ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

「米国の呪いを解くには日中双方に東洋の最深の知恵が必要。とても安倍晋三などに解ける問題ではない」

2013年08月11日 | 日本とわたし
兵頭正俊氏が送ってくれはったメルマガを、そっくりそのままここに載せさせてもらいます。

オリバー・ストーン氏の、各地で発言してはる言葉を読みながら、わたしもよく考えました。
アメリカに身をおき、アメリカ人を伴侶に持ち、東海岸の文化に触れながら生きている者として、考えることは山ほどあります。
今回兵頭氏が教えてくれはった情報の中に、アメリカの核兵器に対する立場や、ケタ違いの米国債の保有額の比較、兵器世界の現実など、
うっかり見逃してたり、認識不足やったりすることを補うてくれるものがたくさんあったので、
もしかしたらみなさんの中にも、わたしと同じように感じる方がいはるかもしれんと思い、わたしなりにまとめて載せさせてもらいます。
文字の色分けや強調は、わたしの考えや希望で行いました。

↓以下、転載はじめ

◆ オリバー・ストーンの励ましと、日本の3つのねじれ ◆
━━━━━━━━━━
欧米人にもっとも人気のある日本の都市は、広島ということだ。
広島は、京都を上回っているらしい。

しかも、広島にやってくる欧米人は、意識が高く、平和記念公園にやってきて、広島平和記念資料館を訪れる。
ここが、世界最大の観光旅行サイト「トリップアドバイザー」では、日本の人気観光スポットの第1位になっているということだ。
少なくとも、靖国神社が、第1位になることは永久にないだろうが。

このことについて、わたしたちもよく考える必要がある。

オリバー・ストーンの来日発言を聞いていると、日本と関係する外国人には、3種類の人間がいることがわかる。

1. もっとも悪質な外国人は、
日本の政治家や官僚の頼みを聞いて、消費税増税やTPP参加や原発再稼働について、賛成の意見を述べる外国人だ。
おそらく本人たちも、そんな失礼な振る舞いをするのは、日本に対してだけだろう。

日本の与党政治家や官僚は、外圧(とりわけ米国)を利用して政策を実現する、卑屈な手法を多用する。
民族の誇りも議会制民主主義も、あったものではない。

財務省幹部が、IMFに、国民の税金を注ぎ込んで、自分たちの天下りの指定席を得る。
IMFの副専務理事4人中1人は、財務省の天下りである。
理事ポストも、財務省出向者だ。
これが、消費税増税を15%にしろ、と外国人のIMF幹部に言わせる。
しかも、軽減税率には、否定的なコメントまでいわせる。
日本国民を、バカな金蔓と思っているのだ。

野田佳彦を使って増税したのも、財務省である。
自分の天下り先確保のために、増税に悲鳴を上げる母国日本から、600億ドル(約4.7兆円)をふんだくったのも、財務省である。
それが、IMF幹部を使って、内政干渉をやらせる。
消費税増税は、国会も物語なら、IMFも物語だ。
今や、相撲並みに、政治も国際的になり、物語になっている。

日本人の、外国の反応を気にする弱点を、うまく利用した手法である。

しかし、それに乗せられてしゃべる外国人も、質が悪いといわねばならない。
日本にとっては迷惑この上ない、三流の外国人であり、最悪の外国人である。


2. 第二のパターンは、表面的には、第一のパターンの逆バージョンである。

このタイプの外国人は、日本を褒めちぎる。
3・11後でいえば、「日本人は忍耐強い」 、「日本人が整然と秩序だって行動するのに感動した」 、「自分の国なら暴動が起きている。それをやらない日本人には敬意を表する」といった発言だ。

震災直後には、この手の外国の評価が、御用メディアを通じて盛んに流された。

これはもちろん、抗議や異議申し立ての行動を恐れる為政者が、国民を懐柔するために使うありふれた手法にすぎない。
しかし、お人好しの多くの日本人が、真に受けていた。
日本人の政治的民度とは、この程度のものである。


3. 第三のパターンは、まともに日本人と向き合い、真摯に、人間として扱う外国人である。

この人たちは決して、日本人をいい加減にほめたりはしない。
例えば、来日中のオリバー・ストーンは、次のように、日本人に奮起を促す。

■広島での発言

すばらしい記念式典は、『日本人』の性質を、よく表していたと思う。
しかし、今日、そこには多くの『偽善』もあった。
『平和』、そして『核廃絶』のような言葉が、安倍首相らの口から出た。
でもわたしは、安倍氏の言葉を信じていない。

みなさんに聞きたいのは、どうして、ともにひどい経験をしたドイツが、今でも平和維持に大きな力を発揮しているのに、
日本は、アメリカの衛星国家として、カモにされているのかということ
だ。
あなた方には強い経済もあり、良質な労働力もある。
なのになぜ、立ち上がろうとしない?


第2次大戦後、米国は、ソ連を巨大なモンスターにしたてあげた。
中国はいま、その途上にある。
つまり、米国の『唯一の超大国』の立場を脅かすもうひとつの超大国に、したてあげられようとしている。

今は、大変危険な状況にある。

オバマは、ヘビのような人間だ。
ソフトに語りかける。
しかしオバマは、無慈悲な人間だ。
台湾に、120億ドルもの武器を売り、日本に、スティルス戦闘機を売る。
日本は、世界第4位の軍事大国になっている。
それを『自衛隊』と呼ぶのはかまわないが、世界4位の軍事大国だ。
日本より軍事費が多いのは、米国、英国、中国だけだ。
日本をそういうふうにした共犯者は、アメリカにほかならない。

日本は、米国の、武器の最大の得意客なだけでなく、アメリカの行ったクウェートやイラクでの、戦争の戦費の支払いをしてくれた。

よく聞いてほしい。
アメリカは、こんなことを言いたくはないが、いじめっ子なのだ。
日本が今、直面している恐ろしい龍は、中国ではなくアメリカだ。

(中略)

今年、戦争が、アジアに戻ってきた。
オバマと安倍は、相思相愛だ。
安倍は、オバマが何を欲しがっているか知っている。

なかでも、尖閣諸島について、わたしにはコメントしようがない。
あんなものを巡って戦う気が知れないが、それなのに戦う価値があるように言われている。

いま皆さんは、核兵器廃絶が大切だ、とお思いだろう。
しかしこのポーカーゲーム(危険な賭け事)は、アメリカ主導で軍が展開して、急速に進んでいる。
アメリカは、世界の73%の武器を、製造しては売りさばいている。
それには、無人攻撃機、サイバー兵器、宇宙戦争用の武器も含まれる。

核兵器などは、アメリカが戦争に使う兵器の、ごく一部でしかない。
米国は、世界の歴史上、最強最大の軍事国家なのだ。
どう思いますか、みなさん。
これに対して、怒りを感じてほしいです。
わたしが怒っているのと同じように、皆さんにも怒ってほしいのです。

米国は、『唯一の大国』であろうとするために、脅威を増大させ、世界中にアメをなめさせ、
無実の人を刑務所に入れ、消し、ファイルを秘匿し、盗聴し、永遠の監視国家たろうとしている。

ご存知かどうかわからないが、ジョージ・オーウェルが、このことをうまく言い表した。

これが今、世界に起っていることだ。
日本は、悪事に加担している。
もう一度言おう。
ベトナム戦争の後、みなさんは、戦争のあぶなさを知って、これが、アジアで最後の大きな戦争になる、と思ったはずだ。
でも、もう一度、戦争がある。

ここでみなさんには、ドイツがヨーロッパでしたように、立ち上がって、反対の声を上げてほしい
日本はかつて敗戦し、広島長崎その他で、ひどい目にあった。
その悲しみを糧にして強くなり、繰り返し戦争を起こし、日本と世界に痛みを与えてきたバカ者どもと、闘ってほしいのです。


■長崎での発言

(米国が戦争を続けるのは)教科書に、米国が戦争の勝者であると、まるでディズニー映画のように、心地よく描かれているからだ。

(日本人も)満州を侵攻した、大きな軍事帝国だった。
だが、日本軍が侵略戦争で何をやったかについて、ほとんど教えられていない。

私が出会う日本人は、みんな優しいのに、なぜ(当時)、それほど朝鮮人や中国人に、残酷になれたのか。
日本人の気性が分からない。
教えてほしい




ストーンのような米国の友人を、私たちは大切にしなければならない。

ほんとうに、日本のことを心配してくれているのだ。
耳に痛いことをいうからと遠ざけるのでは、あまりにも情けなさすぎる。

人は、本気で愛している人に対しては、ときに、家族のように、本音で語りかけるものだ。

ところで、オリバー・ストーンの発言をきっかけにして、日本を取り巻いている3つのねじれについて、考えてみたいと思う。

きっかけというのは、ストーンの語った、
「今年、戦争がアジアに戻ってきた」
「あんなもの(尖閣諸島)を巡って戦う気が知れないが、それなのに戦う価値があるように言われている」
「日本は、(米国の)悪事に加担している」
「もう一度戦争がある」ということばだ。


1. 衆参のねじれ

自・公とマスメディアは、ねじれの解消が、まるで100%の善であるかのように喧伝する。
これは参議院、ひいては、国民主権の否定につながる暴論である。

衆議院選挙で、自・公に過半数を与えたのも民意なら、参議院選挙で、野党に過半数を与えたのも民意である。

衆参とも、同じ勢力が過半数をとらないといけない、という政治など、政治学の、どの三流大学教師の書いた教科書にも書かれていない。

国会は、その民意に基づいて政治をやるべきであって、民意の結果としてのねじれを、先験的に、悪であるかのように喧伝するのは間違っている。
国会のねじれは、日本のように、権力を批判するメディアがない国では、権力の暴走を食い止める、最後の防波堤になっている。


2. 民意と国会とのねじれ

原発も、消費税増税も、憲法改悪も、民意と違うことを、自・公政権はやろうとしている。
民意無視の政治は、民主党の菅直人、野田佳彦から始まった。

消費税増税が衆議院で可決した『6.26』は、
(1)政権交代の失敗が証明され、
(2)3党大連立の大政翼賛政治のため、国会軽視、民意無視、民主主義否定が実現し、
(3)裏で支配する米国・官僚の力が、戦後最大にまで強まった日である。

菅・野田は、いずれ、歴史によって、そのように裁かれるだろう。
自・公はそれをよく学び、民意無視、少数野党無視、民主主義無視の政治をやっている。


3. 政府と世界とのねじれ

これは、日本の孤立に帰結しているねじれである。

核武装の軍事国家に進み始めた、反動的な日本にたいしては、中国・韓国はむろん、米国も距離をおいている。
ただ、ムキになる韓国と日本の、単純な政治に対して、中国と米国の対日戦略は、遥かに奥行きの深いものだ。

米国の対日戦略は、日中間の緊張をアジアで高め、日本を米国の軍事力に頼らせる。
高額の米軍兵器を購入させるのはもちろん、TPP参加で実質的な植民地と化し、日本の富をすべて収奪する、というものである。

中国から見れば、(オリバー・ストーンの慧眼が見破ったように)米国こそが、日本の真の敵である。

日本の軍国主義を封じ込める意味では、日米安保も日本のTPP参加も、喜ばしい現実である。
TPP参加によって植民地化した日本を押さえるには、宗主国の米国にやらせるのが一番いいからだ。
したがって、今後の中国は、米国債の購入はもちろん、米国との関係を最大限に重視し、友好に務めるであろう。

ひるがえって、米国にとっては、この三国の関係こそ、アジア戦略の勝利である。

中国に対しては日本カードが使え、日本に対しては中国カードが使える。
世界の経済力のナンバー2と3とが、米国債の購入で競ってくれる。

米国財務省の発表によると、2012年11月末時点で、もっとも多く米国債を保有している国・地域は、中国だった。
中国の保有額は、1兆1701億ドル(93兆6080億円)である。
2位の日本は、1兆1328億ドル(90兆6240億円)である。

日本と中国の保有額は、ほぼ拮抗している。
米国にとって笑いが止まらないことには、首位の入れ替わりを繰り返していることだ。

なお、『世界ランキング統計局』によると、米国債の国別保有額ベスト10は、以下の通りである。
(2012年11月現在 なお、下段は、2011年11月の金額)
http://bit.ly/13PHEoF

中国
1兆1701億ドル
(93兆6080億円)
1兆2546億ドル
(100兆3680億円)

日本
1兆1328億ドル
(90兆6240億円)
1兆0664億ドル
(85兆3120億円)


カリブ・バンキングセンター(Caribbean Banking Centers)
2837億ドル
(22兆6960億円)
2233億ドル
(17兆8640億円)

石油輸出国(Oil Exporters)
2601億ドル
(20兆8080億円)
2542億ドル
(20兆3360億円)

ブラジル
2570億ドル
(20兆5600億円)
2266億ドル
(18兆1280億円)

台湾
1931億ドル
(15兆4480億円)
1669億ドル
(13兆3520億円)

スイス
1869億ドル
(14兆9520億円)
1262億ドル
(10兆0960億円)

ロシア
1641億ドル
(13兆2280億円)
1451億ドル
(11兆6080億円)

イギリス
1450億ドル
(11兆6000億円)
1252億ドル
(10兆0160億円)

ルクセンブルク
1448億ドル
(11兆5840億円)
1272億ドル
(10兆1760億円)

一読してわかるのは、1位中国と2位日本との、異様なほどの、突出した購入額である。
3位以下は、桁が1桁違ってしまっている。
比較にならないのである。

日本は、米国とも中国とも仲良くすべきである。
しかし、米国の世界戦略・アジア戦略の基本は、日中を分断することにある。
引用した米国債の購入額を見てもわかるとおり、それは軍事的ばかりでなく、経済的にも、多大な利益を米国にもたらしている。

米国は尖閣に対して、日本の実効支配は認めるが、領有権は認めていない。
ここに、米国の戦略の凄さを見なければならない。
日中は、常に緊張状態におかれ、ともに、米国を必要とする関係に置かれた。
これを解いてゆくには、日中双方に、東洋の最深の知恵が必要である。
とても安倍晋三などに解ける問題ではない。

安倍晋三は、喜々として、オバマの手のひらで踊っている。
踊りながら、日本の国富をすべて差し出し、TPP参加後はいよいよ、日本の国防軍が、米軍の傭兵として、命を差し出すことになる。

再度、自・公から、政権を奪回することが必要だ。
しかし、それは、『民主党A級戦犯派・みんな・維新』の、第二自民党によってなされたのでは、意味はない。
このことが、いかに悲惨な結果を見るかは、民主党によってすでに証明されている。

現在の政治勢力でいえば、生活の党、社民党、共産党、みどりの風、緑の党などを、支援すべきである。
圧倒的な『自・公+民主党A級戦犯派・みんな・維新』の大政翼賛勢力に対して、あまりに野党が小さく、絶望的になるが、
小選挙区制は、政権交代を可能にしやすい選挙制度である。

この後、空白の3年間で、痛い目に遭った国民が、目を覚ます可能性が高い。
諦めたら、負けが確定する。
あまりにひどい政治状況は、逆に、オプティミズムをもたらしてくれる。
ここまで落ちたら、もう落ちることはないという、反転のオプティミズムだ。



今日も最後まで読んでくれてありがとうございます。

 年々にわが悲しみは深くして
   いよよ華やぐいのちなりけり
           岡本かの子

また、面白い文章を書きますね。
みんな、あしたこそ、幸せになあれ!

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あとがき

ご意見、ご感想はツイッターやフェイスブックでください。
お待ちしています。

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メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』
(無料・ほぼ週刊)
http://bit.ly/n3i2Oc

ブログ「兵頭に訊こう」
URL : http://m-hyodo.com/

E-Mail : novel@muf.biglobe.ne.jp

発行人 :兵頭正俊
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