたり走ったりしなくなるし、
以前より疲れやすくもなるし
何かしらあちこちに健康とはいえない状態が出てくるもんだ。
見た目の美も傷んでくる。

けど、長く生きた動物は体は老いても 経験をつんだその心が豊かだと思う。
自分が愛されたと同じように、いやもっと成熟した気持ちで
愛知のあのお方と、家族全部を愛していたのだろうと思う。
家族を見守りながら、慈愛に満ちた心で生活していたのだろうと思う。

あのお方にとっては、この別れがどんなに寂しいことだろうか。
開いた穴がでかすぎる。

けれど悲しみというには当たらない。老いも死も自然のことだもの。
幸せに生きて、幸せのうちに死ねたのだもの。
あのフェレットばあちゃんには「可愛い」と思えるものがいて、
信頼できるもののそばで苦しみもなく死を迎えた。
生を全うした。

この生に出会って、これを支えて支えられて生きた時間を得られたあのお方を
心からうらやましく思う。

私からもあのお方と、亡くなったフェレットばあちゃんに、敬意と感謝を捧げる。


プチブライス:ピンクパジャマパーティ
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